波うららかに、めおと日和

嬉しそうに篤三との馴れ初めを語ったり、ニコニコ微笑み合ったり、いつまでも夫婦仲睦まじい姿が可愛らしくて素敵。瀧昌への「無事に帰ってきてくれて本当にありがとう」という言葉も、表情にも声音にも深い思いが籠っているのが感じられて、瀧昌のこともちゃんと家族だと思ってるんだなあってグッときてしまいました。

しっかりした部分は長女に任せてお茶目なお母さん、可愛らしいなと思います。ふゆ子と性格が似ている部分もあって親子っぽいのもいい。ふゆ子が成長したらお母さんみたいになりそうよね。次の日まで筋肉を出してくるとは！笑わせてもらいました。

朝食の時に何度も筋肉話をぶり返す天然っぷりが面白かったです。気が強くしっかり者のはる江とのバランスも良いし、穏やかでのんびりしているところや、朗らかな笑顔がなつ美のお母さんだなあっていう説得力を持たせているのも良かったと思います。

瀧昌がどんな人だったのか、声を弾ませてふゆ子に尋ねる姿が可愛らしかったです。色々と愚痴や不平が止まらないはる江へのソフトな窘めもさつきの大らかさとおっとりした性格を感じさせて良かった。お茶碗を置いたり、会話しながらご飯をよそったり、給仕の時に着物の裾をすっと抑えたり、和服での何気ない日常の所作が自然で美しいところも素敵だなと思いました。

おっとりしていて品があって、末っ子発案の甘え方講座も「面白そう」って楽しんじゃうノリの良さもあって、可愛らしくて素敵なお母さんですね。自分のテクニックをなつ美に伝授してあげるシーンも、袖を掴む指や顔の角度など、なかなか細かく指定して教えるところが面白くもあり、娘の幸せを願う母の思いも感じられて良かったと思います。