汝の名

女王様な雰囲気の陶子のしたたかさが最初目立っていて、そんな彼女に学生時代から憧れを持って付き合っている久恵の控えめというか、自分に自信のない様子が気になっていました。でもだからこそ、久恵はいつか陶子を出し抜くのだろうという予感がプンプンしていて、「いつ行動を起こすのか？」と期待感を持って観られたのが良かったです。しかし、最後は大どんでん返しが待っていて、結局はこの二人は微妙なアンバランスで生きてきていて、他人には理解し難い感情で惹きあっているのが一番怖かったです。

とにかく今までで1番鳥肌が立ちました。薬を盛って陶子を自分のものにした気になっている久恵がすごく奇妙で、それを演じている北野きいさんの破壊力が素晴らしいと思いました。途中で失禁するシーンがありましたが、山崎紘菜さんもかなり意を決して挑んだのではないでしょうか。誰かをいじめるとか、虐待しているというものはドラマであれ、かなり衝撃的ではありましたが最後に、実は全部演技をしていたというオチにすっかりやられてしまいました。

昭和の懐かしい感じのするドラマ。ちょっと前の昼ドラ感を感じてちょっと笑ってしまう。現在ではありえないけど夜中に昼ドラだと思って観たらおもしろい。演者の演技も昭和っぽい。北乃きいちゃん、久しぶりにドラマで観たけどなんか安っぽかった。久恵の復讐劇が始まるのか？久恵演じるきいちゃんの狂気な演技、壊れていく様に期待！でも、おばあちゃん殺しなど回収されないことも多いけど、まあ深夜枠のドラマってことでしょうがないか。