ミス・ジコチョー～天才・天ノ教授の調査ファイル～

白髪になっているとはいえ主人公の真奈子のお母さんにしては若すぎるなあと思いましたが、回を追うごとに余さんがお母さん役でよかったなという気持ちに変わってきました。良くも悪くもマイペースで自由なところが好きでした。

いかにも頭がキレる人といった表情に、グレイヘアにメイクがプラスされて、ちょっとしたマッドサイエンティストな雰囲気。でもものすごく魅力的な存在で、もっともっと登場シーンが増えればいいのにと思います。マッドな雰囲気だけど中身は極めてまともな感じだし、娘のマナコとの完全に自立した大人同士としてのかかわり方も好ましい感じ。

白髪頭が意外と似合っている。天才学者としての落ち着きや、迫力があるように見えるのも、演技力のなせる技なのかなと思ってみている。厳しい表情の後にチラリとみせる茶目っ気たっぷりの目の光や、笑みを浮かべる口元の演技がさすがだなと思う。声の出し方も計算されているのだろうな。ドスのきいたような太い声から、小声でささやくような声、その時々でくるくると変わる声も、演技に深みを与えていると思う。松雪泰子さんとの親子のやり取りのシーンがとても面白い。

いかにも頭がキレる、自立した大人中の大人の女性という印象。立場的には地位も名誉もあるのに尊大な感じはなくて、人間としての懐の深さのようなものも感じます。マナコとのやりとりは、母娘というより友達同士みたいですね。多少の遠慮をしながらも、娘のマナコに対して少し甘えているような様子には、人としての可愛らしさを感じます。