相棒 Season16

急死された大杉漣さんの代役でしたが、全然タイプが違う役者なのでイマイチ合ってないような気がしました。大杉漣さんのようないやらしさが全くないので淡々と演技が進む感じです。来期以降も杉本さんでいくんでしょうかね？

大杉漣さんの代役で急に最終回だけの出演というのはかなりハードルが高かったと思います。連続ドラマで今までのイメージがある中で、同じように見せるのか変えてくるのか。当初は大杉さんと杉本さんではイメージが違うと思いましたが、見てみると、大杉さんに似ているし、決して無理に似せているわけでもありません。飄々として、とらえどころがなく、狡猾な面もあるところが見事に表されていたと思います。特に終盤での変わり身や青木くんへの囁きはさすがと思いました。

代役とはいえ画面に出てきたときに、ファイナルカットの井出プロデューサーのイメージが強すぎてしまい警察のお偉いさんには見えませんでした。娘によく思われていないことがネットにさらされた時に余計なお世話だとつっこんでいたシーンでもファイナルカットのことが頭に浮かんでしまいました。

急死された大杉漣さんの代役ということで急遽の撮影だったでしょうし、シリーズの中でもかなり重要な役を担われていて、私自身もドラマのファンなので少々心配していました。しかし、かなり自然に、かつ今まで見ていた視聴者も違和感なく演じられていてさすがだなと感じました。今シリーズでは最終回のみの出演だったのでもしかしたらこの役自体がなくなるかもしれない（ドラマ上、辞職などの形で）と思っていたのですが恐らく来シーズンも杉本さんが演じ続けられるような終わり方だったのでとても嬉しかったです。安心感のある役者さんが継いでくださって心からよかったと思います。

急な代役とは思えない、存在感のある演技を見せてくれたと思います。「～だね」とか台詞の言い方に大杉さんの面影を感じるというか、大杉さんの演技を参考に役作りをされたんだろうなというのが伝わってくるお芝居で、大杉さんと作品へのリスペクトが感じられて胸が熱くなりました。