べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜

2025年10月期 2025年7月期 2025年4月期
総合評価: 4.32 / 5.0 (回答者数135人) 112 位 / 1225件中
※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 4.3 /5.0(86.6%) 129/1227件中
キャスト 4.5 /5.0(90.6%) 179/1227件中
演出 4.3 /5.0(86.8%) 129/1226件中
音楽 4.3 /5.0(85.6%) 109/1227件中
感動 4.3 /5.0(85.8%) 62/1222件中
笑い 3.9 /5.0(77.2%) 157/1222件中
スリル・興奮 4.2 /5.0(84.8%) 104/1219件中
137コメント
137 | | 2025-11-25 16:38:57

定信の申し出は拒否できるものではなくて、蔦重が下を向いているところをおていさんが背中を押す。

曾我踊りにヒントを得て役者絵を源内風で出すというところまでは周りとも意見があったけれど、肝心の絵がなかなか定まらない、進まない。
きっと蔦重の心の中にある絵を実際の絵に写し取れるのは歌さんしかいないんだいよね。
ここにきて歌さんがいないのがつらい。

でも、蔦重の横には知恵袋のようなおていさんがいて、歌さんに直談判に行く。
ふたりの会話がすごかった。
蔦重を愛するふたり。
恋文への返事だと錦絵を差し出してみたり、身を引くわけではないけれど出家すると言ってみたり。

でも本心は、ふたりの業と情、因果の果てに生み出されるものを見たいと。
きっと歌さんも同じもの、行きつく先のものを見たくなっちゃったんだろうな。

歌さんを加えたチーム寫楽。
次週が待ち遠しい。

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136 | | 2025-11-25 11:30:10

写楽は蔦屋に集まった文化人たちの合作で、作画のキーマンは歌麿ってことか。これで写楽の正体は誰かというのでよく出てくる歌麿、京伝、蔦重らをひっくるめた感じだけど、最有力とされる斎藤
十郎兵衛とのつながりはないね。まあそれを書いた斎藤月岑は半世紀後の人だし、そこは良しとするのか、更にしかけがあるのか。

いろいろとこじらせた歌麿とか、松平定信のキャラはともかく、ドラマとしては盛り上がりにくい江戸期なのに、多少強引でもうまいこと考えたものだと、脚本のうまさに感心します。

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135 | | 2025-11-23 14:15:34

待望の子どもを失ったおていさんと蔦重の落ち込み具合が見ていて苦しい。
何もかも投げやりで生きる気力まで失っていた。

ところが、もしかしたら源内先生が生きているかもというところから、みるみる二人が元気になっていく。
蔦重の原点は源内先生だからというのもあるだろうけれど、それだけ源内先生という存在は江戸の町にはものすごいエネルギーを与えてくれる人だったということなのだろう。

蔦重と離れてしまった歌さんは、吉原でちょっと投げやりな感じで。
たくさん紙花を撒いた人から依頼を受けるいう、ただただ吉原にお金を落とすことだけをやっている。
どういう絵を描くかとか、自分の絵を大切にするというところからは遠そうな気配だ。
蔦重が刷った絵も破いてしまって、元の自分を大切にしない歌さんに戻ってしまったようでやるせない。

源内先生の影を追い求めていたら、まさかの定信や高岳にたどり着いた。
あの作品は定信が続きを書いたのだろうか。
そして定信たちの輪の中に蔦重は入るのだろうか。

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134 | | 2025-11-23 02:56:47

襖が開いたら定信がいたのには驚いたけど、そんな嘘をついて呼び寄せるのはちょっと嫌だなと思った。初めてできた子を失い夫婦共に憔悴しきった時に源内さんが生きているかもしれないという話が入ってきて、2人に笑顔が戻るまではすごく良かったし生きている世界線があるのかとワクワクした。だけどそれは蔦重を呼び寄せるための餌だったってこと?死んだ人の名前を使っちゃダメよ。蔦重も源内に会えると思っていた笑顔が一瞬で引っ込んだじゃない。その嘘はダメだと思う。

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133 | | 2025-11-17 10:45:50

なるほど、松平定信まで味方になって、裏で糸を引いていた一橋治済に一泡吹かせようという展開ですか。そしておそらく東洲斎写楽はそのためにチーム蔦重が作ったキャラということになりそう。

ドラマとしては実に面白い設定だね。それならば後に大田南畝が「浮世絵類孝」で写楽について書いた記述も納得できるし、秋田蘭画家説も朋誠堂が関るならばそう疑われるのもあり得る。ちゃんと浮世絵や写楽に詳しい人をニヤリとさせる仕掛けがある。それに江戸っ子は仇討ち話が好きだし、まるで「水滸伝」みたいな展開も好き。馬琴も関わるなら「南総里見八犬伝」にもつながり得る。

