執事 西園寺の名推理2

無事だった西園寺を泣きながら迎える姿が良い意味でオーバーで、同僚に対するというより家族のような深い愛情が感じられたのが印象的でした。明美の温かい人柄や西園寺への尊敬の気持ちが伝わってきましたし、泣き方がおばちゃんぽくてちょっとコミカルさがあったのも場面がシリアスになり過ぎなくて良かったと思います。

親しみのある笑顔と優しい雰囲気で「親切なおばちゃん」という感じがするけど、話し方や歩き方、手の添え方などに品があって、メイド服を着ていなくても良家に仕える人間という説得力があるところが良いと思います。私服姿で西園寺の推理の手伝いをするシーンがありましたが、きっちりとした執事の格好の西園寺の隣にいても違和感がなかったです。

観覧車から助け出された百合子に「奥様～！」と駆け寄る姿が良かったです。泣きそうな顔で足がもつれそうになりながら必死で走ってくる姿が印象的で、百合子のことが心配でたまらなくて、無事を祈りながら不安な1日を過ごす明美の姿を想像させました。ほんの数秒のシーンなのに、台本には描かれていない、その役が過ごした時間まで感じさせる演技が素晴らしかったです。

控えている時の手の揃え方、立ち姿、得意げな笑顔が伊集院家に仕えるベテランメイドとしてのプライドや貫録を感じさせます。百合子への話し方も親身だけど丁寧で程良い距離感があり、家族のように気にかける優しさとお仕えする身としての弁えを感じさせるところが良いですね。西園寺が不在の時や緊急事態の時もテキパキと無駄なく動いて頼もしく、縁の下の力持ちという雰囲気があります。