おカネの切れ目が恋のはじまり

普段なら見なかったであろうドラマでしたが、三浦春馬さん生前最後の作品でどのように仕上がるのかを見たかったので、見始めた作品でした。
このドラマの猿渡慶太の笑顔や台詞回しは、年相応の話し方や笑顔でなく子どもっぽく感じ、私は最初あまり良い印象ではありませんでした。ただ、慶太が小さい頃からおもちゃを研究したり(年齢に関係なく研究熱心)、天真爛漫に相手の懐に入って人懐っこいところ、人が悩んでいる時は一緒にいて話を聞いてくれるところなどは、三浦春馬さんそのもののように感じました。
ドラマを放映してもらえて良かったです。　

さるくんはとても魅力的な、お金持ちの彼でした。短い期間でしたが三浦春馬さんの最後の演技を見ることができて、嬉しくて、悲しい時間になりました。さるくんの笑顔はとてもキレイで輝いていて、本当にこちらまで笑ってしまうような演技でした。

いかにも優しくて、そして繊細そうな雰囲気。お金を湯水のように使ってるのに、慶太の邪気のない笑顔のせいか人柄の良さが伝わってくるようで、まったく嫌味がない感じ。
なにより自分だけに使わず、お菓子などの差し入れも誰もに大盤振る舞い（？）して分け与えるところに、豊かに育った人という雰囲気が良く出てる。彼のような人が一人オフィスにいれば、仕事は大してできないとしても、明るくて温かい空気をもたらしてくれそうですね。

とってもキュートな猿くんが世の中に残した最後の顔で良かった。あんなかわいいキスシーンを残して。いつまでもあったかい爽やかな笑顔を残して。最後の苦悩は本人しか分からないけれど、きっとあの笑顔は嘘じゃない。死ぬか生きるかなんて紙一重、そこを超えるか超えないかしかないんだ。天使になった春馬くん。ありがとう。

めちゃくちゃなお金の遣い方で何だコイツ～と最初は思っていたけど、玲子のために一生懸命になったり人に対する温かさが伝わってきてジーンとさせられる。優しい人なんだなというのが演技から溢れていて良き。玲子に見せる無邪気な笑顔がたまらないね。

映像の中に映る、キラキラと眩しい笑顔と明るいキャラクターの慶太は本当に実在するのではないかと思ってしまいます。これこそ、三浦春馬さんの凄さなんだろうなぁとその演技力の高さを改めて実感しました。色々な表情に声色、豊かな表現力が光っていて、一気にドラマの世界に引き込まれます。

浮世離れした金銭感覚にまず驚かされますが、いくら父親に虐げられても、悲壮感が全くないところがすごいと思います。恋人や結婚相手には向かないタイプかもしれませんが、子供っぽさの抜けない屈託のない笑顔にいつのまにか虜になってしまいます。母親が子離れできない気持ちがよくわかります。

最後の撮影は本当に苦しかったのだろう。
痩せ衰えて目は充血して。
明らかに普通の状態ではない。
誰も気づかないわけがない。

あの涙も演技ではない。
きっと彼は心から泣いていた。
彼の痛みこそ飛ばして消してあげたかった。

それでも。
どんなに苦しくても辛くても。
彼は最後まで渾身の芝居をした。
彼は戦った。生きたかった。

罵り嘲る現場が彼の精神を削り。
真実を闇に葬りたい周囲が彼を奪ってしまった。

こんなにも素晴らしい才能と可能性が。
こんなにも気高く尊い魂が。
何故奪われなければならなかったのか。

彼の芝居をもっと見たかった。
きっともっと輝き続けただろう。
彼の命懸けの人生をこのまま美化して終わらせてはいけない。

痛々しい程に痩せ細った身体と窶れてしまったお顔に涙が出てくる。
どれほど苦しかっただろう。辛かっただろう。
想像するだけで切り裂かれるように胸が痛い。
加えて悪魔の所業とも思える陰湿で悪質な演出に反吐が出る。そこまで彼が憎かったか。

そんな絶望の中でも彼は輝いていた。
明るく目映い笑顔を振り撒く、可愛らしさと男らしさを織り交ぜた魅力的なキャラクターは、彼だからこそ作り出せたモノ。
最後の最後まで抗い戦い続けた姿は、悲しく痛ましく、それでもひたすらに美しい。

醜く汚い事情はあれど、彼の最後の勇姿を目に焼きつけることが出来たことには感謝したい。
彼の無念が晴らされるまで、この記憶は決して失われない。

ひょろひょろした感じと、可愛らしくて儚い感じ、急に男になるところと、メリハリがしっかりしていて、見ていて飽きないし、コロコロ変わる表情に釘付けになります。屈託のない笑顔が最高に素敵で、キュンキュンします。

｢イケメン×甘えんぼう｣、この組み合わせは反則です！！！とにかく三浦春馬さん演じる猿渡慶太がかわいいです。ただ金遣いが荒いボンボンというだけではなく、周りの女性のちょっとした仕草や表情を見逃さないで気遣ってあげることができる本当に優しい青年が滲み出ていると思いました。

金持ち発言でありながら憎めない、優しい屈託のない笑顔が眩しい。そして、父親との確執の判明する顔。でも、どこか品がある。その人の言葉だけでなく、仕草から醸し出されるものだと思う。もしかしたら、それも計算された演技という技術なのかもしれないけれど、長く彼の演技を観ていると、よくも悪くも彼の品の良さから来るものだと思われる。時に、品の良さが邪魔をして評価を落としたりしているものの、今回の演技は、ドラマにピッタリとフィットしていると思う。

いかにもなんの憂いもなく、裕福にスクスクと育った雰囲気がにじみ出ていて、彼を見ていると心楽しくなってくる感じ。成金っぽい感じが皆無だからか、欲しいと思う物を片っ端から買っていく姿にも、無駄遣いしてるというより、爽快感すら感じる。吝嗇でジットリした感じのあるレイコとは、ほんとにおもしろくコントラストが際立ってますね。

お金の計算が全くできない浪費家さんですね～
きっと『打ち出の小槌』を持っているのかな？
明るくて能天気、でも嫌いになれないのは笑顔が眩しい位だからですね。
こんなに屈託のない表情も出来る俳優さんだったんだと感心しています。