政治史としてみれば、この後、定信は治済が「大御所」となるのを阻止して一矢報いるわけで、そこに蔦重たちがどう絡むのか、気になります。

いずれにせよ、しっかり練られた脚本はさすが大河だなと思います。

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132 | | 2025-11-16 12:18:40

確かに蔦重は雑だし鈍感だけど好きだからって誰もが振り向いてくれるわけじゃないってことくらい分からないかね?どんなに片想いしても通じない相手はいる。兄弟って思ってくれて当代一の絵師にするって才能を買ってくれてそれでも足りないって言うなら仕方ないのでは?蔦重が気持ちに気づいていたって少しものの言い方が変わったりするくらいだろうし、それで微妙になる方が嫌だろうに。まぁ外で思いっきりやりたいことをやったらいいよ。おていさんだけが心配。やつれた蔦重も写り悪い予感しかしない。

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131 | | 2025-11-16 10:54:50

松平定信は策士策に溺れるって感じでしたね。
どうして将軍が自分の思うように動いてくれると思ったのか。
志があれば裏切られないとでも思ったのだろうか。

蔦重の鈍感もここに極まれり。
どうして歌がきよの代わりを探しているだなんて思ったのだろうか。
きよの代わりなんていないだろうのに。
所詮、女は代わりのある者だったのだろうか。

つよさんが言っていたように蔦重は強すぎる。
周りは強がっているだけで強いわけではないことにまだ気づいていない。
だからこそ、おていさんは子どもを育てさせたかったんじゃないかな。
おていさんの安否が気になります。

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130 | | 2025-11-10 10:50:11

結局、松平定信は官僚であって、一橋治済のように政治家ではないんだよね。いつの時代もどんな能吏であれ、力のある政治家に目をつけられれば粛清される。自分にとって都合がいい時はうまく使われ、いらなくなると梯子を外される。古今東西、そういうもの。

それより民衆は田沼失脚の時に喜び、そして定信の失脚も喜ぶ。ポピュリズムの悪しき姿に見えるけど、民衆の素直な感情でもあり、政治の迷走とも言える。

歌麿はちょっと闇堕ちしているよね。別に蔦重以外と仕事をするのは構わない。蔦重も配慮に欠いた面はある。でもこじらせた恋愛感情を押し付けるのはどうなんだろう?きよと暮らしたことで学んだことがあったはずなのにねえ。

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129 | | 2025-11-09 14:39:38

つよさんはやっぱりという展開でしたね。蔦重が旅に出ている間にさっと消えるようにいなくなったっていうのも粋でいいんじゃないでしょうか。そして蔦重と歌麿の問題ですがこちらは粋じゃない。蔦重は元から調子に乗るとイケイケになるので歌麿は自分のものと思っているから余計に無茶も押し付けてくるでしょう。ただ全部が悪い話なのかと言えば違うわけで、ちゃんと歌麿の売り方も考えている。でもそれは歌麿には届いていない、となればすればいづれは違う道に行くだろうね。

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128 | | 2025-11-09 13:30:42

どうして身上半減の前に借金返しておかなかったのだろう。
吉原からの借金は身内からだから甘く考えていたのだろうか?
吉原が定信の世になってから厳しかったのは知っていただろうのに。

歌の錦絵50枚で借金をチャラにするっていうのは、さすがに歌抜きでしていい話じゃない気がするし、そうでなくても忙しいのをわかっているから勝手に引き受けてはだめだろう。

蔦重の中で歌の存在が軽くなってきちゃっていることを感じ取ってるだろうし、そこへ「ガキができる」と断れない理由をつけるのも少し卑怯に感じただろう。
どこかで蔦重との関係に線引きしないと壊れてしまう。
そこに上手く入り込んだのが西村屋だということなのだろう。

平穏に別れられるとは思えないし、決別してしまうのだろうか。
もう少し、蔦重が歌の気持ちを慮ってくれたらと思ってしまう。

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127 | | 2025-11-04 12:32:18

なんだか歌麿の自立という問題より、蔦重に対する愛憎劇みたいになってる。別に歌麿のセクシャルな部分はどうでもいいし、蔦重が歌麿を身内と思うあまり便利に使いすぎている面もある。だけどだからといっていきなり西村屋と組むというのは、山東京伝のケースとはまったく事情が違うだけに首を傾げる。

江戸っ子の美徳は義理人情。幾分、建前だったところはあるにせよ、歌麿の行為は義理人情に欠く。蔦重が彼の思慕の念に気付かないことは、鈍感であっても罪じゃないし、悪でもない。なのに意趣返しとばかりに蔦重のライバルと組むのは、いくら思いをこじらせたとはいえ、いささか短慮にすぎる。ドラマだから二人の関係が新たにってことにおちつくのだろうが、現実なら確実に距離ができるし、修復は難しい。

