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脚本・ストーリー 3.4 /5.0(67.4%) | 679位 /1088件中 |
キャスト 3.8 /5.0(75.6%) | 658位 /1088件中 |
演出 3.4 /5.0(68.4%) | 657位 /1087件中 |
音楽 3.5 /5.0(70.8%) | 500位 /1088件中 |
感動 3.3 /5.0(66.8%) | 379位 /1083件中 |
笑い 2.5 /5.0(50.2%) | 694位 /1083件中 |
スリル・興奮 2.9 /5.0(58.8%) | 686位 /1080件中 |
豆腐屋のきぬちゃん、空気が読める良い娘さんです。見事なファインプレーですね。それに比べて勇の言動は嫉妬にかられてのことなのでしょうが、昭和初期だから家格みたいなものは確かにあるけど、それを持ち出すのはフェアじゃありません。堂々と自分のこととして対峙するべきでした。まあ十代なので仕方ありませんが。安子が稔に英語で手紙のやり取りを言い出せたのは、恋心としても、学ぼうとする向上心としても、よく頑張ったし、いろいろな意味でスタートが切れたなと思います。
14歳の初恋、意中の人とカフェでコーヒー、浴衣を着て夏祭り。朝からなんてさわやかなんでしょう。浮かれる安子ちゃんをもっとも心配していたことろに勇ちゃんのきつーい一言。そうだよ、分かってたよって思ったけど14歳の安子ちゃんは言われるまで気づかなかった表情でしたね。それから潔く身を引いたけど英語はやめなかったんだね。英語も自転車も稔さんと出会わなければ会えなかったものたち。最後の英語でのやりとりに稔さんも安子ちゃんの気持ちを理解したはず。どうにか2人によい未来が訪れますように。
キュウリですか。でも初めての英語だし、安子のヒアリング力は悪くない感じがしますね。喫茶店で珈琲を飲むというのは、40年くらい前でも子どもにはハードルが高かったので、安子の頃ならば大人の階段をひとつ登った感じでしょう。サッチモ(ルイ・アームストロングの愛称です)の曲が普通に流れるなど、昭和も初期の頃は、大正デモクラシーの影響もあり、結構自由な雰囲気があったと聞きますが、そんな感じが伝わってきます。でも稔の実家で軍服も作りはじめるなど、しっかりと戦争の影が少しずつ近づいているようです。
日中戦争の頃とはいえ、まだその頃の日本の日常は平和な雰囲気があったことが感じられます。でもパーマネントが禁止になるなど戦争の不穏さは案外そういうところから忍び寄ってくるのでしょう。ラジオで流れる甲子園大会で活躍している嶋清一は、高校野球の歴史に残る名投手ですが、後に太平洋戦争で戦死しています。安子の無邪気さの陰に、そんな時代の不穏さを内包させつつ、将来は敵となる国の言葉に惹かれはじめた安子の未来も、一筋縄ではいかないことを予想させます。
穏やかないい時代、あんこの匂いがこちらにまで漂ってきそうな雰囲気とそのあんこをたくさん頬張ったのねと思わせるぷっくりほっぺの女の子に朝から癒されています。店番が安子でお使いに来たきぬちゃん、賑やかな男の子たちが和菓子を頬張る画面はなんと平和なことか。昔はどこも家族総出でお商売してましたよね。安子ちゃんのおままごとに付き合ってくれるお兄ちゃんがまた優しくて素敵です。2回目にして萌音ちゃんが登場。果たしてお兄さんはダンサーになったのか?楽しみです。
いよいよ三人のヒロインのうち、最初のヒロインとなる上白石萌音さん登場です。幼少期の女のコはだいぶ上白石さんに寄せて起用されていたようで、結構似ていました。小豆の煮える言い香りというのは、昔の正月のお汁粉やお盆のおはぎ作りを思い出し、なんだか懐かしい気がしました。チャップリンの映画は「黄金狂時代」ですね。濱田岳さんとチャップリンの組み合わせはとても合っている気がします。女系3世代の話のようですが、まずは昭和初期の姿をどう描くのか楽しみです。