刑事7人 第7シリーズ

今回のシリーズでは絞め殺されそうになったり、ボコボコに殴られて怪我だらけになったり、親友絡みの葛藤があったりと、いつも以上に大変な目にあってた気がしますが、その体当たりな感じや時に暴走してしまうところが拓海の青臭さや未熟さを感じさせて良かったです。仕事の出来るベテランばかりだとつまらないですし、拓海の甘さや抜けてるところが良い感じにメンバーのバランスを取っていたと思います。

親友を疑って葛藤して、証拠をねつ造しようとまでする追い込まれっぷりが印象的でした。普段、正義感が強くて真っすぐな分、そのバランスが少しでも崩れると暴走してしまうところが拓海の若さや未熟さを感じさせました。自分で過ちに気付いて踏みとどまる姿や、優の思いを真正面から受け止めて凶行を止める姿に刑事としての成長が見られたのも良かったと思います。

パシリというと言葉は悪いですが、若手として走り回る役柄だけに、これまでのシリーズでも目立った活躍が少なかったのですが、このシリーズでは彼がメインの回がありました。友だちのため、何かに取りつかれたように証拠をねつ造しようとして、なんとか思い直す一連のシーンは、若さゆえの拙速さと誘惑に負けない真っ直ぐさが表現されていたし、人間の弱さと強さが共に感じられました。上手いというタイプの芝居ではありませんが、力があって良かったと思います。

釣りに行く時の絶妙にダサめの格好といい、ルンルン楽しげに弾む足取りといい、全部が野々村のキャラにマッチして似合いすぎていて笑っっちゃいました。ご機嫌で歌っていた「うみ」の歌詞が適当なところもアホっぽくて何だか可愛かったです。せっかくの休日なのに困っているおばあちゃんを放っておけない優しいところも相変わらずで、見ていてほっこりした気持ちになりました。

最近はヒール役や捻くれた役が続いていましたが、こういう後輩キャラもまだまだ似合いますね。真っすぐで正義感が強くて若さゆえの青さもあって、ベテラン勢の中で唯一無二の存在感を示しています。初回からボコボコにされて殺されかけるし、2話でもその名残で顔に絆創膏貼ったままで痛々しかったけど、自分の足を使って自分の目で見て地道に捜査をする姿が、タブレット頼り・効率重視の七係と良い対比になっていたと思います。