そこをどううまく納得できるように描くのか注目したい。

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126 | | 2025-11-02 08:55:59

ばばあと疎まれてもそばにいたつよさん。自分を捨てた母をそばに置くことはできてもばばあと呼ぶことで一線を引いていた蔦重。髪結のシーンを見て2人のこれまでの気持ちに想いを馳せる。自分を憎んでいると知りつつ姿を現すのはかなり勇気のいることだっただろう。それを野良猫がふらっとやってくるように棲みついた。蔦重が吉原から身を移した直後だったのは吉原に義理だてをしたからだろうか。最後におっかさん重三郎と呼び合うことができてよかった。それが2人の最後の会話なら切なすぎる。もう少し親子の時間がほしいね。

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125 | | 2025-10-29 23:08:09

馬琴への返しは見事だったけれど、つよが言うようにあれでは蔦重はまるっきり気づかないだろう。
気づいたからって関係性が壊れるとは思えないのだけれど、そういう恐怖もあるんだろうね。

蔦重の特別な誰かでいたいという欲が歌麿にはあると思うのだけれど、それすら押し殺すつもりなんだろうか。
絵師として特別ならそれで良いのだろうか。

周りはみんな気づいているけれど、本人だけには伝わらないというのは良くあるけれど本当につらいと思う。
蝉のように抜け殻になりたいというのがものすごく悲しげなのだけれど。

いよいよつよさんも退出っぽいし、歌麿の心をわかってくれる人が誰もいないことになっちゃうんだろうか。

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124 | | 2025-10-27 11:06:12

悲劇を乗り越えて歌麿が覚醒したという感じです。馬琴の空気を読まない言葉にも、素晴らしい返しでした。歌麿は幼少期の虐待のせいかどうかわからないけど、いわゆるLGBTQのQということになるのかな。まあそういったラベリングよりも歌麿が自分を偽らなくなった、等身大の自分を認めたことは大きい成長だと思う。もちろん傷つきはしただろうけど、それを避け続けるだけではダメなこともある。

「ビードロを吹く女」は歌麿らしい色気がありますね。ここから歌麿の才能が本当に開花するわけですが、どう演じてくれるのか楽しみです。

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123 | | 2025-10-26 00:57:02

歌麿があそこまで蔦重を嫌いになっていたのが意外だった。あの時はきよさんと離れたくないって気持ちが強すぎて本気で怒っていたと思うけど月日が経ってもあそこまで怒ってるとはねぇ。きよさんも心配してるだろうよ。きよさんは自分だけを見てほしいと思ったのも本当だと思うけど一緒に死んでくれとは言わなかった。だから死んだように生きている歌麿を見るのは辛いだろう。少しずつでも前を向いてくれると嬉しいね。北斎のイメージが強すぎて困った。北斎の身内から抗議がこないか心配だ。

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122 | | 2025-10-23 16:04:36

馬琴と北斎が強烈すぎて、いろんなことが頭から吹っ飛んでしまったけれど、歌麿の画がいよいよ仕上がる。

歌麿のことを好きな人が、歌麿が描かなくなることを望んでいるはずがないという蔦重の説得はなるほどと思う。
生きている間は自分を見ていてほしいし、自分を描いてほしかったかもしれない。
でも、描いている歌麿が大好きだったはずだということなのだ。

蔦重が自分を贔屓してくれているというのは、たとえ望んだ間柄ではなかったにせよ歌麿の欲を刺激したに違いない。
そして蔦重を見ていて小道具を用いることを思いつくというのが好き目線なんだよね。
きっと煙管を吹かす蔦重の仕草なんかが歌麿の好みなんじゃないんだろうか。

馬琴が男色の相だと言って、つよが髪を強く引っ張るあたりが面白い。
みんな周りは気づいているんだよね。

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121 | | 2025-10-20 11:24:17

この北斎はどうなんだろう?確かに晩年は変わり者のじいさんではあったけど、勝川春朗時代のエピソードは資料がない。ということは逆に特別なことはなかったと考えるべき。まあ勝川派に所属していたわけだし、勝川派は役者絵が多かったからあまり変なことはできないしね。

より朱子学的な原理主義に陥っている定信だけど、最近の研究では田沼時代との連続性が指摘されたり、それほど朱子学馬鹿というわけでもなかったという話もある。何にしても本気で幕府を立て直そうとしていたことだけは確か。なので負の部分だけでなく、成功した部分も少しは描いて欲しいかな。

そして歌麿復活間近。いよいよ歌麿の時代がきますね。

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120 | | 2025-10-19 11:48:15

定信の言うところの蔦重は田沼病なのかもしれない。洒落っ気があり世の中を面白く金回りがいいのが田沼病ならそういうことになる。このところ天狗の蔦重は田沼に直接会えて認めてもらった実績が頭から離れないから定信にも会えさえすれば分かってもらえるなんて思ったんじゃないか。でも上が変わったなら対応策も考えなきゃ潰されてしまう。そこが分かってないのが痛いとところ。委員長タイプは煽ってもダメ。おていさんの方が今の時代には合ってるかもね。

