『光る君へ』での黒木華 (源倫子役)の演技はどうでしたか?あえて2択で評価してみて下さい。
黒木華 (源倫子役) は 「2024年10月期 勝手にアカデミー賞」にノミネート中 (→ 今、何位?)
道長に自分は殿に愛されていないと悩んだこともあったと語るシーン、悩み苦しんだことが些細なことだと笑う達観した姿が逞しく格好良くもあり、何処か哀しくもあり、とても見応えがあって印象に残りました。上品な微笑みで鈴を転がすような可愛らしい笑い声だったけど、醸し出す空気に圧や含みがあって少し怖さを感じるところもさすが上手いなと思いました。
うなされて苦しむ道長を自分のことのように辛そうな表情で看病する姿が、色々思うところはあってもまだ殿への愛情があるんだなと倫子の複雑な思いを感じさせて良かったです。まひろと道長の川辺のシーンを見た後に思い返すと余計に切ない。「父上も皇太后様を誇りに思っている」という穆子の言葉に、彰子の顔を見て優しい笑みを浮かべて深く頷く姿も、娘を安心させてあげたいという母の思いが感じられてとても良かったと思います。
藤式部の名を耳にするたびに一瞬表情が凍りつくというか、言葉には出さないけど心穏やかではない心情が伝わってくる何とも言えない表情がとても良いですね。はっきりと負の感情を出すわけではないし、言動も取り繕っているけど、倫子の心のざわつきがさりげなく滲み出ていて、その絶妙な塩梅が本当に上手いです。嫉妬心が露骨ではないから決して品を落とすことはないし、左大臣の妻・中宮の母としての威厳と風格をしっかり保っているところもさすがです。
中宮が身籠ったと知った時の目を潤ませて心底ホッとしたような表情や、無事に出産を終えた中宮と御子を見つめる嬉しそうな笑顔、道長と藤式部の息の合った歌のやりとりを目の当たりにしてスッと無言で席を立つ姿、台詞がなくても倫子の心情がしっかり伝わってくる演技が流石で、下手に言葉にするよりもずっと強く、重くその思いが感じられたのが良かったです。
道長にまひろのことをどうして知っているのかと訊ねた時、どこまで倫子が分かっているのかと探ろうとしても見ようによってはただの質問に聞こえるし、見ようによってはカマをかけているようにも見える。その塩梅が絶妙で道長もドキッとしたことだろう。
道長に何故まひろのことを知っているのか尋ねるシーン、ヒリついた修羅場になるかと思いきや予想外にあっさり流れていき、その倫子の反応から、道長の昔とは違う小賢しさや、倫子にとっても殿ではなく彰子のことが一番という優先度の変化が感じられたのが良かったです。まひろに微笑みかけるシーンも、目が合って笑うっていうシチュエーションは昔と同じだけど、表情も佇まいも過去とは全く違い、醸し出す雰囲気だけで長い年月の経過を感じさせるところもさすが上手いなと感じました。
全く目も合わさない帝と中宮のことをハラハラしながら見守っている目が母親だなーと思いました。そしてその雰囲気を打破しようと、居ても立っても居られない様子で帝に進言する倫子には娘を思う気持ちが溢れていました。
「お上から中宮様のお目の向く先へお入り下さいませ」と帝に直訴するシーン、静かな落ち着いた口調だけど、娘のために命をかける母の強さと深い愛情が伝わってきてとても良かったです。道長に対する何処か一線を感じさせる態度や棘のある口調も、より深刻なものとなった夫婦のすれ違いが感じられて良かったです。
帰宅した道長への塩対応、口調にも態度にも明らかな壁や棘を感じて怖かったです。舞の席での明子とのアイコンタクトもバチバチで、微笑んでるし一言も発していないのにヒリつくような緊張感があって良かった。帝のお渡りがない彰子を気に掛けて世話を焼いたり、舞で負けて泣き出す田鶴を慰めるなど、夫への冷たい態度も相まって、今回は妻としてではなく母としての愛情や子に尽くす姿がより印象深く映り、サブタイトルをそのまま体現しているところも良かったと思います。
