ドクターX 外科医・大門未知子 第7シリーズ

海外に逃げようとしていたのに結局蜂須賀のオペに参加してたけど、研修医たちの言葉や大門たちの姿に影響されたのかな？意外と素直なところがあるんですね。大門たちのピンチも救ってくれて、口だけじゃなくちゃんと技術もあるということを示して、最終回に名誉挽回の機会があって良かったです。最後は加地たちと一緒に銭湯に入って、すっかりメンバーに馴染んでいる姿も親近感が湧いて良かったと思います。

蜂須賀の前ではニコニコご機嫌取ってるのに、いない所では「正直ついていけない」と冷めた口調でガラッと態度だ変わるところが興梠らしかったです。保身のためなら平気で寝返りそうな薄情で信用ならない感じがよく出ていました。手術ミスして大門に助けてもらったのに、いまだに大門と同じ目線で意見してくる身の程知らずっぷりも、興梠の自信過剰な性格が感じられて良かったと思います。

外科だか内科だかよく分からない立場って自分で嘆いている姿、笑えました。確かに何とも微妙で中途半端な立ち位置で気の毒かも。グダグダに酔っ払って加地たちと意気投合している姿や青森弁全開な姿も新鮮で、普段の気取った姿よりも全然良かったし、ちょっと親近感がわきました。

表情とか動きは上手いと思う。でも所々、声色に演技が乗ってないときがある。声色だけで言うと、素人でも出せそう。まあ、声優ではないので何とも言えませんが、そこが違和感に感じました。

口は達者で嘘は平気でつくし、自分のことは持ち上げる最低な興梠というキャラをとてもうまく表現していると思いました。あの嫌みったらしい顔を見ると苛つくくらいで、嫌われ役をしっかり演じているのが良かったです。

言い訳ばかりで失敗はすべて他人のせい、自分の保身しか頭になくて患者を見ていない、絶対担当医になって欲しくない医者だなあ。プライドだけやたら高くて人間が小さいところが嫌味な口調や自信たっぷりな態度から伝わってきます。蜂須賀に「失望しました」と言われた時の反応も、心底意外という感じだったのが余計に腹立つ。自分の無能さや無責任さが自覚出来ていないことが伝わってくる良い表情だったと思います。

自信たっぷりなニヤけた顔や英語交じりの会話がいちいち鼻について嫌味ったらしいところが良かったです。前クールの熱いレスキュー隊長も似合っていたけど、こういう鼻もちならない役も上手いですね。逃げたわけじゃないと自分を正当化して屁理屈こねるところや、大門とやりあった後に「覚えてろよ」と怒りに震えて唇を噛み締める姿も、プライドがめちゃくちゃ高くて器が小さい興梠のキャラクターが感じられて良かったと思います。