オクトー ～感情捜査官 心野朱梨～

初めは自分の能力を全て受け入れてくれるような人がいなかったからかいつもオドオドしていて自信がなさげだったけど、自分が向き合う敵をはっきり見つけ出した頃から目線がしっかりしだした。最後には風早さんの目をしっかり見て自分の思いを口にしている。過去とは切り離せないけど一区切りついた爽やかさが残った。

喪服で自転車をかっ飛ばして来たとは思えない小声（笑）普段のあかりは小動物のようなかわいさがあって惹きつけられます。感情が見えてしまうので情報過多にならないようにあまり目を合わさない普段と、犯人の心を読もうと必死に目を合わせる仕事時の切り替えがいいですね。

犯人の感情を読み取ろうと必死に目線を追う仕草や、なかなか思うようにいかない時に強い言葉を投げてみて反応を見たりとても一生懸命に捜査しているのが伝わります。思わぬ時に感情を見てしまうと刺激にうずくまったり苦悩も伝わり上手だなと思います。

犯人の感情が見たくて食い入るように見つめる目が素敵です。普段のことや自分のこととなると引っ込み思案な感じになるのに、事件の真相を知りたいとスイッチが入ると普段とは違う目に力が入りこちらを向かせるために挑発的な言葉も言う。風早さんに甘えるような口調も可愛くていいですね。

他者の目を見ることへの恐れや、たくさんの人からの感情に囲まれてパニックを起こして追われるように逃げるところとか、本当に上手くて見入ってしまう。

いつも緊張しているように見える彼女がお姉さんの病室にいる時だけリラックスしているように見えますね。心を許せるのはお姉さんだけな感じがかわいらしい故に切なくてかわいそうにも見えます。風早さんにお姉さんのことを見られても堂々としているところが良かったです。

この2年で偶然、飯豊さんの出演ドラマを4本見ていますが、どれも個性が違っていて、見ごたえのある演技でした。いいバイプレーヤーだなと思っていましたが、本作は主演ということで注目していました。普段のちょっときょどった感じといい、それでも姉のために負の感情と向き合おうとする時の強い意思といい、かなりエキセントリックな筈の朱梨の個性が無理なく自然に伝わってきます。あえて地味めにしているメイクや服装もしっくりくる。それはいろいろ化けられるということでもあります。やはりこれから期待される良い女優さんだなと思います。