競争の番人

もし桃園が職場にいたら、先輩だったら頼もしいけれど、後輩だったら面倒でしょうね。要するに姉御肌ということです。ちょっと強引ですが、裏を返せば突破力があるし、史料と向き合いがちな仕事だと、つい頭に頼りがちになりますが、どんなことでも行動力は必要です。小池さんは一方で「静」の北条政子を演じていますが、見事な演じ分けだなと思います。気弱な上司、冷静だけ突っ走りがちな同僚、そして嫌々ながら仕事をする若手と、左遷されてきた元刑事をうまくまとめるチームのバランサーとして、いい演技を見せているのではないでしょうか。

気さくで飄々としていて仕事が出来て、不慣れな新しい職場にいてくれたら凄く頼もしいだろうなあ。声が低めでキンキンしていないから台詞が聞きやすいし、滑舌も良いから専門用語や組織の難しい解説が分かりやすいところも良かったです。ふてぶてしい天沢の態度にブチ切れて威勢良く啖呵切るシーンも気持ちが良かったし、桃園の負けん気の強さやノープランであんなこと言っちゃう度胸の良さが感じられたのも良かったと思います。