教場Ⅱ

耳にアリを入れられるシーンは壮絶でした。恐怖感、絶望感が手にとるように伝わってくる演技力は流石の一言。警察学校入校前のバイク配達員時代に、犯人が逃げる事件現場に居合わせたような描写がラストにあったので、続編があればその辺りも描かれるのか気になります。

どの登場人物にも共通しますが、ドラマ内に人となりがわかる描写がそれほどないものの、私語を注意され、自分から話しかけたのに稲辺まで怒られることになり悪いことをした。鑑識やりたいって言ってたのに。などの記述・発言や、掃除手伝ってくださいとの強引な誘いに着いて行ってしまうところなど細かい演技から、保身のために嘘をついてしまうこともあるし、周りの生徒より年上なので仲間意識も愛想もないけれど、決して悪い奴じゃないというか、むしろお人好しな面があるように個人的には感じました。
意外にもキーパーソンだったので、次作があれば真相と共に鳥羽という人物の掘り下げにも期待しています。

警察学校の生徒らしいキビキビした動きが見事で、その動きの中で、心に何かを抱えてるという表情がとてもリアルでした。

いい年齢なのでそれなりに覚悟があって警察学校に来たんだろうと思いきや、案外白バイに対する憧れだけで入っているので少し残念でした。濱田さんの演技は良かっただけに、鳥羽という人柄の浅さを感じてしまいました。嘘はつかずに耳はちゃんと治療すればいいだけでは？と思ってしまいました。

警察学校の中では際立って年上に見えたけど、リーダーではなくむしろ卑怯者で、白バイに憧れてという夢も嘘で、結局は年下にやられてしまう鳥羽を、印象的に演じていました。でも人間そんなとこあるよね、と憎めないカンジ。