『光る君へ』でのファーストサマーウイカ (清少納言役)の演技はどうでしたか?あえて2択で評価してみて下さい。
ファーストサマーウイカ (清少納言役) は 「2024年10月期 勝手にアカデミー賞」にノミネート中 (→ 今、何位?)
凄まじい憎しみや怒りが全身から溢れ出ているような雰囲気から一転、憑き物が落ちたような穏やかな表情と佇まいで隆家と話す姿が印象的でした。落ち着いていて微笑んではいるけど、その表情に何処か寂しさや諦めが滲んでいるところも、決して完全に吹っ切れて清々しい気持ちになってるわけではない、少納言の複雑な思いが感じられて良かったです。
彰子への当てつけのような態度や棘のある口調が、少納言の今も泣き皇后様を大切に思う気持ちの強さ・深さと比例してるように見えて、言葉はキツいし失礼なんだけど、少納言の切なさや張り裂けそうな胸の痛みが伝わってきたのが良かったです。去り際にまひろに向けた冷たい視線も、仲の良かった頃を見てきたから余計に悲しくて、もう以前のような関係に戻ることは出来ないんだろうなって察するしかないヒリついた雰囲気を感じさせて良かったと思います。
敦康親王や脩子内親王が運命だからと現実を受け止めているのに、「諦めてはなりません」と一人全く納得していない姿が、少納言の執着に近いような強くて深い定子への愛と忠義心を感じさせました。悔しさと苛立ちを必死に抑え込んだような表情も怖くて、この負の感情がこれから藤式部へと向かってしまうのかなと悲しくもハラハラした気持ちにさせられました。
伊周の死を知った時の悔しそうな表情や涙から、道長への強い怒りや憎しみが伝わってきたのが良かったです。定子が存命の時には伊周のことは嫌っていた気がするのだけど、そんな伊周すら「お美しくて尊かった方々」にカウントして過去に囚われたままになっている姿が切なくて辛かったです。
源氏物語の素晴らしさはちゃんと認めているのは伝わってくるけど、言葉の端々や態度にチクリとした棘やまひろへの怒りが滲んでいる演技がとても良かったと思います。腹を立てているとはっきり伝える時の強い口調や、でも何処か悲し気にも見える眼差しも、まひろを友人として心から慕っていたからこその悔しさや哀しさが伝わってきて見ているこちらまで辛く苦しい気持ちになりました。
定子の元に仕えていた頃はいつも穏やかな幸せを感じさせるキラキラした目と柔らかい表情だったのに、定子が死んでしまってからは目から光が消え出家でもしたかのよう。それでどれだけ定子を慕っていたか想像ができる。どうか闇堕ちまではいきませんようにと願ってしまう。
まひろとの再会シーン、表情も声音も醸し出す空気も、これまでの友好的なものとは違う冷たさや棘を感じさせて、ヒリヒリとした緊張感が漂っていて、ほんの数秒の出番だったけどすごくインパクトがありました。才女同士の知性溢れる心地よいやりとりが好きだったので、この不穏さが寂しくもあるけど、ここからどんなふうに二人の仲が拗れていくのか、どこまでバチバチした関係になっていくのか楽しみです。
帝の心を惹きつける物語を書いているのがまひろだと知った時の反応が印象的でした。見開いた目や引き攣った頬、微かに震える唇、その衝撃や悔しさがしっかり伝わってくる繊細な表情の演技がとても良かったです。出番は短かったけど、今後のまひろとの確執を思わせるような不穏さを滲ませた演技でしっかり存在感を示していたと思います。
まひろに「皇后様に陰などございません」と強い口調で否定し、あったとしても書く気はないときっぱり言い切る姿が、皇后様の美しさや華やかさだけを世に残したいという強い意志と覚悟を感じさせました。この枕草子を巡るやりとりや、皇后様を追い詰めたのは左大臣だと、道長への恨みを示す姿など、あんなに仲の良かったまひろとの考え方の違いや心のすれ違いが少しずつ形を帯びてきていて、ここから二人の関係が拗れていくのかなと寂しく切ない気持ちになりました。
中宮様から「分かってくれるのはそなただけ」という歌を送られた時の反応がとても良かった。あんなに賢くて語彙力豊かな少納言からなかなか言葉が出てこないところや、感動で胸がいっぱいになっている表情が中宮様への深い敬愛を感じさせ、二人の信頼関係や堅い絆が伝わってきたのも良かったと思います。