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119 | | 2025-10-14 11:54:08

清い水には魚は住まないかもしれないけど、人は清い水を呑まないと病になる。だからね、どっちも間違っちゃいない。結局は程度の問題とか棲み分けの問題なんだよね。「中庸」が肝心だってことだ。

おていさんは儒教の教えで反論していたけど、そもそも儒教において最も尊ぶのは「仁」です。柴野との面会で説かれたのは「礼」「義」「孝」。ここは「仁」も説くべきだったのではという気もします。

でもおていさんと鶴屋が蔦重を戒めた感覚はまさに「中庸」だし、柴野が定信に説いたのもまた「中庸」。よくできた脚本だね。

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118 | | 2025-10-14 11:41:27

さすがに検閲者を言いくるめて袋に入れて販売とはやりすぎたかな。
しばらく言うとおりにしておいて信頼を勝ち取ってからとか、やりようはあったと思うのだけれど。
やはりこのところの蔦重は天狗になっているというか、昔とはずいぶんと変わってしまったようにも感じる。
もう少し周りの意見を聞いていたし、聞きに行っていたと思うのだけれど。

エネルギッシュなのは昔と変わらないけれど、それが悪い方へ悪い方へ行っている。
今回はおていさんの博識と丹力に助けられたけれど、それがなかったらと思うとゾッとする。

おていさんが言ったように孝の者である吉原の女たちを助けたいからというのが元々の出発点であるのだから、そのようにお上に根回しすることだってできたはずなんだよね。
通るかどうかは別問題だけれど。
このところの蔦重は根回しなく、強引に力業でやっているのが目につく。
身上半減も売り文句にしちゃっているけれど、今後どうなっていくのやら。

そして歌麿。
やっぱりあんなこと言われたら、兄と慕っていた気持ちも吹き飛んじゃうかも。
襖絵書きながら少し癒されるといいのだけれど。

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117 | | 2025-10-07 11:45:24

書籍に対しても規制がかかりましたか。
黄表紙や錦絵は贅沢品だということなのだろう。
それとも、黄表紙などなければ春町先生の死は無かったとでも考えたのだろうか。

検閲が面倒くさいほどに作品を持っていくというのは、さすが蔦重も考えたもの。
前回の頑なだったところが少し取れて、以前のように生き生きとした顔に戻りつつある。
京伝先生との関係も修復されて良かったなと思っていたところできよさんの死。

前回にすでに紅いものが見えていたから覚悟はしていたのだけれど、、、悲しい。
江戸時代、蔓延していたとは聞いていたけれど、あの時代ろうあ者が生きていくのは並大抵のことではなかっただろうし、洗濯女だけではすまなかったのだろう。
せっかく手に入れた幸せを、それまでの不幸が飲み込んでいくようで本当に見ていて苦しかった。
歌さんだって、やっと穏やかな気持ちを手に入れたというのに。

死んだことを受け入れられなくて、ずっときよさんを描き続けるその手元にはのちの美人画の走りとも呼べそうな絵の数々。
蔦重に抑え込まれてもなお暴れていたけれど、そのとてつもない悲しみの淵からあの美人画たちは生まれたのかと思うと見方が変わりそうだ。

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116 | | 2025-10-06 17:11:45

きよさん、死んじまったか。演じる藤間さんの芝居もっと見たかったなあ。いろいろ残念だ。

それにしても死因は梅毒か。まあ江戸にすさまじく蔓延した病気だしね。江戸の墓地から出土した遺骨を調査した結果から、医学的に推論して江戸在住者の約70パーセントが梅毒に罹患していたという話もある。これまで時代劇ではあまり表現してこなかったところだけに、なかなか強烈でした。

ドラマ中で勝川春朗の名前が出てきましたが、後の葛飾北斎ですね。くっきーさんが演じるという話ですけど、さてどんな北斎になることやら。

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115 | | 2025-10-05 22:49:15

定信がそうくるならこっちはこうしたらいいとなかなかやりますね。まぁ日本橋を渡るべからずと書いた札を抜いて入ってきた男ですからそのぐらいのことはするでしょう。知恵比べですね。そして真正面からのジャブも入れつつ、平蔵を抱き込むという技も使ってくるんだから商人は隅におけない。御上も質素倹約はいいけれど、それで飯を食ってる人のことは考えないんだよね。ああ言えばこう言う理屈ばかりで弾かれた人のことを思っていない定信に明るい未来はないでしょうね。

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114 | | 2025-10-04 13:57:49

蔦重は田沼様のこと春町先生のこと吉原のことなど背負うものが多すぎて意固地になっているように見える。
それは持たざる者が持てる側に回ってしまったという側面もあるんだろうな。