病に伏せっている道長に駆け寄りそこに明子の手など初めからないかのように自分の手を重ねるしぐさ、柔らかい話し方の中にも自分が正妻であるとところどころ主張する気位の高さ。あぁ倫子ってこういう子だったなと思い出した。
明子様とのシーン、ピンと張り詰めた凄まじい緊張感があって見応えがありました。明子の手を遮って道長の手を取ったり、「うちでお倒れになれば良いのに」と囁いたり、「我が夫」と強調してマウント取ったり、互いに穏やかな笑みを浮かべて淑やかに取り繕っているけど、めちゃくちゃバチバチしていて迫力があり、思わず笑いが出てしまうくらい怖かったです。
赤染衛門が相手だと、昔に戻ったように話し方や表情が少し幼くなるところが可愛らしかったです。自分もお腹が大きくて大変な時期なのに、何とか彰子の入内を盛り上げようと頭を悩ませて試行錯誤する姿も、入内した後に彰子が困らないように、辛い思いをしないようにという母の愛が伝わってきて良かったと思います。
彰子の入内問題で「私を殺してからにして下さいませ」と命がけで反対する姿も、腹を括って「彰子の艶やかな後宮を作る」と覚悟を見せる姿も、母の深い愛情と強さを感じさせて格好良かったです。立場も変わり年齢も重ねて肝の据わった頼もしさや逞しさが身についてきたけど、上品さや時折見せる可愛らしさは変わっておらず、そこが倫子の育ちの良さやかつての箱入り娘っぷりを思わせるところも良いなと感じます。
道長に「帝と女御様方を結びつける会を催しては?」と提案し「万事お任せ下さいませ」とやる気満々で取り仕切る姿が頼もしかったです。淑やかさ、たおやかさはそのままに、そこに左大臣の妻としての逞しさや聡さが備わってきているのが良いですね。道長の役に立てるのが嬉しくて誇らしいという気持ちが滲み出ているのも微笑ましいし「上手く取り仕切ってみせる」という自信も漲っていて、道長が何の心配もせずに一任する説得力があったのも良かったです。
呪詛が自作自演だと気付いていることを匂わせて女院様を牽制するシーン、倫子の賢さと怖さをまざまざと見せつけられてゾクッとしました。ニコニコと朗らかな笑みを浮かべているのに凄みと迫力があって、あの女院様や道長までもたじろいでしまう説得力があったのも良かったです。
「悪しき気が漂っておる」と女院様周辺の異変を察知して調べさせたり、呪詛が女院様の自作自演では?と勘付いたような表情をしていたり、相変わらず鋭くて聡明な姿が格好良かったです。自分に全て任せるよう道長に申し出る姿も頼もしく、彼女なら上手くやってくれるだろうなという安心感があり、道長が承諾する説得力があったのも良かった。「女院様とグルなのかな?」「どこまで知ってるんだろう」と色々と探りを入れたくなるような含みのある表情や視線も絶妙で、倫子の人物像をより深く濃く魅せているところも素晴らしいと思います。
母上に殿のことを惚気る姿がほのぼのとしていて可愛らしかったです。何年経っても変わらず道長を愛して尊敬している想いの深さが伝わってきました。小麻呂を抱き上げる仕草や座る時の着物の裁き方など、一つ一つの所作が優雅で丁寧で、口調や声のトーンだけでなく佇まいや醸し出す雰囲気からも高貴さが漂っているところもさすがだなと感じます。
思いもかけず道長が右大臣になったけど、動じることなくドンと構えていて、何ならまんざらでもないような様子にも見え、その肝の据わりっぷりが頼もしくて格好良かったです。殿のことを心配している口ぶりだったけど、本心では道長様なら大丈夫だと確信しているような自信と余裕を滲ませていたのも良かった。短い出番でも話すスピードや声のトーン、表情で年月の経過をしっかり表現している丁寧な演技も毎回素晴らしいです。
