新しい王様

ありそうでなさそうな投資家の言動、行動。
芸能事務所やテレビ局といった業界人の生きざまとぐちゃぐちゃのしがらみ。
実のところはこんなのありかな、と思わせる脚本、それをあえてテレビドラマで広めちゃう自虐精神にニヤニヤ、ドキドキ。
あほらしくもあり、考えさせる部分もあり、で従来なかったパターンのストーリー展開に結構はまった。
しかし、個人的には考えさせられても依然わからない部分があるので、誰かの感想コメント読んで、納得した箇所もある。

香川照之演じる、かなりくせのある投資ファンドの社長と、元投資家らしいフリーターの藤原竜也が徐々に強く絡みあい、いいところで第一部は終わってしまった。
ホリエモンを彷彿とさせ、自由気ままに暮らしそれでも成功をおさめているアキバ(藤原）は、ホンネで生きているようでいて実はすごく計算高く憎らしい。
そのダークな部分が見え隠れすることで見ているこちら側の視線を集め、応援の対象となるのだが、一方あくの強い越中(香川）は悪行の中にも人間らしさがあふれているのにどうしても好きになれない。それは演技の上手さ所以だろう。投資の勉強かたがた、素直に入り込めるドラマだ。

シーズン2第3話目までを観て感じるのは、「基本的には面白いんだけど、シーズン1の衝撃には及ばない…」ということ。シーズン1の時点ではプロットが散漫としていたため、毎回「次は何が起こるのだろう？」とワクワクさせられていたのだが、さすがにシーズン2まで進み放送回を重ねると、散らばっていたプロットが集約を見せ、たぶんこの次はコウシロウがこんな問題を起こし、アキバや越中に波及するんだろうなとアタリが付いてしまう。良くも悪くもドラマ然として来た印象。ただ相変わらず藤原竜也の独演シーンの迫力と、香川照之・八嶋智人のコミカルな悪役ぶりには引き込まれる。これだけ作り手も演者も優秀な作品で、しかもキー局のサブブランドコンテンツとは言え動画配信なのだから、個人的にはもっともっとトガりまくった展開や演出が欲しい。

コウシロウがビジネスのためにやっている人脈作りのパーティは、アキバが過去にやってきたことで、既に今では古いやり方なのではないか？と思った。
けれどアキバはコウシロウにアドバイスすることもなく、経験の上で何か気付けばいいかと黙って見届けているようだ。時々助言はあるが、自分の口からは語らずsiriを通して教えているシーンは面白いと思った。「一般的な考えとしては、」という意味で敢えてsiriを使っているのだろうか･･･と思った。その方が説得力がある場合もある。アキバはネットを駆使してビジネスをしているようだが、リアルな人との繋がり、心の繋がりを大切にしている部分に安堵感がある。人間味があるというのか。SNSなどで繋がれそうな仲間と会って話していたり、エイリが置き忘れた母に買ってもらったお気に入りのコートをこっそり取り戻しに行ったり。「どうせやるなら」と仲間とギリギリを楽しみながら部屋へ浸入し、見つかっても大勢の仲間に目くらましをさせ逃れる。ユーモラスがあって痛快だった。

投資や株の話で内容が難しいはずなのに、コミカルさがあるのでとてもおもしろいです。アキバと越中の、「言っちゃった！」「聞いちゃった！」の掛け合いはとてもおもしろくて思わず声を出して笑ってしまいました。
ただ、エイリが看護学校を退学になってしまったのが可哀想すぎでした。「わたしは一番ここに居たかったです。」と過去形でいうセリフがとても切なかったです。
だけど芸能事務所にスカウトされるという展開、エイリにも人生逆転があるのか？と期待してしまいました。

こういうドラマを見たかったと思わせてくれるドラマに出会いました。お金を稼ぐ方法は色々あるし、事業を成功させるためにはどうしたらいいのか、勉強になりました。藤原竜也さんの最後の1人セリフが、脳裏から離れません。インパクトの残し方と言葉の伝え方、全てがパーフェクトでした。お金持ちとの関わり方、相手にされる方法、逆転の発想について考えさせられました。久しぶりにいいドラマに出会ったので、ワクワクが止まりませんでした。

久々に初回から入り込めるドラマです！しかも毎日やるってのが一週間待たなくていいから良いですね。
でも後半は会員登録してみるパラビで放送みたいですね。そこが時代を感じます...。
ドラマの内容的には予測がつかなくて、あと関心する部分も多く人生の勉強になるというか私の主観を刺激されます。主人公の藤原竜也いいですね！こうゆう系の役多いですよね。でもとてもハマり役でいいです。
脇役もかなり豪華なキャストですね。MEGUMIさん、本当にさりげなく出てます。使い方もったいないなと思いました。これからなのかな？？他にもチョイ役っぽい脇役も豪華な人選なので、チョイ役に見えて、実は今後の展開に一躍かうのかな？と思いながら見ています。