辛いことも苦しいことも笑って乗り越える吉原流がここにきて見えなくなっている。
本来、政演の言うように面白くてなんぼの黄表紙。
それをふんどし憎しで根本が抜け落ちてしまっている。

今まで何があっても周りの助けも借りて柳のようにしたたかにしなやかに軽やかに生きてきた蔦重が、その良さが見えないところに危うさが見える。
ふんどしの神も春町先生の死にこだわって突き進んでいるようだし、生真面目が過ぎると始末に悪いということなのだろうか。

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113 | | 2025-09-30 12:36:33

自分を高く見積もりすぎじゃないかというおていさんの一言に尽きたこの回、いつのまにか圧強めの脅しが入る主人になってしまいました。ただね、これは春町先生を追い込んだ罪滅ぼしって面もあると思うんですよ。本で世の中を変えることができると本気で思っていたからこその強気、ただ空回りしてるし脅して楽しい世の中がやってくるかってこと。そして定信も‥だいぶ方向性は間違ってるんだけど春町の命に応えようとしている。一つの失われた命が波紋を広げる。丁寧な描写がいいなと思う。

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112 | | 2025-09-29 17:35:39

確かに蔦重は前のめりすぎるね。江戸の風刺は軽妙洒脱さが持ち味。むきになって、喰って掛かる野暮を笑ってやるのが江戸の粋。たとえば蔦重は吉原の内側にいた人で、京伝は外側で遊んでいた人。それぞれが吉原を支えていた人たちだとしても、支え方はまったく違う。京伝の気持ちもよくわかる。

山東京伝は絵師もやれるし、戯作もやれる。現代の評価としては器用貧乏のように扱われることも多いけど、その多才さは彼の美的感覚とかバランス感覚の良さを感じさせるし、いわゆる「割り勘」の祖と言われるところなどは、合理的で醒めた近代性を感じさせます。興味深い人物ですよね。

そして松平定信ですが、鈴木越後の羊羹も禁止ですか。まあ現在の価値に換算すると一棹5万円ほどだとする記事がありました。それが本当なら確かに高価だけど、経済は高価なものも買う人がいるから回るわけで、朱子学的な定信にはそういう発想は生まれないでしょうね。そして朱子学の影響が強い水戸学が明治維新の理論的背景にあったことを考えると、蔦重の黄表紙以上に皮肉です。

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111 | | 2025-09-24 19:23:34

本当に真面目な春町先生ならではの最後。

追い込まれながらも、武士としても戯作者としても最高の最後を真面目に目指したのだろう。
自分のことをわが藩の誇りとまで言ってくれている殿にこのままでは迷惑がかかるのは間違いなかっただろうから、彼のことだから必死に考えたんだろうね。
切腹はすぐに思いついても、まさか豆腐の角でとは恐れ入りました。

慟哭していた定信はどういう心境なのだろう。
死までも自分で演出してしまった春町先生を惜しい人を亡くしたと思っているのか、それとも死んでまで愚弄してると思ったのか。

蔦重は豆腐の桶に春町先生の作品を入れて並べていたけれど、さすがにちょっと様子見た方が良いのではとハラハラしてしまう。

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110 | | 2025-09-23 09:56:39

春町という男ならこんな最期になるだろうと思ったいた。真面目だしこれ以上殿に迷惑をかけられないと思えばあり得ると。しかし豆腐までは思いつかなかった。ご遺体の豆腐を取り切らなかった御新造さんもなかなかだよね。そして春町の作品を豆腐を入れていた桶に入れて売り出しちゃう蔦重もすごい。しゃれや粋は塩梅が難しい。今や泣かぬなら殺してしまえの定信に、春町の死はどう響いたのだろう。慟哭にまだ人の心が残っていたと少しだけホッとした。

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109 | | 2025-09-22 10:23:00

実際のところ、恋川春町がどう亡くなったかはわからないわけだけど、このドラマの春町としては、とても彼らしい頑固なまでの律義さと戯作者としてのプライドを感じさせた最期ですね。

そもそも文化という面だけで考えると、江戸の文化は侍から始まり、町人へと変化しました。定信の改革はそれを侍に戻そうとするものだと言えます。でもすでに文化が経済と結びついた近世では、アナクロだし、経済を縮小してしまう悪手です。今の日本と同じで、もう小手先の改革ではダメな状況なんだよね。

その定信も幕臣としてではなく、個人としては黄表紙のファンであり、春町の死を悼むところはわずかな救いがありましたね。

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108 | | 2025-09-21 10:37:40

定信のやる気は買うけれどなかなか困った人でもある。田沼という敵を作ったからヒーローになれたけどこれからが正念場だろう。それにしても承認欲求の塊みたいな人だね。だからからかいがすぎると全力で潰しにかかるんじゃないのかと心配だ。歌麿の方は師匠の死と結婚。師匠の死は悲しいけれど絵師が筆持って死ねたら本望だろう。歌麿が絵を描きたくなっちゃう女に地味だけど立ち振る舞いで目を惹く藤間さんを持ってきたところが憎い。かわいい夫婦で嬉しい。