道長にお金が足りないなら自分も出しましょうと言った同じ声色で、あの夜はどこにいらしたの?と聞く怖さったらないよね。道長は冷や汗ものだったろう。ずっと覚えていたことを満を持して聞くのだけど、その時のタイミングとスルッと話し出すところに戦慄した。
「私の財もお使い下さいませ」「思いのままに政をなさいませ」と道長に申し出る姿、太っ腹で格好良かったです。道長への深い愛と信頼を感じさせました。その後、道長の言葉に嘘の気配を感じて笑みが消え、道長と目が合うと再び笑顔を浮かべる姿も、態度にも口にも出さないからこそより怖さを感じさせ、ほんの一瞬の表情の変化だったけどとても印象に残りました。
内裏で仕事していたという道長の嘘を聞いて、スッと笑顔が消える感じ。そして道長の視線が戻る瞬間にまた作る笑顔。底知れぬ恐ろしさを感じた。
朝帰りした道長の様子を一目見ただけで「私でも明子さまでもないもう一人の誰かがいるわ」と察する勘の鋭さ、高笑いしながら去っていく姿、短いシーンだったけどゾッと背筋が寒くなるような怖さと迫力がありました。柔らかな可愛らしい声だから余計に怖さが際立つし、笑い声も以前の鈴を転がすような可愛らしいものとは違う、女の嫉妬や情念を滲ませた凄みがあって、声のトーンや笑い方ひとつで年月の経過や倫子の内面の変化をしっかり表現しているところがさすがだと思いました。
心ここにあらずな道長をじっと見つめたり、着替えの手伝いを断られた時にはふと目を伏せたり、絶対に何かあったと察しているけど決して口には出さないところが、倫子の聡さや育ちの良さを感じさせました。明子について語る時も、正妻の余裕を見せつつも、心中穏やかではないザワザワした想いが視線や声のトーンから滲み出ていて良かったと思います。
これまでより低めの声のトーンや一層柔らかく嫋やかになった佇まい、娘に向ける温かく優しい眼差し、年月を経て母となった倫子の変化を丁寧に繊細に演じていたのがとても良かったです。何の説明がなくても倫子の様子を見ただけで、それなりの年月が経過しているのが伝わってくるのがさすがだと思いました。
自分がまひろでも道長の相手が倫子と聞いたら物怖じしてしまうだろう。それだけ相手を圧倒するオーラを持っているし、こうと決めたら譲らない頑固さも見て取れる。恋のライバルなら強敵と言わざるをえないだろう。道長も数年後には手のひらで転がされていそうだ。
父上に泣き落としで道長との結婚をお願いしたり、訪ねて来た道長に自分から抱きついたり、何としても道長を夫にしたいという強い想いと恋焦がれる気持ちが伝わってきたのが良かった。かなり積極的なんだけど、倫子らしい上品さや淑やかさが失われないのもさすが。「板目、私も見てみましょう」と楽しそうな様子でサラっと空気を変えてまひろを助けるシーンも、まひろと二人になった時に「堂々としていてお見事でした」と労う姿も、倫子の器の大きさや優しい人柄を感じさせて良かったです。
オホホホホと上品に笑って見せ懐が深いところを見せているけれど、誰かが行きすぎたことをすればピシャリと叱る厳しいところも持っている。自分の立場を知るとても賢い人に見える反面打算高いところも見られてとても人間らしいと思う。
まひろを気に入っていて親しくしているけど、自分の家に不利になることはきっぱりと断ったり、摂政様に直接会おうとするまひろを「おやめなさい」と強い口調で窘めたり、ただの箱入り娘ではない聡明さと賢さを感じさせるところが良かったです。まひろと二人で恋バナをしている姿もほのぼのと可愛らしかったし「必ず夫にします」「この家の婿にします」と堂々と宣言する姿も、叶わぬ恋に苦しむまひろと対比になっていて良かったと思います。
