日本沈没ー希望のひとー

映画の日本沈没を観ているので期待していたけど残念な結果でした。
若手官僚たちがメンタル弱すぎてボロボロすぎる。仲村トオル氏が総理は似合わないし、副総理は麻○太郎を完全にパクったスタイルww酷すぎた。

沖縄と北海道だけが残るとかなら陸地は繋がってないからありえそうだけど、九州はなんで大丈夫だったの？無事なら移民なんかやっぱりやめて九州や北海道、沖縄の人たちは家に帰りたいよね。そういった人たちからの声もなし。
正直、日本沈没とタイトルにするならちゃんと沈没させてほしかった。プレートが遮断されるほど強い力が働いたのに津波とかそういった影響はまったく描かれなかったし2時間かけて、感染症の下りまで入れてこのオチは悲しい。感染症は奥さんの新しい男を始末するためのものだったの？と少し笑ってしまったくらい軽くて呆れた。

日本沈没…あまりに大きなことなのに静かに沈んでいった。実際に沈むとしたら、海底に無理に引きずり込まれるのだから巨大な渦でも起こりそうだし、反動でとてつもなく大きな津波が起こったりしそうで、地上にあるありとあらゆる物が破壊されてゴミのように周囲に浮き、周辺国へも多大な影響が出て、それこそ無傷というわけにはいかないだろう。その混沌は描かれず、不気味なほどに静かに沈んでいった。それが、何の抵抗も許さないという地球の意思のようにも見えて、余計に恐ろしかった。北海道と九州だけ残ったけれど、きっと人が住めるようになるにはずいぶんと時間がかかるだろう。それに離れすぎていて、喜びよりも絶望感の方が大きそうな気がする。

今現在の現実世界の状況が状況だけに、国土の沈没に加えて感染症の世界的蔓延とか、ドラマの中でまでそんなもの見せられるのは気分的にはなかなかハード。でもまあ最後は北海道と九州だけでも日本が残ったのは、わずかな救いなのかな。
これから常盤さんと東山総理で北海道に新しい政府を構えて、世界中に散らばった日本人を支えていくって言ってたけど、常盤さんはともかくあの総理では、かなり心もとない気がするわ。

役者は最後まで熱演しましたが、シナリオはダメでした。総理が狙われたからといって、あの程度のテロなんて地下鉄サリン事件や三菱重工ビル爆破事件などに比べても危機的なものではないし、ルビー菌とやらの設定も菌ならば多くは抗生物質が有効な上に吐しゃ物や排泄物での感染なら、先進国での封じ込めは難しくない。何よりも北海道と青森や九州の一部だけが残ったけれど、国土と国民がいる以上、主権国家として継続しているわけで、それなら帰国したいという人もたくさん出てくると思うし、中国やアメリカは自治領として取り込もうとするでしょう。更に自衛隊の問題、土地の権利問題、円はどうなるのか、などなど移民以上の難問が続出し、ジャパンタウンどころの話ではないと思います。とにかくシナリオがご都合主義で、リアルさに欠けていました。スケールの大きな話だけに、いろいろ広げ過ぎて、うまくまとめきれなかった感じがします。

一年以内にこの国が無くなると聞いてどれだけの人が冷静でいられるだろうか。国の斡旋もなきゃ逃げ出すこともできない人たちも多くいる中でその崩壊が明日始まるかもしれないその中で、明日出勤しようって言う人が何人いるだろう。出国が決まるその日までワイドショーはやっているのだろうか。コロナ禍でパニックになる人たちをたくさん見てきたからどうにも危機感が薄い気がしてならない。家族単位で抽選でどこの国になるか分からないって仕事どうするんだろう。見れば見るほど浅い設定でボロがでるな。

里城先生と元主席のつながりのおかげで移民政策が少し前に動き出した。安易に「中国人になれる」と言わないあたりが天海らしいし、ギリギリの空気感が里城先生と天海の表情からも読み取れた。突然、自国が沈没するから海外へ移民受け入れを要請しなければならないという状況は、国民にとっては現実には受け止め切れない事実だろうし、実際に海外へ生き延びたとしても幸せがあると感じられない気持ちはとても良くわかる。そんな気持ちの人たちを移民申請という行動を起こさせるために、天海たちはどうするのだろうか。それにしても首相は頼りなさ過ぎてつらい。

