フェルマーの料理

新しいお店にもちゃんと来てくれていて、数学という共通点がなくなっても岳との関りが途切れず続いている姿が良いなあって思いました。武蔵にとって岳は変わらず「仲間」なんだなって伝わってきて嬉しかったです。魚見の活躍をちゃんと把握していたり、互いにお祝いを言い合って笑い合ったり、魚見との間に流れる以前とは違う和やかな雰囲気も良かったです。

岳に会う気満々の広瀬を「北田くんが会いたいとは限らない」と窘めたり、広瀬の料理を食べて貰いたいという岳の思いを汲んであげたり、以前言っていた「仲間」という言葉を彷彿とさせるような思いやりを感じさせる態度や表情がとても良かったです。目を見開いたり、口元がほのかに綻んだり、大きく変わるわけではないけど、ちゃんと「美味しい」と伝わってくる丁寧な表情の演技も良かったです。

魚見を怪訝そうに見つめる姿、面白かったな。今まで接したことのないタイプの人なんだろうなって表情だけで相容れない感じや距離感が伝わってきたのが良かったです。岳を「仲間」と語る時のニコッとした笑顔が普段のポーカーフェイスとギャップがあって親愛の情を感じさせ、岳に心を許しているのが伝わってきたのも良かったと思います。

早口で無駄のない話し方が理論立てて物事を考えるであろう理数系の神楽らしくて良かったです。早口で抑揚もないんだけど、忙しなく捲し立てるような感じではなく、落ち着きと品があるところも育ちの良さを感じさせました。岳と向き合って分かり合えた後の穏やかでどこか晴れやかさのある笑顔も素敵でした。