女神[テミス]の教室～リーガル青春白書～

狂暴な被疑者に怯えつつ、何故お饅頭を盗んだのかと一生懸命被疑者の気持ちに寄り添おうとする姿が良かった。毅然としつつ、怯えや「勇気を振り絞ってます」みたいな弱さも滲ませていて、不慣れな環境と出会ったことのないタイプの人間に必死で喰らいついていく天野の芯の強さや根性が感じられたのも良かったです。久々に仲間と再会した時のホッとリラックスした笑顔も可愛らしかったです。

風見の気持ちに同じように辛そうな顔をして寄り添いつつ、彼が犯した罪と司法でどう被害者を守るのか、現実的且つ具体的に示す姿が、前話からの成長を感じさせてとても良かったです。落ちこぼれから意識も学力もグングン成長していって、でも立ち止まって悩み苦悩することもあって、良い時と悪い時の波がある不安定な姿がリアルで応援したくなります。

被害者の心情を思うあまり引っ張られすぎて自分を見失ったのは心が優しい向日葵ちゃんならありえるなと思った。自分の心情と事件を法的に裁くことは切り離して考えることが必要でその中で自分にできることを探そうと前を向いた向日葵ちゃんは前より強くなった気がしました。

「辛い思いをしている被害者遺族がいるのに…」と法律の理不尽さに納得できず、目標を見失う姿が印象的でした。杏奈の母親と安藤のやりとりを見て「弁護士として出来ること」に気付いて徐々に視界が開けていく内面の移り変わりが、表情の変化だけで伝わってきたのも、「目標を見つけた」というような憧れの眼差しで安藤を見つめるところも良かったと思います。

照井と並んでクレープ食べながら数字ゲームしてるシーン、ほのぼのしていて良かったなあ。最初の頃の遠慮や引け目全開のおどおどした接し方を思うと、お互い穏やかな表情で楽しそうにお喋りしながら歩く姿は感慨深いものがありました。「シカトするなら家まで行く」と照井にLINEした桐矢に「何してんの？！」と呆れてガチ切れしてる姿も、遠慮のない仲の良さが感じられて良かったと思います。

真中たちに藍井ゼミの内容をレクチャーする時や、実務演習で発言する時に、理路整然と迷いなく自分の考えが話せるようになっていて、天野の凄まじい成長っぷりが感じられます。自信はついてるけど一生懸命さと努力家なところは変わってなくて、藍井ゼミに選ばれるのも納得な気がします。真中たちとのランチシーンもほのぼのと楽しそうで良い顔してました。素朴な笑顔がとっても魅力的です。

自分が藍井ゼミに選ばれた喜びと驚き、他の選ばれなかった仲間へ気兼ねした浮かない顔、色んな感情が入り混じった複雑な思いが表情の微妙な変化からしっかり伝わってきたのがとても良かった。藍井ゼミで学んだことを桐矢たちに伝えたいという発想も、藍井に許可された時の嬉しそうな小走りも、仲間思いで優しい天野らしさが感じられてほっこりしました。

登校中に柊木と課題について語るシーン、柊木の話を聞く時にうなずいたり真っすぐ見つめたり、小首を傾げて自分で考えてみたり、ただ「聞く」という芝居だけど色んな表情や仕草で細やかな演技をしていて、天野の感受性の豊かさや真面目な性格が伝わってきたのが良かったです。イタズラの話で自分だけ内容がショボいとショックを受ける姿も可愛らしかったです。

最初は少し流されやすくておぼつかない感じがしていましたが、随分しっかりしてきました。ひまわりの名前の通りしっかり根を張って人の気持ちを汲み取り優しく素直に成長する様子を伸びやかに演じていると思います。

模擬裁判で、原告側に一人で立ち向かう姿が1話の時とは段違いにしっかりしていて頼もしくて、天野の成長が感じられたのが良かったです。B社の倒産の可能性やその後の社員たちの失職にまで気を配る弁護姿勢も、柊木の影響を良い方向に受けているなと感じられました。成績下位だけど、だからこそ何事もひたむきに一生懸命取り組む姿が素敵で、模擬裁判を通して真中が心を動かされる展開に説得力があったのも良かったです。

水沢と話す時のちょっとはにかんだような表情や口調が初々しくて可愛らしかったです。前向きになって自分の考えをしっかり発言出来るようになってきたし、でも照井に反論されると何も言えなくなったり、成長してる部分とまだまだな部分の塩梅がリアルなところも良かった。そんな簡単に変われないですもんね。成長過程を見守ってる気持ちになれて、特に応援したくなる生徒さんだなと思います。

自分の失言を認めて水沢に謝る素直さや、でも自分も呑気に生きてるわけじゃないとはっきり口に出来る強さが格好良かったです。焦りや迷いはあるけど、照井のように極度にピリつくことなく、柊木から与えられた課題に真剣に一生懸命取り組む姿も好感が持てます。真中たちと一緒の時は、どこか控えめで自信なさげに見えるところも、成績下位のコンプレックスが感じられて良かったです。

最初は頼りない感じだったり我関せずのところがイラっともしたけど、自分なりに被告人を理解してからが凄かった。勉強でもなんでもスイッチが入るってこんな感じかな？一度入ったらどこまでも進む向日葵ちゃんに驚きました。

最初はちょっと感じ悪いなと思ってたけど、模擬裁判で容疑者Xを体験して徐々にその考え方が変わっていく姿が天野伸びシロを感じさせてとても良かったです。「裁判には一人の女性の人生がかかっている」と藍井にきっぱり言い切るシーンも格好良かった。照井たちのように何でもかんでも突っかかったりせず、法に携わる人間として必要なこと、大切なことを柊木から素直に学ぶ姿は見ていて応援したくなります。