スカイキャッスル

セレブの足の引っ張り合いかと思ったらただただ紗英の受難が続く展開にそりゃ痩せるわなと同情する。施設育ちをバラされたのも多分自分が現れたせいで別れた恋人の子供が出てくることも自分の過去が招いたことなんだと思うけど、ここまでくるとかわいそうに思えてくる。美久の転落はかわいそうではあるけれど、この先を考えた時にどう収まるか見えなかったのである意味退場は仕方なく思えた。ただそのきっかけが青葉だとしたら、美久も救われないよなー。

熾烈な受験や出世争いに必死なのにそこを涼しい顔したセレブたちが足をバタつかせ頑張るってお話じゃないのね。サエは施設出身ってことがバレただけで蜘蛛の子を散らしたように友達を失い娘からの信頼も失くした。その取り巻きたちは今まで敵だと蔑んでいた泉と集まって相談なんかしちゃって、女子の悪ーい部分を見せられている気分。いくつになってもどれだけお金持ちになってもやってることが学生の時と同じでがっかり。なにがスカイキャッスルだと笑いたくなる。

サエさんってそんなに悪いことしたのかなって思ってしまう。嘘はいけないことだけど、隠さなきゃいけない過去があっても仕方ないでしょ。しかも自分がしたことでもあるまいし、これでみんなに避けられてしまうのはかわいそうかなと思った。まぁ今までのサエさんの行いがっていうなら仕方ないけど世知辛いよね。多分これで1番煽りを喰うのが娘だよね。人望ないっていわれていたし。そこにつけ込む九条が怖い。さすが、人を操るのに長けている。

モラハラ夫とそれを我慢する妻だと思っていた二階堂夫婦、杏子はかわいいだけで従うのみだと思っていたけど案外やる時はやる女なのですね。ちゃんと夫の言ったことを録音していたなんてスカッとしました。子供を思っての行動する母親はいつもより強くなりますしね。ただあのスカイキャッスルですから窓を作るためにと壊す壁があんなに薄いのはちょっとお粗末でしたね。モラハラ夫があんなことで変わるとは思えないけど、どう変化するのか楽しみではありますね。

いくらなんでも中学生が家政婦を孕ませたらダメでしょ。生活能力のないまだ何者でもないお坊ちゃんがどう子供を育てて行くのやら。母親も泣いて帰ってくるんじゃなくて家政婦を警察に突き出すとか法的措置も取れる案件でしょ。反抗期の域を超えている。母親はこれまでの全てを否定され、未来を失くし絶望して死亡した。悲劇しかない。それをネタに小説を書こうとする泉もすごい。児童養護施設のこともわざわざ皆んなの前で言っちゃう辺り最強だなと思う。

こういうのめっちゃ面白い。自分たちのステータスのために何もかもを犠牲にしながら水面では優雅に泳ぎ水の中ではもがいている。わざわざスカイキャッスルなんて場所に似たような家族が集まるから競争が始まるのにね。医者になることがそんなに偉いのか？と思うけど、こういう人たちには何を言っても無駄よね。仲良く幸せそうな家族も玄関のドアを閉めれば中でどうなっているか分からない。子供たちは競争の道具じゃない。奥様たちの見栄の道具にしてほしくないね。