経験が違うと言えばそれまでだけど東山の短絡さをどうにか補った里城の人脈や功績は素晴らしいものだった。
でもどんなに政府が頑張って、国民全員移民に成れます！と言ったって外国語を話せないのが当たり前の日本人が喜ぶとは思えない。他国にどれだけ物を持っていけるかとか家族友人と離れたくないとかそんなことじゃなくて、今まで日本国民として保証されてきた医療費とか払い続けてた年金とか何もサポートなしに場所だけ作ってがんばれと言われても無理でしょ。他国だって受け入れるなら若い働ける人材がほしいだろうし、高齢者や病気のひとたちも同じ"1人"なんだろうかとか考えてしまった。そして移住せず、沈没とともに命を捨てることを政府は許すのかな？でも許す立場にあるのかな？と思いました。

里城先生は長々と政界に居座り続けてエラそうにしてるだけあって、いざとなれば誰よりもスゴい仕事を成し遂げるとはなかなかカッコイイ。それに比べると東山総理って、総理とは名ばかりで実力も伴わずホントに何の役にもたたない感じ。
それにしても、中国やアメリカから欲しいと望まれて海外移転する大企業の従業員ならまだしも、いきなり外国に住むことになる多くの日本人は、仕事も失って、現地到着のその日から一体どうやって生活していくことになるんでしょうね。

正直、現実ならば中国がジャパンタウンなんて受け入れる筈はないでしょう。それに企業を渡すという手が有効だったとしても、1社も手に入らないであろう国々は余計に移民を受け入れることはなくなります。結局はすぐに年金受給者になってしまう高齢者と受刑者は見捨てられることになると思います。実際に天海の母親のように「今更海外で暮らすのは」と言う年寄りも出てくると思いますが、それは常盤の言うように現状が受け入れられないのではなく、足手まといになりたくないという感情も隠されているはずです。また東山か世良を狙ったテロが発生しましたが、少なくともこの事態なら首相はホテルではなく、総理官邸を出ないだろうと思います。震災などを経験した国なのだから、もっとリアリティのある内容にして欲しかったです。

東京が、日本が沈没するかもしれないってときに東山が自分の意見より天海や常磐の意見を重要視したから、間違ったデータを送らせて結論を変えてやろうとするとか長沼子供過ぎない！？自分だけ海外逃亡するつもりだったというのも沈没中の今の日本人にビザが降りるのかとか疑問もあるし、短絡的な行動過ぎて嗤ってしまった。
でも長沼より最悪だったのがアメリカと中国を天秤にかけたこと。中国が選ばれなかったらどんな仕返ししてくるかなんてわかってたはず。日本人は日本が沈没することを海外の人から知ることになった。国民も不安にさせたこの状況で天海の快進撃はあるのかな…？

あーあ、外国から日本沈没をバラされるとは最悪な事態になりましたね。でもそれも中国とアメリカを天秤にかけるように交渉した結果でしょ。っていうかそれを推奨したのは天海さんでは？なんか残念でした。大企業と抱き合わせて移民の受け入れはいい案でした。テレビを見ながらやっぱり大企業に入るって大事なんだなと考えてしまった（笑）一族広く見てもそんな人が見当たらない我が家は日本と一緒に沈むしかないかもと思ってしまいました。

自分がないがしろにされて腹が立ったから不正を行っただなんて、長沼さんにはビックリ。そんな幼稚な思考の人が官房長官とは、言葉もない感じ。東山総理も他人の意見に振り回されてブレブレな人だし、国の舵取りをしなければならないツートップがこんな調子じゃ、それこそ日本沈没ですね。
おまけに総理大臣は交渉もド下手。里城さんは権謀術数に長けてるだけあって、外国相手の交渉事もさすがに上手だし、前に「総理に据えてやったのは誰だ」と東山総理にエラそうに言ってたけど、そんな発言もなんだか納得できる感じ。

まさかの世良教授の再登場で。田所博士と二人で仲良く話すシーンは、ちょっと良いものを見たなーと思った。それが日本の危機を前にというのが悲しい。里城先生が日本の戦後史に思いをはせるシーンは本当にジーンとしたし、ジェンキンス博士の沈没しないという結果を心底信じていたのだと思った。天海が流す涙が見ていてつらかった。アメリカと中国を天秤にかけるとは大丈夫か？と思ったのだけれど、案の定の日本の交渉力の弱さやアメリカも中国もなんかありそうな設定で、見ていて手詰まり感いっぱいで苦しかった。

