海月姫

工藤さんご本人はもっと肉食系なイメージですが、誠実、実直で天然で、ちょっとずれた役どころにうまくはまってた気がします。境遇に対する葛藤など、内にこもってしまう歯がゆい感じなど、上手いなと思いました。

原作のあるドラマだと、キャストはなるべく原作に近づけてほしいと思うのですが、工藤さんが演じる「修」に関しては、ドラマと雰囲気が違っていても全然良いと思えるくらい丁寧に演じられて好感が持てました。工藤さんが演じると、主人公「月海」をとても大事にしていることが雰囲気で表れていて、原作の冷たい雰囲気の修とは一味違った役柄を観させてもらっているように感じます。元々、工藤さんは好きな俳優ですが、眼鏡をかけてきりっとしたなかにもどこか抜けているような役柄はとてもお似合いだと思います。好青年が更に好青年になった役柄ではないかと思います。

今まで彼の演技は気持ちがつかめずどこかなじめないことが多かったのですが、今回の鯉淵修という役はドラマでの設定が原作と違い弟になったことで、とてもはまったように感じました。
とても真面目で月海にとっては頼れる味方ですが、不器用で兄に恋愛の事で諭されているところなど、弟の部分がうまく表現されているように思います。

正直、今まで他の作品で見ていた時は演技の硬さに不自然さを感じていて、あまり好きな俳優さんではありませんでした。でも海月姫の修役を見てイメージが変わりました。すごく表情豊かで、おもしろい顔もできて、おどおどした感じもよく出ていて良かったです。蔵之介にメイクをしてもらった海月に初めて出会ったときの慌てぶりが、特におもしろかったです。

堅物まじめな感じが、とても工藤君に合っていました。あと、主人公とどうやって恋愛に発展するのかも楽しみです。他のドラマは知らないけど、おそらく恋愛が色濃く出た役はあんまり演じたことがないので期待しています。

真面目すぎるイケメン男性キャラ役の演技は工藤阿須加さんにぴったりだと感じました。
綺麗になった月海に会って、動揺してしまうシーンなどのコメディタッチな演技も自然に笑える感じで、とても好感がもてます。
モテなさそうな演技から、水族館で月海を抱き寄せるシーンは一気におとこらしくなり月9らしい雰囲気が出ていてドキドキしました。

どう演じれば良いのか？と迷っている様子が、出てしまっていると思います。わざわざ、この作品に出演しなくても良かったのではないかと思ってしまいます。いろいろな役に挑戦するのは良いと思いますが、明らかに合わない役というのもあると思うので、残念です。

以前に見たドラマからすっかりファンになってしまい、今回も上品で純粋で真面目な感じが好印象です。一目惚れした月海に会いに行くように仕向けられるのがかわいらしかったです。ちゃんちゃんこ姿の時には別人だと思って気持ち悪いなんて言ってしまうところが素直で正直すぎると苦笑してしまいました。