Heaven？～ご苦楽レストラン～

なんとも作ったようなキャラというか、善人ぶってるけど裏がありそうな演技で、えっ、どっち？良い人？本当に良い人？何か裏がある？とドキドキさせられる演技でした。でも見てる内にそのドラマ内でのキャラクターに惹き込まれるというか、変な愛着が湧くというか…。面白かったです！特徴のある声もやはり魅力の一つですね！

流石に存在感を示す高い演技力を魅せてくれていたと思いますが、もう一つ岸部一徳さんの朴訥とした良さを生かし切れていないようなキャラになっていたような印象です。劇中、二言目には年寄りとよく言っているものの、老獪さをもう少し出すキャラで良かったかと思います。

皆が仕事してるのに一人でサボってたり、意地になってライバルと大人げなく張り合ったり、ちょっと狡くて子供っぽい山縣の一面が、岸部さんの貫録たっぷりで紳士風な見た目とギャップがあってキャラクターとして面白くてそれが魅力になっていたと思います。最終回で「ソムリエ試験には受かったの？」と聞かれた時の決まりが悪そうな表情と華麗なスルーっぷりも笑えました。爆笑というわけではないけど、後からジワジワくる独特の間合いとコミカルさが癖になりますね。

自分勝手なじいちゃん風の演技が面白くて、くせになっています。この頃、他のCMで彼を見ても、なんだか笑える。ああ、こういう同期のライバルに、異常に張り合うおじさんいるいるって感じ。でも、表情はあくまで涼しいままで、全然気にしてませんよって感じが良かった！あと、オリを動かさないようにするための、ワインのボトルの扱い方のくだりで、セリフの間合いの取り方、表情がすごく上手くて、さすがだなあと思いました。

重みがあるような、おふざけのような演技が毎回存在感がありすぎる。私はアンポンタンじゃない！の啖呵を切るような迫力のある言い方に笑った。都合が悪いと老人だと言い訳するし、他の役者さんとのテンポも良いし、何も考えずに見て楽しめる。

勝代がオーナーだと勘違いしてしまうほどのどっしりとした存在感、お客様のトラブル対処に川合と腕を組んで行くちょっと気弱でお茶目な一面、重厚感と軽さのバランスが素晴らしいです。レストランでパッと客席全体が映った時も、貫録のある山縣さんがいると格が上がって場面が締まります。

岸辺さんの貫禄ってなんか、どのドラマでもキーポイントになる位置にいらっしゃる雰囲気と、その主人公を影ながらサポートする人とかかなりお得意ですよね。
ただやはりお顔が怖いんで（悪い人を演じるランキングとかでも上位に入りそう）、また悪さするのか？とつい想像しちゃいます。

偵察先のレストランでドヤ顔でワインのウンチクを語ったり、良いこと言ったあとに川合に真似されてムッとしたり、ちょっとした表情の変化で山縣の子供っぽい一面をチャーミングに表現しているのが良いですね。若い志尊さんと一緒にいることが多いけど全然違和感がないし、同じ目線に立っているというか、一番年配だけど変な緊張感を醸し出すことなく、ドタバタ賑やかで緩いドラマの雰囲気に上手く溶け込んでいるところも好感が持てます。

岸部一徳さんには珍しく、怪しさよりもうんちくと文句の多い年寄りくささを前面に押し出した感じです。何を演じてもうまいと思える重鎮ですが、さすがにコメディもうまいですね。ソムリエで元銀行マンという背景を生かして、時に堅苦しく、でも定年した疲れには勝てない、そんな芝居が見事です。とにかく見ていて飽きない役者さんです。

クセのある老人の役、うまいです。銀行リタイアしたソムリエで資格多数保持者をさらっと演じていますが、あの役がないとこのドラマが締まらないと思うので、どんな方が配役されるか楽しみでした。原作のイメージにも近いし、何より演技力がその難しいふわっとした役を軽くこなしているようで、これからの存在感が楽しみ。

無難どころを揃えてきたなという印象のキャストで少しうんざりしながら見ていたが、岸部一徳が出ていることが分かり期待が膨らんだ。

実年齢、役柄ともに最年長者(たぶん)であるにもかかわらず、見事にマイペースな役どころを岸部流に演じている。

今の段階では暫定的な意見しか言えないけど、現実離れした夢物語のようなレストランのお話なので、まだ軽い印象しか持てない。こんな奇想天外な事業の指南役として岸部さんなりのいい味が出てくるのを待つばかりです。

独特の声やゆったりした口調に緩さがあって、若手の中に混ざっていても妙に馴染んで違和感がないところが良かったです。何をするにも「年寄りは～」と言い訳する姿も岸部さんが演じると狡いというよりお茶目に見えますし、黒須にテーブルセッティングをしなくて良いと言われた時のパッと輝いた笑顔も「そんなにやりたくなかったの？！」とおかしくて思わず笑ってしまいました。ベテランらしい存在感でドラマをビシっと締めてくれるところもさすがです。