世良を呼び戻したのは正解ですね。どうあれ田所ひとりに依存してはダメです。正直なところ、これだけのことになれば長沼に限らず、裏切りやリークが発生するのは当たり前だし、アメリカや中国にしても基本的には自国の利益が優先なわけで、しかも足下を見られている状況ですから、こちらの都合がいいような交渉なんて出来るはずがありません。そもそも国営企業ではなく、法律上の権利を持つ法人を国が事実上売却するということはどうなんでしょうか。海外法人だって持ってる国際企業なら尚更です。大体、いまだに国権の最高機関であるはずの国会が影も形もなく、行政府だけが国を動かしているのは違和感だらけです。

田所博士は優れた研究者かもしれないけど、それ以外の言動を見ると社会的にはマッドサイエンティストって感じなのかな。胡散臭い行動もしてるし、里城が信用できないと息巻くのも仕方ない気がする。その里城も、私利私欲のために機密情報を利用して、こそこそ立ち回ってるみたいだけど。経済最優先で国民の命は二の次みたいな発言ばかりだけど、言ってることには一理あるから、頭のカタい老害と切り捨てることも出来ないって感じ。

世羅教授が田所が凄いから嫉妬して意見を合わせなかったと言っていたから田所の研究が最先端であることはわかるけど、なぜずっと田所だけに頼るんだろう。政府が同じ研究をしてる人、研究に参加できる知識がある人を集めてもっと大きく調べるべきだと感じていただけに、田所が連行されて、やっぱりと思いました。
里城のように自分の利益を失いたくない人たちにとって田所の発言は邪魔でしかないし、田所が裏もなく綺麗な人間だとは思えないから嵌められた可能性も低い気がする。
何かやってること後手後手で見てて面白味がない。都合が良すぎる展開は笑っちゃうけど、都合が悪すぎる展開は萎えるので、もう少しいい流れになってほしいです。

私たちは日本沈没ってタイトルのドラマを見ていて、いつか関東だけじゃなくて日本が沈んでしまうんだろうなと思っているから早く何をおいても避難した方がいいって考える田所先生寄りになるけれど、実際には田所先生がワーワー言ってるだけって捉えても仕方ないかと思う。その先生だって怪しい会社との癒着も問題になっているし全信頼が置けるかと言われれば難しいし。なんか予兆が少なすぎるんだよね。日本の国土が引きずりこまれる事態が隠れてならもっと地震が多発とかないもんかね。

シナリオとしていろいろと無理がありすぎ。里城の言う事にも一理あり、もし少しでも領土が残った場合にどうするのかも考えておくべきです。国際法からして領土が完全になくなれば日本という国は存在できないし、小さな島であれ、一部でも残れば国として残るのだから。また田所しか理解できない科学なんてそもそもあり得ないから、田所説を検証するため他の地球物理学者を緊急招集して検討すべきです。そうすれば万が一、田所に何があっても問題はなかった筈です。だいたいオーストラリア移住って2500万人の国に大量移民が入ったら政治的に問題になるのは当然。他国だって同様です。また天海案の企業を使うというのも、企業の価値なんて一部の知的財産とひとにぎりの技術者だけ。単なるパニックものではなく、内政にシナリオを拡げたため、どこまでリアルさを求めるのか、落としどころが難しくなり、突っ込みどころの多い内容になってきました。

いるね…こういう政治家。陣取りゲームと間違ってる感じの人とか反対ありきの邪魔ばっかりする人。Ｄプラントに情報流して儲けているのは、もしかして官房長官？里城先生と総理の間で調整しているっぽいけれど、なんとなく里城先生寄りな気がするし、携帯の件は捏造だろうか？でなかったら、田所博士ところでこき使われているっぽい人たちだろうか？今、田所博士を拘束したら誰が！という紘一の言葉が刺さる。日本の未来よりも、国民のことよりも、自分たちの資産や名誉や立場で争っている姿がとても醜く見える。紘一が里城先生から心が離れたっぽいのが唯一の救い。啓示と力を合わせていくだろう。実際に関東から布でも引っ張るかのように海底に引きずり込まれていく日本を見るのは少し辛かった。

