もみ消して冬 ～わが家の問題なかったことに～

これぞ名脇役という渋い演技を見せて貰えて存在感がとてもありました。声質も渋ければ雰囲気も年を重ねますます渋さを増してきた気がします。
真面目な表情をしながら落ち着いた口調で面白い事を言ったり、クリーニング屋さん相手にシュールな冗談を言っている時は思わず笑えてしまいましたし、
温かみのある言葉を発している時にはこちらもじーんときてほろりときました。

浅野さんのこの執事的なポジション役は本当にハマり役だと思う。やさしいおじさま役にぴったりの風貌。
インテリジェンス感のある佇まいも、執事役に適任だと思う。
コミカルな要素の強いこのドラマで、真摯に主たちを支える素敵な役柄だった。
一方で、千葉くん扮する後輩の執事に先輩風に接するところや、児島さん演じるクリーニング屋に冷たく当たる様もメリハリがあってよかったと思う。

ドラマの中でも、さすがベテランという雰囲気と安定感がありました。
執事にぴったりの物腰の柔らかさと丁寧さもありながら、
ギャグっぽくはっちゃけるところはとことん振り切っていて、
そのギャップが面白かったです。

執事役、とても似合っていると思います。仕事が丁寧、動きに無駄がない、優しく温かく北沢家の人々を見守る姿、執事のイメージそのままです。
前クールでは産婦人科の院長役をされていて、先生たちを優しく見守る姿が印象的でした。今回は縁の下の力持ちのような感じで、また違う形で主人公たちを見守っていると思います。

長年執事をやっていたら人間的にもできているのかと思いきや、快く思っていないクリーニング屋さんにワインを少量しかあげないささやかな意地悪をしたり、冷蔵庫の中に向かって叫んでストレスを発散させたり、やっぱりいろいろあるんだなと安心しました。

脇役なのですが、大変存在感があると感じこのドラマには欠かせない存在と思います。真面目で実直な役柄で忠誠心もあり人の良さがとてもよく伝わってきています。
その中にもどこか滑稽で面白さもありますのでそのギャップがまた面白いです。

黙っているのに全てを知っている様な雰囲気を出す所がスゴイです。
執事がこの人でなければ、ドラマは全く違う雰囲気になっていたと思います。
締めるところは締め、緩い所は緩い感じが好きです。
これまで服が似合わないと思った事はないのですが、ザ・執事な制服があまり似合わない気がします。

執事という役柄がとても似合っています。痩せ型、ガハガハ笑わない、声のトーンなどがしっかりくる理由です。坊ちゃんと言う時の眼差しが微笑み過ぎてもいないし、真顔でもなく、絶妙な暖かさを感じます。主人公の秀作が家出して迎えに来たシーン、雨にうたれているときにタオルを持ってくるシーンなど目だけで演技しているのが素晴らしいです。常に手を前で組んでいたり、姿勢が綺麗なのも好印象です。