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107 | | 2025-09-18 11:27:22

上手く伝わらなかった「からかい」
そのせいで蔦重が頑なになっている気持ちもわかるけれど、見せしめにたくさんの人が処罰されている現状を見ると、もっと慎重にと思ってしまう。
冷静さが欠けていると判断も狂う。

間の悪いことに、兄さんの噂話が入ってくる。
上手くいかないときって、こうもタイミングがすべて悪いものだろうか。

春町先生の主君が先生のよき理解者だというのも気にかかる。
おていさんの忠告も耳に入らない蔦重。
いよいよ本当につらい時代に入るのだろう。

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106 | | 2025-09-16 11:06:09

歌麿が身を固めたか。奥さん役は藤間爽子さん。さすが藤間流家元、町娘の姿だけど着物での立ち居振る舞いが板についてる。個人的に藤間さんのファンなので、大河ドラマへの出演はうれしい。

石燕の死はさすが妖怪画の大家だけありました。残した絵は雷獣。雷の化身みたいなもので、人を害する妖怪だし、この後の世が暗示されているということでしょう。

気になるのは江戸の人はいわゆる「判じ物」は得意中の得意。絵も読み物も暦も芝居も狂歌も、とにかく判じ物だらけだしね。だからある程度の人は蔦重の仕掛けに勘づいていたと思うよ。ただそれを大きな声では言えなかったんじゃないかな。心情的にも時代的にも。

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105 | | 2025-09-13 17:49:00

定信の思い通りに老中首座となり、世の中は定信びいきになった。
庶民の後押しって、とっても無責任だけれど大きい力だ。

田沼をたたけばたたくほど人気が上がるというのは今の世も同じようなことがあるなと思う。
蔦重がそれに乗っかって世の中を書をもってからかうつもりらしい。
きちんと前もって田沼に話をつけておくのが蔦重らしい。

ただ、見せしめにたくさんの人が処分される世の中で、かなり危ない橋であることはたしかだ。
それでもどうしても曲げられないということなのだろう。
この先は史実として知ってはいるけれど、書物好きそうな定信がどの時点で動き出すのか。
このドラマならではの緊張感がたまらない。

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104 | | 2025-09-13 14:55:50

コロナ禍の自粛だってそうだけど、ああいうのが好きなのが一定数いるのよ。自分で働いた金で遊んで何が悪いのさって思うけどね。遊興が全部禁止なら本だって贅沢品になるんじゃないのかい?貧しい侍と羽振りのいい町人じゃバランスが悪いってことでしょう。どうしてみんなで豊かになろうって思わないのかね。これで内需も落ち込んで景気はもっと悪くなる。どんな時代も上の風向き一つで何もかもが変わってしまう。何百年も前の人々とおんなじことで悩んでるってやばいよね。

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103 | | 2025-09-08 11:12:26

松平定信の行ったことは、すごく簡単に言えば、武士が貧しくなったから町人もそれに合わせろということ。根本は武士の石高制にあるんだけど、その解決法として町人たちがせっかく拡大した内需を抑えるっていうのは愚策。なのに後に定信の質素倹約が素晴らしいとされたのは、明治維新の思想的根拠となった水戸学を評価したい維新政府や、更に立て続けに起こした戦争によって物資不足でも国民に耐えろと言うための方便だったというのが正解だろう。

階級社会でお上にモノ申すのが難しい時代でも、反骨の文化人たちは刀ではなく筆で対抗しようとする。その精神は表現の自由なんてものがなかった時代にもあった。そこがすごいなと思う。

現代のように同調圧力の強い時代にこそ、こういう反骨を知って欲しいね。

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102 | | 2025-09-04 21:02:25

蔦重は新さんたちの味方になることで事が悪い方に進まないように制御したい気持ちがあったんだろうね。でもそこかしこでご飯が食べられなくて骨と皮だけになって死ぬ時代だよ?お行儀よくなんてやってられないよ。新さんは蔦重を守る事ができて良かったんじゃない?本音を言えば守る人は誰でも良くて、人の命を守って天国に行けたらふくやとよ坊にも会える。それが本音かもしれない。そんな人たちに、死んだほうがマシな世界は変わったか?と問われそうだ。

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101 | | 2025-09-04 20:34:16

まさか蔦重をかばって新さんが亡くなってしまうとは。
おふくちゃんがあんなことになってしまったから、せめて二人の分までと願っていたのだが。

丈右衛門だった男は打ちこわしが蔦重のせいで思い通りに炎上せず焦っての凶行なのだろうか。
それとも治済公からの指示があったのだろうか。
新さんが「毒でも…」と言っていたから、元から蔦重を狙っていたのかもしれない。