沈没していくCGは何だかリアルで、こんなことが起こるはずがないと思ったり現実でも起こるかもしれないと不安になったりと見ていて苦しかったです。
天海が仕事をクビになった理由が家族を探しに行くためとわかって、苦しい状況なのに主役に都合がいい展開に少し笑ってしまいました。香も茜も無事で、仕事にも戻れて、総理にも感謝されてと出来すぎだけど、常盤が反省する機会も必要だったし、すごくうまい流れだなと感じました。
田所が第2波は来ないという言葉にホッとしたのも束の間、名古屋の地震が影響して来る可能性が出たと。逃げ場がないね。沈まなくても津波や地震がきたらどこにいても安全ではない。先を見たいけど怖くてたまらないです。

みんなのことを考えて駆けずり回った天海さんが早々にチームから弾かれたのはどうかと思ったけど、だからこそ関東が沈没した時に被害の状況などがよく分かりいい演出だったなと思った。あのまま官僚でいたなら家族の元へ駆けつけるなんてできないし議論も机上の空論でおわってしまう可能性があったから民と官を繋ぐ役割として良かったと思う。関東の一部が沈没しただけで済んだけど、これから日本全体の沈没が始まるのかと思うとゾッとする。

タイトルが日本沈没なのに第２波が来ないと田所博士が結論出したので、これじゃ関東沈没じゃないかと思ったが、愛知沖での地震から連動して関東もまた地殻変動が。お互いに影響し合って負のループへ。ずっと懸念されてる南海トラフも広範囲で連動するみたいに聞いたし、なんだかドラマじゃないように思えて怖い。やはり日本沈没へと向かっていくのでしょうね。ＣＧだとわかっていても海に沈んだ高層ビルはショックだし、リアルで災害が増えてきている印象の中、あまり絵空事には思えなくて気分の良い話ではないですが、しっかり最後まで見届けたいと思います。

天海が正しかったわけではありません。それなら関東沈没が3ヶ月後だったら常盤が正しかったことになるわけで、起きた結果という答えから逆算するのは、科学的ではないし論理的でもない。それを良しとするリーダーなんて勝てば官軍を肯定するのと同じで、むしろ危険です。またもう少し阪神淡路大震災や東日本大震災で起ったことを踏まえるべきです。最前線では通信網は役に立たないし、車が普通に走れる状態ではないはずです。また多数が避難済みの状況だからこそ点在する避難所の把握は難しいだろうし、2週間程度で平穏を取り戻すなんてことはあり得ません。多くの災害を経験している国だからこそ、そのディテールはもっと丁寧に描けるはずです。

パニック映画も怖くて見られない私には怖くていつ見るのをやめようかと思いながら見ています。あのままグズグズしていたら大変なことになっていたんだから天海さんが突っ走ったのは悪くはなかったけれど、実際はあんな風にすぐに生活を捨てて逃げることってできるのかなと思った。親戚が避難外の区域にいればいいけどそうもいかない。命があればいいってその時は思うけど、生活ってその後もずっと続くからね。フィクションだと割り切って見ていこうと思う。

天海はリーク犯だと疑われてるのに椎名と会うとか馬鹿なのかな？
椎名としては新たなネタが飛び込んでくるかもしれないし、自分の口からは言えないけどバレちゃったなら仕方ないで済む。でも天海はそれじゃなくても嫌われてて、疑われてるのに問題の人物に軽はずみに会うとか理解ができない。会って話した内容も必ずしなきゃいけない話題でもなかったし。
でも環境省を辞めてどう動くかが肝心。地震も起きて"始まった"感があるし、立場がない方が自由に動けるのかも。
ただあの激しさの揺れで立って、走る描写は違和感を覚えました。非現実的な演出が続くとストーリーが良くても萎えるからやめてほしいです。