中宮様を太陽と称し「軽々しく近づくと火傷なさいますわよ」と無礼な伊周にビシっと釘を刺す姿が格好良かったです。相変わらずな伊周の態度に苛々していたのでスカッとしました。伊周に向ける眼差しが負の感情丸出しで正直なところも少納言らしくて好きです。
道長が一条天皇に強い決意を表した時、怒られちゃったなみたいな表情をしたのがなんとも人間らしくて良かった。清少納言から見ても目に余る2人だったのだろう。突き放した感じではなく自分も至らなかったと思っていそうなところが良かった。
伊周に枕草子を皆に広めようと提案された時の動揺した姿が印象的でした。中宮様のためだけに書いた大切なものが広まってしまう口惜しさや、枕草子を通して中宮様や帝の素晴らしさを皆に知って欲しいという気持ち、色んな思いが絡み合った複雑な心境が伝わってきて、少納言がいかに中宮のためだけを思って、誠心誠意心を込めて執筆に励んでいたのか伝わってきたのが良かったです。
定子に感謝されて声を詰まらせる姿や泣き笑いする表情、慈しむように定子を見つめる優しい眼差し、一挙手一投足から定子への深い敬愛の念が伝わってくるのがとても良かった。大袈裟におどけた表情で出会った頃の話をする姿も、中宮様を笑顔にしたい、笑って欲しいという少納言の健気な思いが感じられて良かったです。
いつも中宮様を思う気持ちで溢れているのがお辞儀をする姿からも想像できる。深々と頭を下げる所作がとても美しい。壊れてしまいそうな中宮様を慰めるかのような美しい書に心を奪われた。身も心も寄り添うかのような優しい清少納言に癒されている。
中宮定子を一途に想う強い気持ち。中宮が不運にあっても、自分が中傷されてもブレず、かつ押しつけがましいことはしない。それが中宮と会話する時の表情や、定子の食事を届ける所作ににじみ出ていました。 凛とした姿勢で、時には微笑みも浮かべながら書く枕草子。清少納言は本当にこういう感じで書いたのだろうな、と想像させる演技でした。名優かと。 千年が経ち、数百万、数千万に愛された枕草子。清少納言としては、中宮定子一人に読んでもらえればよかったのでしょうね。「別に皆さんに読んでもらわなくてもよくってよ。まあ読みたいというのなら、仕方ありませんけれど」清少納言がファーストサマーウイカさんの演技を通して、そう言っているようにみえてきました。
枕草子を書き始める姿が美しくて、そして描かれた文字も自筆だそうで本当に息をのむような美しさで。この方が演じてくれて良かったと思った。
出家するという定子に自分も髪を下す、何があってもお傍にいたいと必死に訴えたり、何とかお心を癒そうと定子のためだけに枕草子の執筆を始めたり、定子に尽くす真っすぐで健気な姿に胸を打たれました。定子が身体を起こし、枕草子を手に取って読む姿を目の当たりにした時のハッとした表情も、定子への深い愛情と忠義が感じられてとても良かったと思います。
斉信に中宮を見限るよう忠告された時の物凄い睨みっぷりや、中宮に里に下がるよう言われた時の必死に食い下がる時の表情、心配でたまらず変装して忍び込んでまで中宮の様子を見に行く姿、どれも中宮への忠誠心と心から慕い憧れる気持ちが伝わってきて切なかったです。簡単にはいそうですかと引き下がらず、自分の思いをしっかりと言葉で伝え、出来る範囲で行動に起こすアグレッシブさや芯の強さも格好良かったです。
宮中でまひろが鋲を踏んでしまう時スンとした顔で奥に聞こえるように嫌味をいうところが宮中の日常を思わせて良かった。こんなこと何でもないですよという時も気の強さというよりも気位の高さがあって同じ土俵に乗らない感じがいい。
嫌がらせで置かれた針を踏んだまひろを見て「私も3日に一度くらい何かを踏みますので」と平然としていたり、「そんなこと私は平気です」「中宮様が笑って下さるだけで十分」と大きな声でこれ見よがしに言ってのけたり、やっかみを受けても堂々としていて全然負けない姿が格好良かったです。それが単なる強がりではなく心からの言葉に聞こえるところも良かった。定子への確かな忠義心を感じさせ、彼女に心から信頼されて気に入られる説得力があったのも良かったです。
