バカボンのパパよりバカなパパ

クールなイメージですが、あんなに弾けた玉山鉄二さんを見たのは、初めてでした。
バカボンのパパみたいなお父さんは、実際には、少し嫌だなとも思ったけど、見ていくうちに不器用なお父さんは、切なくて、可愛くて毎週、楽しみなドラマでした。

赤塚先生を大胆に演じていて、イケメン俳優から脱却した大胆な演技。もはやイケメンとして見れなくなってしまった殻を破った演技が、見ているこちらももどかしくもあり、また新鮮で、楽しくもありました。不格好なところも忠実に描いてくれていたのではないかと思います。臨場感あふれる「ムカツク」赤塚先生像、周囲が振り回される様が、面白おかしく演じられていて、嫌みのない本当の赤塚先生なのかなと思い、ドラマのあとは実際の赤塚先生の画像検索とかしちゃったほどです。

良い顔立ち、良い声、良い演技と完璧な人気俳優なのに、ギャグが満載なマンガだけでなく、破天荒でギャグのような生き方をした赤塚不二夫を演じてしまうとは驚きましたが、想像以上の面白さと不二夫の人間味が感じられました。

玉山鉄二さんてこんな感じになってるんだ…、と久しぶりに見た彼に驚きました。それはそれはイケメン俳優でしたから。赤塚不二夫に顔は全く似ていませんが、高いテンションとクニュッとした表情でなんとなく似てるようにも思えます。ドタバタしたりホロっとしたりと忙しいドラマですが、なんだかいつも温かい気持ちにさせられるのは、彼の演技力も大いに貢献してるんだろうと思います。

私の記憶では赤塚不二夫さん本人をシリーズで描いたドラマは無かったと思いますが、玉山鉄二さんは赤塚不二夫さんそのままを男前に、そして子供のような性格をコミカルに演じていてエピソード全てが笑えます。一話があっという間に終わってしまう気がしました。