舞いあがれ！

歌人のような芸術家だから、という要素が強く出ていたけど、別に芸術家でなくても繊細な人間はいる。むしろ芸術家だから繊細なんだろうと許されている分、貴司は周囲の人に恵まれている。特に貴司は社会人としてドロップアウトした経験があるのだから、そのあたりはよく理解している筈だと思うのだけど、創作の苦しみは別だという感じになっているのは、脚本家自身の個的な主張を込めているのかと思えてしまう。結局、貴司の優しさや繊細さは一貫しているけど、人として経験値の積み重ねを感じさせず、いつまでも青年臭いまま。芸術家イコール永遠の青年みたいな幻想でもあるのだろうか。そこは赤楚さんの責任ではなく、脚本の問題としてキャラクターに深みがない。昭和どころか明治期の書生かと突っ込みたくなる。

詩人という職業の人に会ったことがないので分からないが、今にも消えてしまいそうな儚さが心配になります。元々精神的に弱いところがある貴司くんなのでそれでいいのかと思いますが年月を重ねたとは思えない弱さがちょっと違うのではないかと思います。

元々穏やかだった表情がさらに穏やかになっていて、満たされている感じまで加わって。穏やかにも段階があるのだと驚いた。

元々弱々しかったが短歌が書けなくてどんどんヨレヨレしていく姿が痛々しくて辛いだろうなと共感できた。心と向き合えとか曝け出せとか言われて苦手な分野との戦いや、短歌を生み出す苦しみがうまく表現できたのではないでしょうか。

舞に対するのと史子に対する表情や言葉、少しの間の違いが繊細に表現されていてすごいと思う。

珍しく渋い表情で強い目をしていた。貴司君のあんな表情、見た覚えないかも。口調は穏やかだけれど、いつもより余裕はなさそうで。それだけ悠人の一件が自分事のように一大事なんだろうな。

あんなマシンガントークする両親から産まれたとは思えないしっとり感（笑）どちらかというと八木さんとの方が親子に見えます。それにしても朝からイケメンを眺められるなんて幸せです。自分のイケメン具合を全然知らない貴司くんの素朴さにクラっとします。

すっかり自分らしさを手に入れて、その中で生きてきた貴司が、短歌賞を受賞したことで外の世界に合わせることを要求される。出版社の人の言葉に少し動じていたようにも見えましたが、どういう変化をしていくのか。とても繊細で細やかな演技をされるので、その変化がとても楽しみです。

大人になった貴司くん、なんだかどんどん大人の余裕が出てきたみたいで色気が増しているのが気になります。大きなお世話ですがどんなことでお金わ稼いでいるか謎。だけど何かに困っている様子はない。そこら辺がモヤモヤしなくもない。

トビウオのくだりはなんとも微妙ではあったけれど、柔らかな雰囲気でなんでも許容してくれる貴司くんはとても素敵です。人を落ち着かせる効果がありそうな声で癒されます。舞ちゃんの全てを受け止めてくれる、癒しですね。

もともとゆっくりタイプの子だったけど、そこに余裕が加わって大人の貴司くんはとても魅力的です。人の気持ちをほぐすような落ち着いた声と、思いの外真っ直ぐに見てくる視線にドキドキ。すぐに人の気持ちを察することができる貴司くんにメロメロです。

自分を見失っていた頃もあったけど、いろんな経験を積んで心なしか顔も逞しくなったようで成長を感じられました。それでも繊細さは変わらず朝陽くんや朝陽くんを心配する舞ちゃんを見守る目線が温かくてすごく素敵です。

舞ちゃんやくるみちゃんと一緒にいても全然違和感というか男感がないところが幼馴染っぽくていいですね。それでも自分の悩みを打ち明けないのが男っぽくて好きです。弱々しく笑う貴司がとても気になります。具体的には分からないけれど悩んでるなー。誰か救ってあげてほしい。