道長が盗賊を捕らえたという話を聞いてうっとりときめいたり、頬を染めて照れている姿がとても可愛い。慌てて取り繕うとしてちょっとズレた質問をして一同をキョトンとさせてしまう、普段の聡明さから想像できない姿も、恋をして浮かれている様子が感じられて微笑ましかったです。
打毬をする道長を思い出してうっとりした表情になったり、道長を婿にどうかという話になった時も頬に手をやって照れたり満更でもなさそうな笑みを浮かべたり、分かりやすく恋をしている様子が乙女で可愛らしかったです。照れ方やはにかみ方まで上品で淑やかなところも大切な箱入り娘らしさが滲み出ていて良かったです。
ききょうとの初対面シーンが良かった。ききょうのマウントとるような勝気な態度にちゃんと気付いていて、淑やかな所作や笑い方で育ちの良さや身分の違いを見せつけてるように見え、見ていてハラハラするような何とも言えない空気感を生み出していたのがさすが上手かったです。打毬をする道長に釘付けになっているところも、今後の2人の関係を示唆しているようで良かったと思います。
父の顔に蝿が止まっていたと楽しそうに話す言葉や手の使い方が、平安時代から現れた姫そのもので見惚れてしまいました。本当に素敵♡ でも黒木華さんだから?倫子の腹の中にはなにか潜んでいるのではないか??と勘ぐってしまいます。
女子会の主。ふんわりやんわりしてるけど、この人の意に沿わぬものはここではNGだろうという空気を発している。なにもしてなくても漂うマウント。なんか女子会って大変そうだなと思わせる。悪いはないんだろうけど育ちの良さが出ちゃってるところがすごい。
まひろから蜻蛉日記の内容が自慢話だと聞いた時のワクワクしたような表情が可愛らしい。上品でたおやかなお姫様だけど、好奇心旺盛で意外とミーハーな一面があるのもギャップがあって素敵。いつも肩に力が入って緊張しているまひろを気遣ったり「苦手は苦手ということで参りましょうか」と無理強いせず優しく声をかけたり、空気が読めて人間の出来た人だけど、本好きのまひろに「書物を読むのが1番苦手なの」とバッサリ言い放ったり、無理して笑うまひろをおかしそうに見ていたり、敢えてなのか無意識なのか判断がつかないくらいの、ほんの少しの悪意を感じるというか、ただの心優しい姫というだけではない雰囲気を漂わせているところもさすがだと思います。
早足で猫を追いかける時の足音一つ聞こえないスーッと流れるような足の運び方や、口元を隠す時の手元の美しさ、相槌を打つ時の頭の傾け方、何気ない所作一つ一つがとても優雅でしなやかで、ただそこにいるだけで高貴さや育ちの良さが伝わってくるのが凄いです。舞の場で倒れたまひろを噂するしをりを窘める時の凛とした姿も、倫子の真っすぐさや人柄の良さが伝わってきてとても良かったです。
まひろが場の空気を凍らすたびにさらりとフォローするスマートな振る舞いが倫子の頭の回転の速さと育ちの良さを感じさせます。人柄の良さは確かなんだけど「私の父の身分をお忘れかしら」とまひろを牽制したり「盗賊みたい」とおどけて笑うシーンで、本当にほんのちょっとだけチクリとした棘というか、ほんのりと他意があったりするのかなっていう高貴な家柄の人間特有の湿度が感じられたのも良かったと思います。
いやほんとこの時代に生まれていたんじゃないかと思うほどどれもこれもが似合っている。涼やかな声がとても耳を惹く。何人いても一声発すれば聴き入ってしまう。こういう人が意地悪すると怖いんだよなーと思いながら見てしまった笑。
鈴を転がすような笑い声やおっとり穏やかな話し方、優雅で上品な所作、大切に育てられた箱入り娘という雰囲気がしっかり伝わってくる演技がさすが。髪型や装束もよく似合っていて素敵です。空気が読めないまひろに機嫌を損ねることもなく、周りを気遣ってさりげなくフォローする姿も、倫子の賢さやおおらかさを感じさせて良かったです。