伊周にキツく当たられる定子を辛そうに見つめる表情や、嫌悪感丸出しで顔を背けながらも下から睨みつけるような鋭い視線を伊周に送る姿が印象的で、定子を慕い大切に思う気持ちや、誰であろうと中宮様を傷つける者は許さないという少納言の強い信念を感じさせました。まひろの態度を見ただけで道長のことを知っているのだと勘付いたり、「道長様は人気がない」とボロカスにディスったり、相変わらずの鋭さや口の悪さも少納言らしくて良かったと思います。
斉信に「自分の女みたいに言わないで」とピシャリと言い放つ姿、格好良かったです。斉信の心を揺さぶって掌で転がしているところも、そのへんの男性より一枚も二枚も上手な少納言の賢さを感じさせて良かったと思います。道隆に「御子を産め」と迫られる定子を辛そうに見つめる表情も、定子の心情を慮る少納言の気持ちが滲み出ていて良かったです。
定子との初対面シーン、口をポカンと開いたまま目を見開いて定子に釘付けになる姿が印象的で、素晴らしい人に出会えたという喜びと興奮が伝わってきたのが良かったです。「夫とはもう別れました」とあっけらかんと正直に貴子に伝える飾らない姿もききょうらしかったし、こういう正直さや真っすぐさが定子にとっては新鮮で興味深くて、だからこそ「愉快である」とすぐに気に入ったんだろうなあって説得力があったのも良かったと思います。
久々の登場だったけど、招かれた和歌の会を「つまらぬ」と貶したり、会に集まった姫君たちをボロカスにディスったり、相変わらずの強気で言いたい放題な姿がききょうらしくて良かったです。自分が何をしたいのか、志をしっかり持っていて自分のために生きたいとはっきり口に出来て行動に移せる逞しい姿も格好良くて、何かと我慢をしているまひろと良い対比になっていたと思います。
倫子たちのことを一瞥しただけで私はあなたたちとは頭の出来が違うのよとマウントを取るような表情がすごい。優雅に見える世界では笑っていながら足を引っ張るのが世の常。凛と澄まして自分だけは違うというプライドが高そうなところがとてもいい。
倫子たちに挨拶する時の勝気な態度と、まひろや赤染衛門に向ける一目置いているような表情の差が面白い。1度しか会っていない&初対面でもしっかり相手の本質を見抜いていて、それを取り繕うことなく態度に出しちゃうのも、空気を読まないききょうらしくて良かった。まだ若い時代だし、まひろとの対比でより誇張した感じに描かれていてたまに「あれ?」と思う部分も正直あるけど、その分、これから年齢を重ねていって定子様と出会い、どのように変化していくのかすごく楽しみです。
自信に満ちた笑顔、ツンと上向きの話し方など、実物はもちろん知りませんがきっとこんな方だったのでしょう。 ウイカさんピッタリな役どころだと感じています。
清少納言は漢詩などの知識をひけらかすタイプだったとはされているけど、決して非常識かつ下品な人とはどこにも書かれてはいません。更に下級貴族の娘なのだから、摂関家の上級貴族に対して、礼儀のない態度をとったりもしない筈です。現代的にわかりやすくデフォルメする方法論は否定しませんが、その時代の身分や男女の扱い、穢れの思想など根本的な価値感や形は大事にすべきです。このドラマはそこが抜け落ちています。それらは演出の問題ではありますが、だからこそこの清少納言の芝居は評価できません。
品のない立ち居振る舞いにゲンナリ。あの時代の貴族の娘が、人前であんな大口あけて笑ったりするの? 腹に一物有りそうな表情もとても卑しい感じで、清少納言のイメージが台無しって感じ。
初対面のまひろにもグイグイくるし、指名されてもいないのに勝手に喋り出してマウント取ってくるし、ズケズケと遠慮のないあっけらかんとした口調や態度が「陽キャ」のイメージの清少納言そのままで、とても良かったと思います。自身の発言でその場がザワついても平然としている神経の図太さもなかなかだったし、その空気さえ楽しんでいるような、まひろのように空気が読めないのではなく、敢えて読まないんだろうなって感じられるところも、二人の才女の正反対の性格を際立たせていて、初対面シーンに相応しいインパクトがあったと思います。
