探偵が早すぎる

一華の母親の死に彼女が関わっていたという全ての事情が分かった時、橋田がどういう後悔と覚悟で一華を守ると言って引き取っていたのかが分かって感動しました。橋田は作中でほとんどクールな無表情で通していたのですが、その中にも一華への愛情と責任感がちゃんと表現されていたような気がします。アクションシーンも格好良かったです。

最後の最後まで「強い」としか言いようのない存在感でドラマ全体を静かにボルテージ高く盛り上げている姿がとても素敵でした。お洋服もよく似合っていて、親代わりとしての役目を同時にまっとうしている姿も素晴らしかったです。

やっぱりなんでも出来る女優さんだなって感じ。振り幅が広い。最近コメディ系でも真面目系でもハマり役が多い気がする。見ていてとても気持ちよく、じわじわと好きになってきた女優さんの1人です。アクションもできるので、時折そんな動きがあると嬉しいです。

感情をほとんど顔に出さずにクールに突っ込みつづける演技が非常に上手で、ハイテンションな滝藤賢一さんの演技と対比されて本当に面白かったです。また、ご本人が大好きな格闘技を披露するシーンでは、本当にダイナミックでさすが普段から護身術を研究しているだけあるなあと思いました。

話し方も独特で、あまり笑ったりしないし、冷たい人柄なのだと最初は思ったのですが、ドラマの回が進むにつれて、主人公のことを大切に思ってることがわかり初めて、とても良かったと思いました。アクションがすごいのは、前から知ってましたが、やはりこのドラマでも、アクションは良かったんじゃないかと思います。

聖母マリアのように常に冷静で礼儀正しい状態を維持して、一華をきっちり育てあげて、その上命を守る事にも徹している橋田の姿は母親以上だと思った。どんな状態であっても生きてもらえるように一華を守ることが、母親への償いと思っていたが、一華はずっと慕っていて任務が終わっても一緒に生活を共にすることを選ぶほど、人の心を揺り動かすのがうまい人だと思った。

一華を守りながら教育係も兼ねた家政婦として凛とした佇まいがカッコ良く、感情の起伏を抑えたツンデレ感の中で面白さを出していたのが素晴らしく、探偵の千曲川との漫才のような掛け合いもテンポの良い台詞回しは水野さんだからこそできたと思っています。

いつも全体的にコントのようなドラマで、クスクス笑いながら見ています。そのなかでも、水野美紀さんの役は笑わそうとしている役ではないのですが、台詞や行動がシュールで面白いです。水野美紀さんの淡々とした感じと他の人との掛け合いが何とも言えないおかしさがあります。