週刊誌からではなく新聞での報道。たしかにそちらの方がニュースとして重みも増す。でもパニック起こすよな…突然前触れもなくそんな記事載ったら。総理の会見の予定もないのに予定ありと新聞に載せるのもかなりバクチだけど、ここまでではなくてもたまに暴走記事は実際にあるから違和感はない。総理が認めたことで「これで家族を避難させられる」というのは、本当は会議メンバーの偽らざる気持ちなのではないか。いつ沈むかわからないところに大切な家族を置いとかなければならない。それも伝えることができないから、本人の意思を確かめることすらできない。天海のやったことは強引だけれど、それによって救われた人がいるのも事実で。ただ、一官僚と一記者だけであそこまでのことできるのかな？とは思う。最後の地震で避難バスが巻き込まれていなければよいのだけれど。タイミング的にそんな不安がよぎった。

天海と実梨は、無防備に人目につく場所で会いすぎ。2人でいるところを簡単に盗撮されて、それを見た総理に天海はポストを外されてしまったけど、東山総理もなんだか芯がなくてすごく優柔不断な人という感じ。誰かからちょっと強く言われたら、すぐ気持ちや意見が揺らいでしまうのね。こんな人が一国のリーダーなのは不安しかないわ。
それにしても里城大臣は、わかりやすく悪人。関東沈没ってことは自分も災害に巻き込まれる可能性が高いのに、この期に及んでもまだ自分の利益最優先で損得勘定で行動するとは、欲深すぎて正常な判断が出来なくなってるのかもね。

やはり脚本に問題がある。首都圏の世帯数は1700万、天海の言う2ヶ月で家財の引っ越しは絶対に無理。人間の移動だけならば可能なので、当然、財産の一部を放棄してもらうことになる。そのためには政府が国民の権利を一部放棄してもらうのだから、首相のリーダーシップとかいう問題ではなく、国権の最高機関である国会での決議が必須。この国は法治国家である以上、ひとりの公務員が勝手に動いたり、記者が政治に介入するのを許すシナリオは少なくとも正解ではない。もし天海の行動で多くの命が救われたとしても、彼をヒーロー視してはいけないと思う。職を辞する程度の責任しか取れない者がやるべきことではないのだから。

あと半年から一年で関東が沈没してしまうって地震が頻発している今ではSFというより予言の様にならなければいいなと恐怖心が出てしまいます。天海さんみたいに危機感を持って動ければいいけど、やっぱり周りは正常バイアスが聞いちゃってすぐに動き出せないだろう。国だって少しの情報でお店から物がなくなるほど振り回されてしまう国民相手に変な情報は流せないのも分かる。だからそこをすっぱ抜く週刊誌があるんだと理解はする。だけど、盗聴って罪じゃないのかしら？

上のお偉いさんたちは自分たちの利益を得てからしか国民に告げる気はないと最低な考え方で苛立つ天海と、スクープもってきたのに事がでかすぎなのと圧力に負けて記事がお蔵になって苛立つ椎名が揃えば強行手段に出るのはわかる。でもまだ何の改善策も考えてないのに不安だけ国民に押し付けるのは"正義"なのかと疑問を覚えました。もう少しオブラートに包めなかったのか、記事を出したからといって上のお偉いさんたちの意見が手のひら返したように変わると本気で思ってるなら、天海はアホだと思う。バレたら関わることもできなくなるのに。
でも国として何かしら発表しなきゃいけなくなったのも確かで、総理が出てくるのか、どんな話に持っていくのか楽しみです。

里城みたいな古狸にやりたい放題されても、辞めさせることも出来ないとは東山総理も情けない。見た目はいかにもデキそうな感じなのに、実際には総理大臣と言っても名ばかりで、実行力もリーダーシップもない人みたいでかなり残念。

香織が離婚を言い出したのは、再婚相手が控えてるからだったとはビックリ。でもそれを聞いても特別ショックも受けてない様子で、淡々と受け入れた天海にも唖然とするわ。別居してたのは天海の仕事の都合かと思ったら、夫婦仲がそういう状態だったわけね。なんとも寒々とした気分にさせられる。

田所博士を詐欺師呼ばわりしていた、里城副総理から経済界の重鎮にだけ極秘裏に関東沈没の情報がもたらされるとは。大手不動産が関東圏の土地を手放し、地方の土地を買い始めたら遅かれ早かれいろんなところから疑問もわく。いざ、国民が関東を脱出して地方へ移住しようとしても土地が高騰していて移住できなかったりという格差も起きるだろう。それを見て見ぬふりの多い事。うんざりする。だからといって勝手にリークはどうかと思う。大混乱に陥ることもまた事実だから。不動産会社がなぜこんな動きを？と田所説と絡めて書くだけでも啓発としては良かった気もする。