道長に自分は殿に愛されていないと悩んだこともあったと語るシーン、悩み苦しんだことが些細なことだと笑う達観した姿が逞しく格好良くもあり、何処か哀しくもあり、とても見応えがあって印象に残りました。上品な微笑みで鈴を転がすような可愛らしい笑い声だったけど、醸し出す空気に圧や含みがあって少し怖さを感じるところもさすが上手いなと思いました。
うなされて苦しむ道長を自分のことのように辛そうな表情で看病する姿が、色々思うところはあってもまだ殿への愛情があるんだなと倫子の複雑な思いを感じさせて良かったです。まひろと道長の川辺のシーンを見た後に思い返すと余計に切ない。「父上も皇太后様を誇りに思っている」という穆子の言葉に、彰子の顔を見て優しい笑みを浮かべて深く頷く姿も、娘を安心させてあげたいという母の思いが感じられてとても良かったと思います。
藤式部の名を耳にするたびに一瞬表情が凍りつくというか、言葉には出さないけど心穏やかではない心情が伝わってくる何とも言えない表情がとても良いですね。はっきりと負の感情を出すわけではないし、言動も取り繕っているけど、倫子の心のざわつきがさりげなく滲み出ていて、その絶妙な塩梅が本当に上手いです。嫉妬心が露骨ではないから決して品を落とすことはないし、左大臣の妻・中宮の母としての威厳と風格をしっかり保っているところもさすがです。
中宮が身籠ったと知った時の目を潤ませて心底ホッとしたような表情や、無事に出産を終えた中宮と御子を見つめる嬉しそうな笑顔、道長と藤式部の息の合った歌のやりとりを目の当たりにしてスッと無言で席を立つ姿、台詞がなくても倫子の心情がしっかり伝わってくる演技が流石で、下手に言葉にするよりもずっと強く、重くその思いが感じられたのが良かったです。
道長にまひろのことをどうして知っているのかと訊ねた時、どこまで倫子が分かっているのかと探ろうとしても見ようによってはただの質問に聞こえるし、見ようによってはカマをかけているようにも見える。その塩梅が絶妙で道長もドキッとしたことだろう。
道長に何故まひろのことを知っているのか尋ねるシーン、ヒリついた修羅場になるかと思いきや予想外にあっさり流れていき、その倫子の反応から、道長の昔とは違う小賢しさや、倫子にとっても殿ではなく彰子のことが一番という優先度の変化が感じられたのが良かったです。まひろに微笑みかけるシーンも、目が合って笑うっていうシチュエーションは昔と同じだけど、表情も佇まいも過去とは全く違い、醸し出す雰囲気だけで長い年月の経過を感じさせるところもさすが上手いなと感じました。
全く目も合わさない帝と中宮のことをハラハラしながら見守っている目が母親だなーと思いました。そしてその雰囲気を打破しようと、居ても立っても居られない様子で帝に進言する倫子には娘を思う気持ちが溢れていました。
「お上から中宮様のお目の向く先へお入り下さいませ」と帝に直訴するシーン、静かな落ち着いた口調だけど、娘のために命をかける母の強さと深い愛情が伝わってきてとても良かったです。道長に対する何処か一線を感じさせる態度や棘のある口調も、より深刻なものとなった夫婦のすれ違いが感じられて良かったです。
帰宅した道長への塩対応、口調にも態度にも明らかな壁や棘を感じて怖かったです。舞の席での明子とのアイコンタクトもバチバチで、微笑んでるし一言も発していないのにヒリつくような緊張感があって良かった。帝のお渡りがない彰子を気に掛けて世話を焼いたり、舞で負けて泣き出す田鶴を慰めるなど、夫への冷たい態度も相まって、今回は妻としてではなく母としての愛情や子に尽くす姿がより印象深く映り、サブタイトルをそのまま体現しているところも良かったと思います。