凄まじい憎しみや怒りが全身から溢れ出ているような雰囲気から一転、憑き物が落ちたような穏やかな表情と佇まいで隆家と話す姿が印象的でした。落ち着いていて微笑んではいるけど、その表情に何処か寂しさや諦めが滲んでいるところも、決して完全に吹っ切れて清々しい気持ちになってるわけではない、少納言の複雑な思いが感じられて良かったです。
彰子への当てつけのような態度や棘のある口調が、少納言の今も泣き皇后様を大切に思う気持ちの強さ・深さと比例してるように見えて、言葉はキツいし失礼なんだけど、少納言の切なさや張り裂けそうな胸の痛みが伝わってきたのが良かったです。去り際にまひろに向けた冷たい視線も、仲の良かった頃を見てきたから余計に悲しくて、もう以前のような関係に戻ることは出来ないんだろうなって察するしかないヒリついた雰囲気を感じさせて良かったと思います。
敦康親王や脩子内親王が運命だからと現実を受け止めているのに、「諦めてはなりません」と一人全く納得していない姿が、少納言の執着に近いような強くて深い定子への愛と忠義心を感じさせました。悔しさと苛立ちを必死に抑え込んだような表情も怖くて、この負の感情がこれから藤式部へと向かってしまうのかなと悲しくもハラハラした気持ちにさせられました。
伊周の死を知った時の悔しそうな表情や涙から、道長への強い怒りや憎しみが伝わってきたのが良かったです。定子が存命の時には伊周のことは嫌っていた気がするのだけど、そんな伊周すら「お美しくて尊かった方々」にカウントして過去に囚われたままになっている姿が切なくて辛かったです。
源氏物語の素晴らしさはちゃんと認めているのは伝わってくるけど、言葉の端々や態度にチクリとした棘やまひろへの怒りが滲んでいる演技がとても良かったと思います。腹を立てているとはっきり伝える時の強い口調や、でも何処か悲し気にも見える眼差しも、まひろを友人として心から慕っていたからこその悔しさや哀しさが伝わってきて見ているこちらまで辛く苦しい気持ちになりました。
定子の元に仕えていた頃はいつも穏やかな幸せを感じさせるキラキラした目と柔らかい表情だったのに、定子が死んでしまってからは目から光が消え出家でもしたかのよう。それでどれだけ定子を慕っていたか想像ができる。どうか闇堕ちまではいきませんようにと願ってしまう。
まひろとの再会シーン、表情も声音も醸し出す空気も、これまでの友好的なものとは違う冷たさや棘を感じさせて、ヒリヒリとした緊張感が漂っていて、ほんの数秒の出番だったけどすごくインパクトがありました。才女同士の知性溢れる心地よいやりとりが好きだったので、この不穏さが寂しくもあるけど、ここからどんなふうに二人の仲が拗れていくのか、どこまでバチバチした関係になっていくのか楽しみです。
帝の心を惹きつける物語を書いているのがまひろだと知った時の反応が印象的でした。見開いた目や引き攣った頬、微かに震える唇、その衝撃や悔しさがしっかり伝わってくる繊細な表情の演技がとても良かったです。出番は短かったけど、今後のまひろとの確執を思わせるような不穏さを滲ませた演技でしっかり存在感を示していたと思います。
まひろに「皇后様に陰などございません」と強い口調で否定し、あったとしても書く気はないときっぱり言い切る姿が、皇后様の美しさや華やかさだけを世に残したいという強い意志と覚悟を感じさせました。この枕草子を巡るやりとりや、皇后様を追い詰めたのは左大臣だと、道長への恨みを示す姿など、あんなに仲の良かったまひろとの考え方の違いや心のすれ違いが少しずつ形を帯びてきていて、ここから二人の関係が拗れていくのかなと寂しく切ない気持ちになりました。
中宮様から「分かってくれるのはそなただけ」という歌を送られた時の反応がとても良かった。あんなに賢くて語彙力豊かな少納言からなかなか言葉が出てこないところや、感動で胸がいっぱいになっている表情が中宮様への深い敬愛を感じさせ、二人の信頼関係や堅い絆が伝わってきたのも良かったと思います。