天海と実梨のリークはいただけません。どれだけ危機感を抱こうと二人は危機管理の専門家ではないし、素人の暴走に過ぎません。そもそも確率論の半年以内70％というのは、今日でも1ヶ月後でも3ヶ月後でも確率は同じ70％です。それが日々5％ずつ増えていくのであればスピード重視もわかりますが、天海たちのやり方はただの拙速です。これでは関東沈没を知っている自分たちの罪悪感を軽くしたいだけの衝動的な行動です。たとえばこの後、彼らの速度が正解だったとしても、それはただの結果論です。どうあれ、まったく責任の負えない天海と実梨が結論を出して良いことではありません。

世羅教授の言い訳が酷すぎる。"たった1割"と言うなら国民には開示しなくても、日本未来推進会議のメンバーや政府には本当のデータを出しておけばよかったのに。自分の1歩も2歩も先に行ってしまう田所が嫌いで同じ意見を後で出すのが嫌でって日本のことまるで考えてないじゃん。自分だけは先に逃げる算段でもついてるのかと疑いたくなった。
日本未来推進会議のメンバーたちも最低極まりない。田所を信じて週刊誌に記事がでた天海をぼろくそに言ってたのに、その後謝るとかそういう演出が皆無で唖然。なぜ関東沈没の可能性が高まったのに誰も慌てないんだろう。天海と田所にしか危機感が見えなくてとても怖いです。

ナレーションが入ると半沢直樹感が出てしまうのがちょっと鬱陶しい。今回のコロナの件もあるけど、世の中に出るオフィシャルな情報も誰かのくだらない威厳だったり利権だったりでねじ曲がっていたりするんだろうなと思った。世良さんなんてその最たる存在で、邪魔な存在の田所さんの才能や研究を認めたくなくて潜水艦の中で部下にまで急病の芝居をさせてたもんね。きっともうすでに自分に関係ある人は関東圏から脱出させているのでは？と思う。

世良教授は、権威者の自分が現象を認めたら国民が大混乱を起こすなんてもっともらしい理屈を言ってたけど、要は自分の学説がひっくり返るのが悔しくて認められなかっただけでしょ。自分の権威を守るためなら、平気で事実をゆがめてウソもつけるなんて、こんな人が政府に重用されてるとは恐ろしい感じ。あの真ん中からポキンと折れるメガネと同じくらい衝撃的だわ。
あんな重い会議の場であんなことをやられて、もし自分がそこに居合わせていたら、笑いを堪えるのに身悶えしたと思う。

やり過ぎ感のあった田所博士の演技がまったく気にならないくらい物語の展開に引き込まれた。海保のデータを取り寄せても改ざん済みのもので、本当に力のある人物が裏から手を回さないと元データは手に入らなかった。見たくないものには蓋をし、自分に不都合なことを言う人物を叩き、そして自分の都合の良いように解釈し、相手の追い落としに利用したりする。世良教授の「たった1割」というセリフ、上に立つ人ならばきちんとデータに向き合い「1割も」であって欲しかった。きっと加速度的にスロースリップが広がり田所博士の分析だと、もっと高確率になっているのだろう。関東が沈んで赤く染まっていく地図は本当に起こりそうで怖くなった。

どうあれ天海の言う通り、世良教授はデータ偽装などせずに、堂々と田所を論破すべきでした。もし本当に世良教授の予想通り、関東沈没の可能性が1割程度ならば、おそらくは政治判断で世良の主張が通ったと思います。でも田所の見解はもっと深刻なのでしょうね。いずれにせよここからは田所の話を、政治家や財界トップがどう判断するかが焦点となりますが、これはコロナ禍や福島原発問題と同様に未来のリスクをどこまで許容するのかという問題となります。本当の政治家なら本当に深刻な事態になるまで先延ばしと妥協へと進むのでしょうが、このドラマの政治家たちはどんなリーダーシップを見せるのでしょうか。

