ばけばけ

傳が病に伏せ、トキが粥を食べさせるシーンは、二人の今の距離と真実とが相まって、優しさの中にもどこか切なさを感じさせました。

途中、ここはアドリブなのかなと思わせるようなことろもあり、演じる堤さんがまだ演技経験の少ない髙石さんをフォローする感じが、まさに親子のようであり、叔父と姪のようであり、とても良い雰囲気でした。

さすが名優という安定感と説得力を感じました。

トキにお前はわしとタエの子じゃないと言い切ってからタエさんを見る顔が切なくて泣けた。これでいいよなと確認する顔、そして一緒に寂しさを分かち合う顔。タエさんと通じ合う夫婦だからこその弱気な顔がとても良かった。

トキにお粥を食べさせてもらうシーン、照れ方がかわいくて娘とのひとときをすごく楽しんでいるのが分かった。名乗れない寂しさとこんな時が来るなんてという喜びが伝わってくる。2人の掛け合いが自然でとても微笑ましかったです。