大岡越前5

奉行の配下への気配りが上手いだけでなく、どんな苦難な状況に立たされても、動揺を顔に出さない演技が上手いと思います。自分の町奉行範囲だけでなく、北町奉行と南町奉行との駆け引きも大変で、老中との駆け引きも難しいながら、やりくりしている演技が上手いと感じました。それでも、将軍　吉宗に「上手く立ちまわれとは言わん。時期、順序が重要」という様に言われていた時は、流石の越前も、理想が上手くいかないことに、いら立っているシーンが心象的でした。

正直、ちょっとひどいなという感じです。台詞だけは取り繕ってそれ風に話していますが、所作・立ち居振る舞いが江戸の町奉行どころか全く侍に見えないです。このシリーズも第5シーズンを迎えているわけですが、第1シーズンから向上が見られません。いい男なのはよくわかりますが、根本的にミスキャストだと思うし、ドラマからリアリティが失われて著しくクオリティーが下がっていると思います。

大岡越前5は大好きです。

東山さんが年齢的にこの手の役がとてもマッチしてきたし貫禄もでてきたので、元祖の加藤剛さんとはまた違った雰囲気だけども決して劣る事もないし彼なりの忠相を演じられている印象が強くてなかなかいいです。

大岡越前は東山紀之さんの代表作と言っても過言ではないでしょうか。いつもながらの冷静な演技とお嫁さんやお姑さんからワイワイ言われている時のチャーミングな演技の落差がとてもバランスが良く、安心して見ることができます。