キャストが豪華で何年前から考えて放送された作品なんだろうと思うほど、ラストでの天海の"私は今日本の未来の話をしてるんです"という言葉がずしりときました。天海の言葉が刺さったのはきっと、田所の話は信じてないし裏でやってることも軽蔑してたけど、自分で現地に行ったり情報をリークしてでも"現実"を知ろうとしたから。常磐でさえ適当にしておけばいいと思っていたのがわかって、より天海の考え方が信用できる気がしたのもある。
世良は最初は信頼できる人に見えたけど、教授にまで上り詰めた人ってかなり質が悪いというか自分のミスなんて認められるはずがない。田所の横領話も本当なのかなと、田所の預言が当たって世良がどんな態度にでるのか楽しみです。

原作やら某名著解説の番組やら見た上で、いったい今の時代にどう合わせてくるのか楽しみに見ました。田所博士は変わり者の頑固者の偏屈なイメージなのはわかるのですが、ちょっとやりすぎかな？というか、今の時代の偏屈な人のイメージというより前時代っぽいかな。環境問題を絡めて、設定としては現代に上手く合わせて作ってあるなーと思います。日の島が沈むとき、あんなに海が濁らずにきれいなまま沈むかな？とは思いましたが、ガラガラと崩れ沈む様子はやはり怖いと感じました。

すごい豪華キャストにお金かかってんなーって感じ。好きな俳優さんが多いから見始めだけど、元から怖がりな私は見ていて怖くなってしまった。ここ20年明らかに大きな災害が増え、こういう物語はもはやフィクションではなくなってしまうのではないかと思われる。今見るのはそれなりに覚悟がいると思う。最後の島の沈没は思っていたよりすごい速さで沈んでいった。あんなことがあればまず助かる人はいない。最後まで見る勇気があるか分からない。

世良教授は、田所博士が大学を追われたのは研究費の私的流用が理由って言ってたけど、実際にはきっと、博士の才能に嫉妬した世良教授が、何か汚いやりかたで追い出したに違いないと思うな。だから公聴会で再会したときに、田所博士は驚愕して怒りがこみあげたような表情になったんだろうし、たんに学説の違いだけなら研究者同士があんな風に敵対したりしないでしょ。
それに、海底調査中に田所博士が見つけたスロースリップ現象の痕跡を、世良教授も絶対目撃していたはず。でもそれを言うと、自分の立場がなくなるからその事実を隠蔽しようとしたんじゃないの？　自分も含めた国民の命に関わる危機的状況を自己都合で隠してしまうとか、あり得ないんですけど。
博士の予言通り本当に日之島が沈没してしまって、彼の主張が正しかったことが証明されたけど、予言が当たってもことが事だけに単純に喜べないのがストレスな感じ。でもあの世良とその一味はまた、偶然だとかあれこれ屁理屈並べ立てて、やっぱり田所博士を迫害しようとするのかもね。

かなり力をいれていたので期待していましたが全体的に安っぽい印象で役者の演技もイマイチ。香川さんには期待していたのだくれどコントに寄せすぎるし、小栗さんは華がなくなった印象。シンゴジラとか半沢直樹とかヒット作の手法をマネしていて安直な印象を受けましたね。

田所博士の名前やまず島がひとつ沈むところなど、過去の「日本沈没」の映画やドラマのように、小松左京の傑作小説「日本沈没」を土台にはしているようです。でも政治家や科学者の思惑など、いかにも現代的な人間劇になっているところが大きな違いでしょうか。田所の研究を異端の科学と言うけれど、科学はそもそも人類史の中で異端として始まったものです。その意味で科学に王道はなく、すべて異端だと思います。一方、官僚や政治家は国民のリスクを最小にするのが仕事。天海をはじめ、東山首相らが危機とどう立ち向かうのか楽しみです。

着々と移民政策が行われる中での感染病の流行。そこにたまたま効いた薬が日本のものだった。っていうのは大好きな、日本はすごい！みたいな感じで好きじゃない。天海のお母さんのように田舎にいればいるほど土地の人との結びつきが強いから、一人で逃げるとは言い出せないって言うのはあるんだろうなと思った。だけどお母さんにも一緒の申請を断られ、元嫁の恋人が亡くなっても頼られない天海って人徳なさすぎじゃないか？家族単位で抽選で海外へって旅行ならまだしも移住なのに軽い感じもなんだかなー。重々しいテーマの割に中身がスカスカでどこまでもおとぎ話に見えた。