しあわせな結婚

コメンテーターの幸太郎を下ろすなら自分も下りると言った舌の根も乾かないうちに他のコメンテーターを褒めちぎったり今泉に目をつけたり抜け目がないのが業界人らしくて良かった。悪気なくできちゃうところがいいよね。

今泉にコメンテーターを依頼しに来た時の、ウキウキしてテンション高い姿が面白かった。幸太郎を外すなら自分も辞めるってあんなに大騒ぎしてたのになあって変わり身の早さに笑ってしまいました。だいぶ調子が良いんだけど、その時その時の感情や発言は心からのものだってちゃんと伝わってくるから単なる八方美人に見えないところも良いなと思いました。

幸太郎が辞めさせられるのではないかと心配でついてきて原田さんを下ろすなら私も辞めます！ってすごい勢いで言っていたのに、代役の人が良さげだとすぐにノリノリになって褒めにいく。変わり身の早さが業界っぽく感じられたけど嫌じゃなかった。

「妻の家族のことなど関係ありません」「原田さんを切るなら私もやめます！」って熱弁するシーン、暴走っぷりが面白くもあり、言ってることは至極当然の内容で報道に携わる人間としての公正さ・公平さが感じられたのも、幸太郎との信頼関係の深さが伝わってきたのも全部良かったです。幸太郎の代打のコメンテーターを見て「めっちゃ良いかも」ってコロっと態度が変わっちゃう調子の良さも、情で動いてるわけじゃないプロなんだって伝わってきて良かったと思います。

元気のない幸太郎を見て「夫婦仲が上手くいってないのかしら」「ざまあみろだわ」って喜ぶ姿が素直過ぎて笑ってしまいました。様子がおかしくても本番の心配は一切見せないところも、幸太郎への絶大な信頼が感じられて良かったです。

業界の人って他より人と人との距離が近い気がするけど話し方とかで幸太郎となんとなくいつかは分からないけど親しい時期があったんじゃないかなと疑うような距離感が絶妙。レオに怪訝な顔をされても意にも返さない強さも業界人っぽかった。

並んで歩く時の肩が触れ合うくらい近い距離、仕事仲間以上の親しみが滲む口調や眼差し、今でも幸太郎への想いは変わっていないんだろうなあって伝わってきて、数秒対面しただけのレオが幸太郎との過去を察するのも納得。何も知らない今でこういう態度なら、ネルラの過去を知った時にどんな反応を見せてくるのか、怖くもあり楽しみでもあります。

幸太郎の結婚をお祝いする時笑顔で小さな声でなんで私じゃなかったのよという恨み節が面白かった。あの一言で仕事以上の付き合いがあったんじゃないかと見れるし、関係性がわかる気がした。今回も幸太郎を司会者に抜擢するのも盛り上げて断れないようにするのが上手いなと思った。

幸太郎にMCの代打を頼むシーン、捲し立てるような早口や必死な表情がものすごい圧を感じさせて、「絶対に引き受けさせる」という倉澤の執念が伝わってきました。あれは断れない。見事に本番をこなす幸太郎を見つめる誇らしげで満足そうな表情も良かったです。

幸太郎とのテンポの良い掛け合いが二人の付き合いの長さを感じさせました。ニコニコご機嫌で会話した直後の「何で私じゃなかったの？！」って苛立つシーンも、本気で不満に思ってるんだろうなって感じる語気の強さと
表情が印象的で、幸太郎のことを真剣に想っていたんだろうなって伝わってきて良かったと思います。