病に伏せっている道長に駆け寄りそこに明子の手など初めからないかのように自分の手を重ねるしぐさ、柔らかい話し方の中にも自分が正妻であるとところどころ主張する気位の高さ。あぁ倫子ってこういう子だったなと思い出した。
明子様とのシーン、ピンと張り詰めた凄まじい緊張感があって見応えがありました。明子の手を遮って道長の手を取ったり、「うちでお倒れになれば良いのに」と囁いたり、「我が夫」と強調してマウント取ったり、互いに穏やかな笑みを浮かべて淑やかに取り繕っているけど、めちゃくちゃバチバチしていて迫力があり、思わず笑いが出てしまうくらい怖かったです。
赤染衛門が相手だと、昔に戻ったように話し方や表情が少し幼くなるところが可愛らしかったです。自分もお腹が大きくて大変な時期なのに、何とか彰子の入内を盛り上げようと頭を悩ませて試行錯誤する姿も、入内した後に彰子が困らないように、辛い思いをしないようにという母の愛が伝わってきて良かったと思います。
彰子の入内問題で「私を殺してからにして下さいませ」と命がけで反対する姿も、腹を括って「彰子の艶やかな後宮を作る」と覚悟を見せる姿も、母の深い愛情と強さを感じさせて格好良かったです。立場も変わり年齢も重ねて肝の据わった頼もしさや逞しさが身についてきたけど、上品さや時折見せる可愛らしさは変わっておらず、そこが倫子の育ちの良さやかつての箱入り娘っぷりを思わせるところも良いなと感じます。
道長に「帝と女御様方を結びつける会を催しては?」と提案し「万事お任せ下さいませ」とやる気満々で取り仕切る姿が頼もしかったです。淑やかさ、たおやかさはそのままに、そこに左大臣の妻としての逞しさや聡さが備わってきているのが良いですね。道長の役に立てるのが嬉しくて誇らしいという気持ちが滲み出ているのも微笑ましいし「上手く取り仕切ってみせる」という自信も漲っていて、道長が何の心配もせずに一任する説得力があったのも良かったです。
呪詛が自作自演だと気付いていることを匂わせて女院様を牽制するシーン、倫子の賢さと怖さをまざまざと見せつけられてゾクッとしました。ニコニコと朗らかな笑みを浮かべているのに凄みと迫力があって、あの女院様や道長までもたじろいでしまう説得力があったのも良かったです。
「悪しき気が漂っておる」と女院様周辺の異変を察知して調べさせたり、呪詛が女院様の自作自演では?と勘付いたような表情をしていたり、相変わらず鋭くて聡明な姿が格好良かったです。自分に全て任せるよう道長に申し出る姿も頼もしく、彼女なら上手くやってくれるだろうなという安心感があり、道長が承諾する説得力があったのも良かった。「女院様とグルなのかな?」「どこまで知ってるんだろう」と色々と探りを入れたくなるような含みのある表情や視線も絶妙で、倫子の人物像をより深く濃く魅せているところも素晴らしいと思います。
母上に殿のことを惚気る姿がほのぼのとしていて可愛らしかったです。何年経っても変わらず道長を愛して尊敬している想いの深さが伝わってきました。小麻呂を抱き上げる仕草や座る時の着物の裁き方など、一つ一つの所作が優雅で丁寧で、口調や声のトーンだけでなく佇まいや醸し出す雰囲気からも高貴さが漂っているところもさすがだなと感じます。
思いもかけず道長が右大臣になったけど、動じることなくドンと構えていて、何ならまんざらでもないような様子にも見え、その肝の据わりっぷりが頼もしくて格好良かったです。殿のことを心配している口ぶりだったけど、本心では道長様なら大丈夫だと確信しているような自信と余裕を滲ませていたのも良かった。短い出番でも話すスピードや声のトーン、表情で年月の経過をしっかり表現している丁寧な演技も毎回素晴らしいです。
