ドクターX ～外科医・大門未知子 第5シリーズ

最初にドクターXに出てきた時にあまりイメージに合わないなぁと思っていましたが、野村周平くんが2話でいなくなってからは何だか物足りなくなってしまいました。若手のゆとり医師の中ではリーダー格でしたからね。最後は丸くなっちゃいましたけど、生意気で偉そうな演技がハマっていたと思います。

一話目で潔く「医者を辞めます！」宣言をしたのですが、まさか本当にあのまま辞めてしまうとは思いませんでした。
あれっきり出てこないなんて！
事務所のゴリ押しで出てきた若手俳優だと思っていましたがなかなかいい演技をしていました。

母親が重い病気だとわかったのにもかかわらず、顔色一つ変えずにさっぱりしすぎている態度などは見ていてちょっとイラっとする感じでした。
ですが変わり者の主人公の考え方に共感しているあたりなんかは、若者らしさがあって野村さんの年齢やイメージにも合っていていいと思います。

いわゆる今どきの若者で、ドライで妙に達観したところのある若手外科医という感じがピッタリだと思いました。生意気だけど、自分の考えをしっかり持っているところが男版未知子という感じがして「大門先生とは気が合いそう」という台詞もしっくりきました。

いわゆるゆとり世代で何に対しても真剣みが感じられない、何となく生きている感じが、軽い喋り方や立ち居振る舞いから伝わってきました。大門と接するうちに徐々に医者として自分に何が足りないのか思い知っていく様子を、大門を見つめる目線や表情の変化で上手く表現していたと思います。終盤では表情も引き締まって医者としての覚悟が芽生えたように見えたので、医者を辞めるという展開にはびっくりしました。レギュラーではなくゲスト扱いだったのですね。伊東の医者としての成長を見守りたいと思わせてくれる良い演技をしていたのでとても残念です。

1話では出番はあまりありませんでしたが、それでもダルそうな立ち姿や常に面倒くさそうにしている表情から、医者としての覚悟がなさそうな、命の重さも理解してなさそうな雰囲気がちゃんと感じられました。限られた出番でも表情だけで役の雰囲気をきちんと表現していて「結構演技が上手いのかも」と感心しました。