中宮様を太陽と称し「軽々しく近づくと火傷なさいますわよ」と無礼な伊周にビシっと釘を刺す姿が格好良かったです。相変わらずな伊周の態度に苛々していたのでスカッとしました。伊周に向ける眼差しが負の感情丸出しで正直なところも少納言らしくて好きです。
道長が一条天皇に強い決意を表した時、怒られちゃったなみたいな表情をしたのがなんとも人間らしくて良かった。清少納言から見ても目に余る2人だったのだろう。突き放した感じではなく自分も至らなかったと思っていそうなところが良かった。
伊周に枕草子を皆に広めようと提案された時の動揺した姿が印象的でした。中宮様のためだけに書いた大切なものが広まってしまう口惜しさや、枕草子を通して中宮様や帝の素晴らしさを皆に知って欲しいという気持ち、色んな思いが絡み合った複雑な心境が伝わってきて、少納言がいかに中宮のためだけを思って、誠心誠意心を込めて執筆に励んでいたのか伝わってきたのが良かったです。
定子に感謝されて声を詰まらせる姿や泣き笑いする表情、慈しむように定子を見つめる優しい眼差し、一挙手一投足から定子への深い敬愛の念が伝わってくるのがとても良かった。大袈裟におどけた表情で出会った頃の話をする姿も、中宮様を笑顔にしたい、笑って欲しいという少納言の健気な思いが感じられて良かったです。
いつも中宮様を思う気持ちで溢れているのがお辞儀をする姿からも想像できる。深々と頭を下げる所作がとても美しい。壊れてしまいそうな中宮様を慰めるかのような美しい書に心を奪われた。身も心も寄り添うかのような優しい清少納言に癒されている。
中宮定子を一途に想う強い気持ち。中宮が不運にあっても、自分が中傷されてもブレず、かつ押しつけがましいことはしない。それが中宮と会話する時の表情や、定子の食事を届ける所作ににじみ出ていました。
凛とした姿勢で、時には微笑みも浮かべながら書く枕草子。清少納言は本当にこういう感じで書いたのだろうな、と想像させる演技でした。名優かと。
千年が経ち、数百万、数千万に愛された枕草子。清少納言としては、中宮定子一人に読んでもらえればよかったのでしょうね。「別に皆さんに読んでもらわなくてもよくってよ。まあ読みたいというのなら、仕方ありませんけれど」清少納言がファーストサマーウイカさんの演技を通して、そう言っているようにみえてきました。
枕草子を書き始める姿が美しくて、そして描かれた文字も自筆だそうで本当に息をのむような美しさで。この方が演じてくれて良かったと思った。
出家するという定子に自分も髪を下す、何があってもお傍にいたいと必死に訴えたり、何とかお心を癒そうと定子のためだけに枕草子の執筆を始めたり、定子に尽くす真っすぐで健気な姿に胸を打たれました。定子が身体を起こし、枕草子を手に取って読む姿を目の当たりにした時のハッとした表情も、定子への深い愛情と忠義が感じられてとても良かったと思います。
斉信に中宮を見限るよう忠告された時の物凄い睨みっぷりや、中宮に里に下がるよう言われた時の必死に食い下がる時の表情、心配でたまらず変装して忍び込んでまで中宮の様子を見に行く姿、どれも中宮への忠誠心と心から慕い憧れる気持ちが伝わってきて切なかったです。簡単にはいそうですかと引き下がらず、自分の思いをしっかりと言葉で伝え、出来る範囲で行動に起こすアグレッシブさや芯の強さも格好良かったです。
宮中でまひろが鋲を踏んでしまう時スンとした顔で奥に聞こえるように嫌味をいうところが宮中の日常を思わせて良かった。こんなこと何でもないですよという時も気の強さというよりも気位の高さがあって同じ土俵に乗らない感じがいい。
嫌がらせで置かれた針を踏んだまひろを見て「私も3日に一度くらい何かを踏みますので」と平然としていたり、「そんなこと私は平気です」「中宮様が笑って下さるだけで十分」と大きな声でこれ見よがしに言ってのけたり、やっかみを受けても堂々としていて全然負けない姿が格好良かったです。それが単なる強がりではなく心からの言葉に聞こえるところも良かった。定子への確かな忠義心を感じさせ、彼女に心から信頼されて気に入られる説得力があったのも良かったです。
