執事 西園寺の名推理2

最終回で帰国した美佳に一目惚れしてしまうシーンが良かったです。美佳を見た途端、パァァっと表情が明るくなって「今、好きになりました」というのが一目瞭然なのが可愛かったし、澤田に「美佳さんはダメ」と言われてムキになって取っ組み合う小学生男子みたいな姿も、良い年した男性がやると痛いですが、小柄で童顔の森永さんだと絵になるというか全然違和感がなくコミカルなシーンとして仕上がるところも良いなあと思いました。

今まではあまり印象に残らないなと思っていましたが、慎次にライバル心を抱き始めてからの小生意気な雰囲気がよく似合っていて、ちょっと見下したような目線や嫌味な口調が上手いです。西園寺から晩餐会の給仕を任された時のドヤ顔も見ていてイラっとくるくらい印象的で、以前よりも生き生きと楽しんで役を演じているのが伝わってくるところにも好感が持てます。

役柄のせいもあるけどあまり印象に残らない。人の良い青年っぽさは好感が持てるけど、ストーリーにも絡んでこないし、いつも西園寺の傍にいてそれなりに画面には映っているのに、西園寺のキャラが濃いから在感が全くなくて松五郎の必要性が感じられません。浅利さんは出番が少なくてもインパクトがあったんだけどなあ。せっかくのレギュラー出演なのに勿体ないです。

いつもニコニコ人当りが良いけど、本当の性格などがあまり描かれていなかった松五郎ですが、沙月に対して「子供はおもちゃじゃない！」と激昂する姿を見て彼の熱い一面や優しさ、正義感の強さが感じられました。4話では他にも、沙月に夢を返すという西園寺に反抗的な目を向けるなど、今までとは違う表情が箇所箇所で見られたのが新鮮で良かったです。

口調は丁寧なんだけど、西園寺や澤田のように畏まり過ぎていないところが、執事見習いっぽさや物怖じしない現代の若者らしさが出ていて良かったです。西園寺の動きや表情をずっと目で追っていたり、後ろをついていく時もやたら距離が近かったり、彼に憧れて何でも良いから傍で学びたいという気持ちが伝わってくるところも、松五郎の真面目な一面が感じられて印象に残りました。

初回の印象は、残念な感じ。森永くんの劇中の職業に合わせたような演技が、空回りしているように見えてしまう。舞台出身のキャストが多いことや、TVドラマにしてはオーバーアクションをする他の役者の演技に引きずられているのかな。シーズン2からの参加で気負っているのかもと、苦笑いしちゃいました。

西園寺の推理やカードの手さばきなど、彼の万能ぶりを目の当たりにするたびに表情がパッと輝くところが素直で可愛かったです。西園寺を見つめる嬉しそうな眼差しや笑顔から彼に憧れを抱いているのが伝わってきましたし、明るい好青年ぶりがドラマに新たな風を吹かせてくれそうで活躍が楽しみです。