銭形警部 真紅の捜査ファイル

鈴木亮平さんの演技にはずれはない、ということを今回も証明してくれました。
原作のキャラクターを良い意味で壊しつつ、鈴木亮平さん独自の魅力を出してくださっています。
どの作品に出ても役作りに余念がなく、そして、無理に原作そのままの演技をするのではなく、独自の魅力あふれるキャラクターに、作り変えて行くところが、役者として天才だと改めて感じる良作、好演でした。
前田敦子さんとのからみも定番感はありましたが、良かったです。

ルパン三世に出てくる銭形警部の少し古臭くて頑固で一直線な特徴を、とてもよく役の中に取り入れられていました。本来ならばアニメの登場人物を実写化すると不自然になるものが多い中、非常にマッチしていました。周りから認められない男性刑事を素直に褒める場面などは感動しました。

とにかく声がもともとの声優さんにそっくりで、イメージを崩さないようにすごく努力してるんだなと感じました。実写化ということに不安を感じてはいたけれど、鈴木さんのとっつぁんだったからこそ安心してみることができたドラマでした。

ルックスはもちろん、喋り方も歩き方も走り方もすべてが銭形警部になりきっていて、その再現度の高さに鈴木さんのプロ意識を感じました。一人だけアニメキャラなのでヘタをすればコントのようになってしまいますが、やりすぎず、引きすぎずという鈴木さんの絶妙な演技のバランスできちんとしたドラマとして成立させていたと思います。