楽園

シリアスで気持ち悪いシーンなんかもあったので、笑いや感動のドラマではありませんでしたが、ハラハラしたりイラッとしたり見応えがあるドラマでした。
ミステリーやサスペンス好きの私にはたまらない作品でした。
毎週待ち遠しかったです。
でも、超能力がどうとかって所いるのかな？と疑問もありました。

宮部みゆき作品で楽しみにしていた分、落胆が大きかったのかもしれません。
テンポがなく、単調だったので退屈してしまいました。
特に驚くような展開がなかったので、ミステリーとしては残念な物語だったかもしれません。

ちょうど宮部みゆきの模倣犯の文庫本を読んでいる時に、何の情報もなくたまたまこのドラマを見ました。「前畑滋子」と主人公の名前を聞いた時はつづきがあったことに驚きながら、面白そうなので見ました。家が火事になったことで、娘を殺した事が公になり、それを予期していたかのような絵を描く少年がいて・・・女性を監禁していた男にだとりつき対ぼされるまで、様々な人の思いを混ぜながら物語が進んでいく。WOWOWなので期待以上に面白かったです。ただ、5話しかないのは残念でした。前畑滋子が物語の核心に少しずつ迫っていくのが少し粗いな、と感じる部分もあったからです。

原作の小説があるだけに、内容、脚本共によく出来ていると思いました。サスペンスものとしては、音楽もとても良かったです。展開も早く、引き込まれました。ただ、描写が少し残忍で、生々しい部分もあり、年齢制限のないテレビドラマとしては、少し不適切かと思いました。

小説をもとにしたドラマなので当たり前かもしれませんが、いかにも小説を読んでいるような流れでした。
ドラマの最初の方では、見えないところで起きた事件を、自分の超能力を使って絵に書くことが出来る少年が出てきて、面白い展開になりそうだなと期待していたのですが、だんだん少年の影が薄くなって別な展開に移ったので途中で飽きました。

このストーリーの前作である「模倣犯」を読んでいないので、いきなり見ても大丈夫かな？という不安はあったのですが、ほとんど気にならず一気に見てしまいました。
宮部みゆきの作品はラストで不完全燃焼に感じることが多いのですが、このドラマは消化できました。仲間由紀恵さんの演技が素敵でした。

スリルとサスペンスでハラハラドキドキしながら見ました。次は何が起こるんだ！という恐怖感を感じる反面、早く続きが見たい！と惹きつけられるものがありました。ドラマを見た日は夜思い出して寝付けなくなることもありました。素晴らしい役者さんの演技力や脚本内容でドラマに入り込んでしまった証拠だと思います。特に美和明夫の母親は強いインパクトが残りました。
最初は見ず知らずの他人同士だった人たちが徐々に繋がっていく感じにとても見応えを感じました。