『ラストマン ―全盲の捜査官―』での寺尾聰 (護道清二役)の演技はどうでしたか?あえて2択で評価してみて下さい。
寺尾聰 (護道清二役) は 「2023年4月期 勝手にアカデミー賞」にノミネート中 (→ 今、何位?)
約束通りに心太朗をちゃんと育てたということを外して考えれば、護道という家の名誉を守るという自己保身のためだけに、ひとりの男の人生を奪い、二人の子どもの未来を歪ませ、ひとりの刑事に殺人を犯させ、そして自殺に追い込むという、最悪の人間です。客観的に考えれば、まったく同情の余地はありません。けれどそんな悪党だと感じさせないのは、心太朗を大事に育てた感じが伝わってくることと、寺尾さんの演技力によるものなのだと思います。このキャラが悪党すぎてはドラマにならなかったので、さすがです。
心太朗の顔を真っすぐ見つめて「立派な警察官になったな」と告げるシーンがとても良かったです。一緒に過ごした日々を思い起こしているようなしみじみとした声と誇らしげな表情が、心太朗のことを本当の息子として心から愛してきたんだろうなと感じさせてグッときました。心太朗に手錠をかけられた時のホッとしたような穏やかな表情も、清二が41年隠し続けてきた真実の重さと、その重荷からやっと解放された清二の思いが感じられて印象に残りました。
京吾に「池上の件は事件ではなく事故だ」と暗にもみ消しを支持するシーン、静かな口調だけど有無を言わせない圧と迫力があって見応えがありました。口封じの殺人を「小さな悪事」の一言で片づける怖さ、自分の正義を貫くためには仕方のないことだという開き直ったある種の傲慢さも感じさせ、反論など到底許されないであろう凄みが感じられたのも良かったです。
41年前の事件について心配する京吾に「この件に関しては心配しなくて良い」と告げるシーンが印象的でした。確信に満ちた口調や硬く冷たい声のトーンが普段の飄々として穏やかな姿と別人のようで、掴みどころのない清二の本来の姿が垣間見れた気がしてちょっと怖くなりました。出番はとても少ないけど、観ている者の心をガシっと掴む印象深いお芝居と存在感はさすがだなと思います。
心太朗から誕生日プレゼントにスマートウォッチを貰うシーンがとても良かった。「使い方が分からない時は私が教えます」と言われた時の驚きと喜びが入り混じったような表情や、昔貰った肩たたき券を嬉しそうに使う姿など、温かく愛情深い清二の人柄と心太朗を本当の息子のように思う気持ちが伝わってきてグッときました。肩たたき券をずっと大切に保管しているところも素敵。親ガチャがテーマの回だったので、余計に清二の愛が沁みて印象に残りました。
ゆったりとした話し方や余裕のある佇まいが印象的で、一見温厚そうな雰囲気で人が良さそうだけど、元警察庁長官らしいどっしりとした存在感と重厚感があるところがさすが。登場するだけで場が締まりますね。心太朗を引き取った理由を訊かれた時の「正しいと思ったことをしただけだ」という言葉も、護道の懐の深さ、人間の大きさが感じられて良かったです。
約束通りに心太朗をちゃんと育てたということを外して考えれば、護道という家の名誉を守るという自己保身のためだけに、ひとりの男の人生を奪い、二人の子どもの未来を歪ませ、ひとりの刑事に殺人を犯させ、そして自殺に追い込むという、最悪の人間です。客観的に考えれば、まったく同情の余地はありません。けれどそんな悪党だと感じさせないのは、心太朗を大事に育てた感じが伝わってくることと、寺尾さんの演技力によるものなのだと思います。このキャラが悪党すぎてはドラマにならなかったので、さすがです。
心太朗の顔を真っすぐ見つめて「立派な警察官になったな」と告げるシーンがとても良かったです。一緒に過ごした日々を思い起こしているようなしみじみとした声と誇らしげな表情が、心太朗のことを本当の息子として心から愛してきたんだろうなと感じさせてグッときました。心太朗に手錠をかけられた時のホッとしたような穏やかな表情も、清二が41年隠し続けてきた真実の重さと、その重荷からやっと解放された清二の思いが感じられて印象に残りました。
京吾に「池上の件は事件ではなく事故だ」と暗にもみ消しを支持するシーン、静かな口調だけど有無を言わせない圧と迫力があって見応えがありました。口封じの殺人を「小さな悪事」の一言で片づける怖さ、自分の正義を貫くためには仕方のないことだという開き直ったある種の傲慢さも感じさせ、反論など到底許されないであろう凄みが感じられたのも良かったです。
41年前の事件について心配する京吾に「この件に関しては心配しなくて良い」と告げるシーンが印象的でした。確信に満ちた口調や硬く冷たい声のトーンが普段の飄々として穏やかな姿と別人のようで、掴みどころのない清二の本来の姿が垣間見れた気がしてちょっと怖くなりました。出番はとても少ないけど、観ている者の心をガシっと掴む印象深いお芝居と存在感はさすがだなと思います。
心太朗から誕生日プレゼントにスマートウォッチを貰うシーンがとても良かった。「使い方が分からない時は私が教えます」と言われた時の驚きと喜びが入り混じったような表情や、昔貰った肩たたき券を嬉しそうに使う姿など、温かく愛情深い清二の人柄と心太朗を本当の息子のように思う気持ちが伝わってきてグッときました。肩たたき券をずっと大切に保管しているところも素敵。親ガチャがテーマの回だったので、余計に清二の愛が沁みて印象に残りました。
ゆったりとした話し方や余裕のある佇まいが印象的で、一見温厚そうな雰囲気で人が良さそうだけど、元警察庁長官らしいどっしりとした存在感と重厚感があるところがさすが。登場するだけで場が締まりますね。心太朗を引き取った理由を訊かれた時の「正しいと思ったことをしただけだ」という言葉も、護道の懐の深さ、人間の大きさが感じられて良かったです。