歌の言うように新さんの亡き顔は辛そうでも悲しそうでもなかった。
最後に大切なものを守ったという安堵感というか達成感みたいなものがあったのだろうか。

お米が無いという今と重なるこの時代。
今と決定的に違うのは、どうして無いのかを知ることができること。
それに少しは世の中が成熟しているからか、生きていくためのいろんな補助がある。
庶民が打ち捨てられている時代もあったのだと思うと今は恵まれているのかもと思えてしまう。

ここにきて大奥では例の手袋が高岳に差し出された。
伏魔殿が動き出して、もう田沼が動ける余地は無くなったということなのだろう。
いよいよ息苦しい時代が始まる。

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100 | | 2025-09-01 10:52:49

なるほど蔦重は田沼親子、源内、新之助、誰袖など、たくさんの人の思いを抱えて、松平定信の寛政の改革と対峙するわけですね。それなら後に発禁や罰せられても対抗しようとした理由になります。

安保闘争の時代もそうだったけど、うまいアジテーターがひとり入れば、民衆は案外簡単に暴徒化する。人はそれほど理性的な生き物じゃないし、感情が高まると勢いが勝る。アジテーターが長谷川に射られたのはすっきりしたけど、実際のところ江戸期っていきなり切ったり射かけたりしないしね。本当なら捕らえて背後関係がないのか調べるべきなんだけど、そこまでリアルでなくとも許容範囲かな。

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99 | | 2025-08-29 22:02:31

汚い格好で市中に出て田沼が悪いと噂を流す治済ってどんだけ暇なんだよって思うけど、実際暇なんだろうね。将軍を絶やさないためだけにいて一生控えじゃ、そりゃグレたくもなる。やっと日の目を見ても実務経験がないんだから何にもできなくて当たり前、かわいそうっちゃかわいそうな人なのかもね。市中ではいつ打ちこわしが始まるか分からないピリピリムードの中、来ると思ったコメが来ないとなれば一触即発になるよね。それを待てば来るんだからと宥める蔦重はもはや上流階級なのだろう。チョロチョロしない方がみんなも穏やかなのでは?と思ってしまった。

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98 | | 2025-08-29 19:28:38

たしかに田沼様はやれることはやっておられるのだろう。
けれど、庶民は米が手元に届くかどうか、自分たちが住む家があるかどうか、そういう今がすべてだ。
一生懸命やっているかどうかは関係なくて、末端の結果がすべてだ。
だからこそ、悪意の入り込む余地があるのだと思う。

いよいよ打ちこわしが始まった。
一橋の思惑、定信の下心、そして出てきた暗躍する人たち。
蔦重の言うように、ケンカで済む打ちこわしになるだろうか。
嫌な予感がする。

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97 | | ゆき | 2025-08-25 20:33:32

おふくさん、一番感情移入出来る、応援したくなるキャラクターだったので、ショックが大きい…
重三郎は、商才だけでなく、説得力も凄いと感じる。「江戸っ子」「粋」と言われたら相手の感情も鎮まる。

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96 | | 2025-08-25 11:11:43

打ちこわしの背景にはもちろん飢饉があるわけだけど、政治の問題でもある。田沼も一橋治済や松平定信も米価高騰に無策という意味では変わらないしね。江戸期は石高制というお米が通貨代わりになった時代だからこそ、米高は石高が変わらない武士にはありがたかったし、商人はより投機的になった。庶民だけが置いておかれた。

でも新之助の考えには同意できないかな。奥さんの死は確かに因果を追えば国が悪いってことになる。けれどまず悪いのは犯人であって、それを許すなら国も許すべきだ。犯人も国も許さないならわかるんだけど。

まあこういうのは理屈じゃないんだろうねえ。出版という、言葉で伝える仕事の蔦重は、あくまで言葉にこだわる。だから新之助たちに旗を作らせ、スローガンを考えた。けれど暴力は言葉よりも簡単に伝播する。

そして悲劇は起こるんだろうな。

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95 | | 2025-08-23 22:04:35

蔦重がパリッとした着物を着て長屋を訪れた時から嫌な予感がしていた。米を食べさせるなら店に来て食べさせないとダメじゃないかと思っていたら予感的中。ふくは近所の赤ん坊に乳をあげていたのにこんな仕打ちに合うなんてね、とよ坊まで死なせる意味はきっとそこまでしないと新さんの振り切れた仇討ちには繋がらないからなのだろう。田沼が悪いと大合唱が聞こえてきそう。ただ田沼を消したら問題は綺麗さっぱり無くなるのか?田沼は本当に悪なのか?いつの世も踊らされてはならない。

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94 | | 2025-08-20 14:41:18

田安家に教わって作った醍醐なんて憎しみとか怨念とか入っていそうで恐ろしい。
毒が入っていなくても、何らかの体調不良は起きそうだ。

上様の体調不良は田沼の権威と完全に比例する。
このところの田沼の不人気どころか恨みは底知れないけれど、どれも天変地異のせいだから可哀想になってしまう。
いつの世もお天道様に振り回されるんだなと今を思う。