道長にお金が足りないなら自分も出しましょうと言った同じ声色で、あの夜はどこにいらしたの?と聞く怖さったらないよね。道長は冷や汗ものだったろう。ずっと覚えていたことを満を持して聞くのだけど、その時のタイミングとスルッと話し出すところに戦慄した。
「私の財もお使い下さいませ」「思いのままに政をなさいませ」と道長に申し出る姿、太っ腹で格好良かったです。道長への深い愛と信頼を感じさせました。その後、道長の言葉に嘘の気配を感じて笑みが消え、道長と目が合うと再び笑顔を浮かべる姿も、態度にも口にも出さないからこそより怖さを感じさせ、ほんの一瞬の表情の変化だったけどとても印象に残りました。
内裏で仕事していたという道長の嘘を聞いて、スッと笑顔が消える感じ。そして道長の視線が戻る瞬間にまた作る笑顔。底知れぬ恐ろしさを感じた。
朝帰りした道長の様子を一目見ただけで「私でも明子さまでもないもう一人の誰かがいるわ」と察する勘の鋭さ、高笑いしながら去っていく姿、短いシーンだったけどゾッと背筋が寒くなるような怖さと迫力がありました。柔らかな可愛らしい声だから余計に怖さが際立つし、笑い声も以前の鈴を転がすような可愛らしいものとは違う、女の嫉妬や情念を滲ませた凄みがあって、声のトーンや笑い方ひとつで年月の経過や倫子の内面の変化をしっかり表現しているところがさすがだと思いました。
心ここにあらずな道長をじっと見つめたり、着替えの手伝いを断られた時にはふと目を伏せたり、絶対に何かあったと察しているけど決して口には出さないところが、倫子の聡さや育ちの良さを感じさせました。明子について語る時も、正妻の余裕を見せつつも、心中穏やかではないザワザワした想いが視線や声のトーンから滲み出ていて良かったと思います。
これまでより低めの声のトーンや一層柔らかく嫋やかになった佇まい、娘に向ける温かく優しい眼差し、年月を経て母となった倫子の変化を丁寧に繊細に演じていたのがとても良かったです。何の説明がなくても倫子の様子を見ただけで、それなりの年月が経過しているのが伝わってくるのがさすがだと思いました。
自分がまひろでも道長の相手が倫子と聞いたら物怖じしてしまうだろう。それだけ相手を圧倒するオーラを持っているし、こうと決めたら譲らない頑固さも見て取れる。恋のライバルなら強敵と言わざるをえないだろう。道長も数年後には手のひらで転がされていそうだ。
父上に泣き落としで道長との結婚をお願いしたり、訪ねて来た道長に自分から抱きついたり、何としても道長を夫にしたいという強い想いと恋焦がれる気持ちが伝わってきたのが良かった。かなり積極的なんだけど、倫子らしい上品さや淑やかさが失われないのもさすが。「板目、私も見てみましょう」と楽しそうな様子でサラっと空気を変えてまひろを助けるシーンも、まひろと二人になった時に「堂々としていてお見事でした」と労う姿も、倫子の器の大きさや優しい人柄を感じさせて良かったです。
オホホホホと上品に笑って見せ懐が深いところを見せているけれど、誰かが行きすぎたことをすればピシャリと叱る厳しいところも持っている。自分の立場を知るとても賢い人に見える反面打算高いところも見られてとても人間らしいと思う。
まひろを気に入っていて親しくしているけど、自分の家に不利になることはきっぱりと断ったり、摂政様に直接会おうとするまひろを「おやめなさい」と強い口調で窘めたり、ただの箱入り娘ではない聡明さと賢さを感じさせるところが良かったです。まひろと二人で恋バナをしている姿もほのぼのと可愛らしかったし「必ず夫にします」「この家の婿にします」と堂々と宣言する姿も、叶わぬ恋に苦しむまひろと対比になっていて良かったと思います。
