昭和元禄落語心中

表情や立ち振舞いなど、妖艶な雰囲気がとても良かったです。周囲の人達を振り回す、魔性の女という感じがとてもしました。着物がよく似合ってとても美しかったです。美人だけれど良い意味で品がないというか、常に寂しげな雰囲気が漂っていて幸が薄そうな感じが表現されていて良かったです。

みよ吉は見ていて本当に切なくなるキャラクターです。菊比古と結ばれてさえいれば、悲劇的な最期を迎えずに済んだんじゃないかと思うと、ただただ不運な人だったなあと同情してしまいます。大政さんはみよ吉の色気や菊比古への執念を上手く表現していたと思います。

みよ吉が死んでしまって、楽しみがなくなってしまった気分です。男の人生を吸いつくすような、蛇みたいに怖い色気が結構好きでした。すぐ「一緒に死んで」というセリフが出てくるのにふさわしい負のオーラをよく表現していました。