少しだけ周りよりも恵まれているからと他者へ優しさを分けてあげていたふく。
そのせいで子どもともども殺されてしまう。
感謝されこそすれと思うけれど、貧しいということ食べられないということはこういうことなのだろう。
犯人は自分と同じ境遇のもの。

同じように源内さんのそばにいて、細見を作っていた新さんが地べたをはって生きている。
足抜けしてどうやって生きていくのかと前に出てきたセリフが思い出される。

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93 | | 2025-08-18 17:18:41

新之助の「この者は俺ではないか」というつぶやきはなるほどと得心するし、心が痛くなる。そうであれば確かに怒りを向ける方法がわからなくなるだろう。

でも苦しい中でもふくのように正しく生きようとする者がいたわけで、どんな理由をつけても人を殺した奴が悪い。

政治が悪い、世の中が悪い、そんなのいつの世だって、腹の中ではそう思っている奴は山ほどいる。実際、歴史をみればろくな政治はしてないし、世の中が本当に平和で安穏だった時代なんてない。けれど泥棒と人殺しが許される理由にはならない。だからこそ、やはりここはふくを殺した奴が悪い。

それはそれとしてケリをつけて、それからもっとおおもととなる国を憂うべきかな。

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92 | | 2025-08-16 23:29:54

歌麿に自分らしい絵をと勧めるのは当然の流れなのだけれど、今まで人まねばかりしてきたらどうして良いのかわからないのはよくわかる。
自分らしさがどこにあるのか。

蔦重が勧めた絵は歌麿のトラウマを掘り起こしてしまったようで、亡霊のように自分の周りにまとわりつく母と男に怯え、恐れ、取り乱す姿は見ていて辛いものがあった。

師匠の下で少し穏やかな顔で花を愛で描く姿に少しホッとした。

一方の城内は穏やかじゃないですね。
定信も戻ってきて、何やら画策しているようだし、大雨による利根川の決壊も絡んできて、また不吉な予感が。

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91 | | 2025-08-16 08:33:22

蔦重は歌麿に新しい名前と人生を与えた。過去も知った上で誰よりも幸せになって欲しいと思っていたし、世に売り出すのは自分だという自負があった。その上でもう一段上に行くにはと考えての枕絵だったのだろう。それは過去のトラウマを上書きするような策だったのかもしれない。でもそのトラウマが大きすぎて囚われてしまうことまでは想定外だったのだろう。このままでは歌麿が壊れてしまう!と思ったところに昔の恩師。石燕といた時間は子供の頃の歌麿のエスケープだったのだろう。ここで石燕に預けることができて良かった。

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90 | | 2025-08-11 15:46:45

鳥山石燕とくれば妖怪好きならば誰もが目にしたことがある「画図百鬼夜行」の作者。私も図書刊行会のものを持っているけど、石燕の前に画図として妖怪を定型化したものはないらしい。つまり初めて妖怪を視覚化させたのは石燕だと言っていい。

このドラマの歌麿は心に妖怪的なものを抱えているわけで、それをどういう形にせよ、呑み込んでしまうには、石燕という人物はもってこいだろう。

史実では石燕は恋川春町の師匠でもあるし、本名は佐野の姓なんだよね。まさか佐野大明神こと佐野政言と因縁が、なんてことはないと思うんだけど。

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89 | | 2025-08-10 01:28:03

怒りが過ぎると目には目をと同じ苦しみを返すことばかり考えてしまいがちだ、そんな中で蔦重の仇討ちは少々生ぬるいかもしれない。だけど嘘か本当か分からない話に乗せられて佐野大明神ができあがってしまった世の中で、相手も死んでしまっているのに呪うことだけしかできなくなってしまった誰袖を呪いから解放して笑顔にさせたことは大きな功績だろう。みんなもいつのまにか佐野のことなど忘れていつもの日常に戻った。こんな風に世界でもいつか争いがなくなったらいいのにね。

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88 | | 2025-08-09 19:18:12

京伝は隠れて努力するタイプだったのだな。
春町がこちら側だと受け入れるシーンは滑稽ではあったけれど少しうれしくなった。
これで堂々と他の人たちの助けを得られるとホッともした。

意次の仇討ちが上手くいったのかどうかは治済の動きを見る限りわからない。
ただ、蝦夷の上地は進みだした。

蔦重の仇討ちはかなり粋だし大成功と言えそうな気がする。
誰袖は笑ったし、世の中から「佐野大明神」を追い出した。

間違ったうわさは否定するより異なった楽しみを与えた方が消えるということなんだろうな。
それだけ人というのは忘れっぽくて流されやすいということだ。

劇中劇もなかなか凝った仕様になっていて、バカバカしさもわかりやすくてとても楽しめた。

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