伊周にキツく当たられる定子を辛そうに見つめる表情や、嫌悪感丸出しで顔を背けながらも下から睨みつけるような鋭い視線を伊周に送る姿が印象的で、定子を慕い大切に思う気持ちや、誰であろうと中宮様を傷つける者は許さないという少納言の強い信念を感じさせました。まひろの態度を見ただけで道長のことを知っているのだと勘付いたり、「道長様は人気がない」とボロカスにディスったり、相変わらずの鋭さや口の悪さも少納言らしくて良かったと思います。
斉信に「自分の女みたいに言わないで」とピシャリと言い放つ姿、格好良かったです。斉信の心を揺さぶって掌で転がしているところも、そのへんの男性より一枚も二枚も上手な少納言の賢さを感じさせて良かったと思います。道隆に「御子を産め」と迫られる定子を辛そうに見つめる表情も、定子の心情を慮る少納言の気持ちが滲み出ていて良かったです。
定子との初対面シーン、口をポカンと開いたまま目を見開いて定子に釘付けになる姿が印象的で、素晴らしい人に出会えたという喜びと興奮が伝わってきたのが良かったです。「夫とはもう別れました」とあっけらかんと正直に貴子に伝える飾らない姿もききょうらしかったし、こういう正直さや真っすぐさが定子にとっては新鮮で興味深くて、だからこそ「愉快である」とすぐに気に入ったんだろうなあって説得力があったのも良かったと思います。
久々の登場だったけど、招かれた和歌の会を「つまらぬ」と貶したり、会に集まった姫君たちをボロカスにディスったり、相変わらずの強気で言いたい放題な姿がききょうらしくて良かったです。自分が何をしたいのか、志をしっかり持っていて自分のために生きたいとはっきり口に出来て行動に移せる逞しい姿も格好良くて、何かと我慢をしているまひろと良い対比になっていたと思います。
倫子たちのことを一瞥しただけで私はあなたたちとは頭の出来が違うのよとマウントを取るような表情がすごい。優雅に見える世界では笑っていながら足を引っ張るのが世の常。凛と澄まして自分だけは違うというプライドが高そうなところがとてもいい。
倫子たちに挨拶する時の勝気な態度と、まひろや赤染衛門に向ける一目置いているような表情の差が面白い。1度しか会っていない&初対面でもしっかり相手の本質を見抜いていて、それを取り繕うことなく態度に出しちゃうのも、空気を読まないききょうらしくて良かった。まだ若い時代だし、まひろとの対比でより誇張した感じに描かれていてたまに「あれ?」と思う部分も正直あるけど、その分、これから年齢を重ねていって定子様と出会い、どのように変化していくのかすごく楽しみです。
自信に満ちた笑顔、ツンと上向きの話し方など、実物はもちろん知りませんがきっとこんな方だったのでしょう。
ウイカさんピッタリな役どころだと感じています。
清少納言は漢詩などの知識をひけらかすタイプだったとはされているけど、決して非常識かつ下品な人とはどこにも書かれてはいません。更に下級貴族の娘なのだから、摂関家の上級貴族に対して、礼儀のない態度をとったりもしない筈です。現代的にわかりやすくデフォルメする方法論は否定しませんが、その時代の身分や男女の扱い、穢れの思想など根本的な価値感や形は大事にすべきです。このドラマはそこが抜け落ちています。それらは演出の問題ではありますが、だからこそこの清少納言の芝居は評価できません。
品のない立ち居振る舞いにゲンナリ。あの時代の貴族の娘が、人前であんな大口あけて笑ったりするの? 腹に一物有りそうな表情もとても卑しい感じで、清少納言のイメージが台無しって感じ。
初対面のまひろにもグイグイくるし、指名されてもいないのに勝手に喋り出してマウント取ってくるし、ズケズケと遠慮のないあっけらかんとした口調や態度が「陽キャ」のイメージの清少納言そのままで、とても良かったと思います。自身の発言でその場がザワついても平然としている神経の図太さもなかなかだったし、その空気さえ楽しんでいるような、まひろのように空気が読めないのではなく、敢えて読まないんだろうなって感じられるところも、二人の才女の正反対の性格を際立たせていて、初対面シーンに相応しいインパクトがあったと思います。