道長が盗賊を捕らえたという話を聞いてうっとりときめいたり、頬を染めて照れている姿がとても可愛い。慌てて取り繕うとしてちょっとズレた質問をして一同をキョトンとさせてしまう、普段の聡明さから想像できない姿も、恋をして浮かれている様子が感じられて微笑ましかったです。
打毬をする道長を思い出してうっとりした表情になったり、道長を婿にどうかという話になった時も頬に手をやって照れたり満更でもなさそうな笑みを浮かべたり、分かりやすく恋をしている様子が乙女で可愛らしかったです。照れ方やはにかみ方まで上品で淑やかなところも大切な箱入り娘らしさが滲み出ていて良かったです。
ききょうとの初対面シーンが良かった。ききょうのマウントとるような勝気な態度にちゃんと気付いていて、淑やかな所作や笑い方で育ちの良さや身分の違いを見せつけてるように見え、見ていてハラハラするような何とも言えない空気感を生み出していたのがさすが上手かったです。打毬をする道長に釘付けになっているところも、今後の2人の関係を示唆しているようで良かったと思います。
父の顔に蝿が止まっていたと楽しそうに話す言葉や手の使い方が、平安時代から現れた姫そのもので見惚れてしまいました。本当に素敵♡
でも黒木華さんだから?倫子の腹の中にはなにか潜んでいるのではないか??と勘ぐってしまいます。
女子会の主。ふんわりやんわりしてるけど、この人の意に沿わぬものはここではNGだろうという空気を発している。なにもしてなくても漂うマウント。なんか女子会って大変そうだなと思わせる。悪いはないんだろうけど育ちの良さが出ちゃってるところがすごい。
まひろから蜻蛉日記の内容が自慢話だと聞いた時のワクワクしたような表情が可愛らしい。上品でたおやかなお姫様だけど、好奇心旺盛で意外とミーハーな一面があるのもギャップがあって素敵。いつも肩に力が入って緊張しているまひろを気遣ったり「苦手は苦手ということで参りましょうか」と無理強いせず優しく声をかけたり、空気が読めて人間の出来た人だけど、本好きのまひろに「書物を読むのが1番苦手なの」とバッサリ言い放ったり、無理して笑うまひろをおかしそうに見ていたり、敢えてなのか無意識なのか判断がつかないくらいの、ほんの少しの悪意を感じるというか、ただの心優しい姫というだけではない雰囲気を漂わせているところもさすがだと思います。
早足で猫を追いかける時の足音一つ聞こえないスーッと流れるような足の運び方や、口元を隠す時の手元の美しさ、相槌を打つ時の頭の傾け方、何気ない所作一つ一つがとても優雅でしなやかで、ただそこにいるだけで高貴さや育ちの良さが伝わってくるのが凄いです。舞の場で倒れたまひろを噂するしをりを窘める時の凛とした姿も、倫子の真っすぐさや人柄の良さが伝わってきてとても良かったです。
まひろが場の空気を凍らすたびにさらりとフォローするスマートな振る舞いが倫子の頭の回転の速さと育ちの良さを感じさせます。人柄の良さは確かなんだけど「私の父の身分をお忘れかしら」とまひろを牽制したり「盗賊みたい」とおどけて笑うシーンで、本当にほんのちょっとだけチクリとした棘というか、ほんのりと他意があったりするのかなっていう高貴な家柄の人間特有の湿度が感じられたのも良かったと思います。
いやほんとこの時代に生まれていたんじゃないかと思うほどどれもこれもが似合っている。涼やかな声がとても耳を惹く。何人いても一声発すれば聴き入ってしまう。こういう人が意地悪すると怖いんだよなーと思いながら見てしまった笑。
鈴を転がすような笑い声やおっとり穏やかな話し方、優雅で上品な所作、大切に育てられた箱入り娘という雰囲気がしっかり伝わってくる演技がさすが。髪型や装束もよく似合っていて素敵です。空気が読めないまひろに機嫌を損ねることもなく、周りを気遣ってさりげなくフォローする姿も、倫子の賢さやおおらかさを感じさせて良かったです。