御上先生

是枝と対峙するシーン、抱えてるものが大き過ぎて重過ぎて、でも後戻りもできなくてどうにも出来ない苦しみが瞬きを忘れて赤く潤んだ眼差しや強張った表情から伝わってきて、観ているこちらまで息が詰まるような思いがしました。やっぱりただの嫌味な小者じゃなかったなあ。是枝の言葉に少しだけ心動いたようにも見えたし、キーマンとしてどんな芝居を見せてくれるのか次回がすごく楽しみです。

理事長の談話を視聴している時のギュッと力が込められていく指先や、「みぞはたさん」とわざとらしく呼ばれた時の憤りを堪えるような表情、登場するたびに後々裏切るんじゃないかっていうフラグを立てまくってるのが面白い。理事長にも塚田にも良いように利用されてるだけっていう、ラスボスには到底なりえないだろうなっていう小者な雰囲気を常に漂わせているところも良いと思います。

このまま大人しくしてるわけないよなあって思ってたら案の定の豹変ぶりで、次回から何をやらかすのか、どんな演技を見せてくれるのか楽しみ。理事長に犬呼ばわりされて「隣徳に相応しい人間になって下さい」と言われた時の目を潤ませて唇を噛む姿や、理事室から出た後の喉が潰れそうなヒステリックな叫びも、とてつもなく悔しくて心底腹立たしくてという溝端の心中が伝わってきて物凄くインパクトがありました。

どこからどう見ても胡散臭い。でもこういう雰囲気の人っているんだよね。
上の顔色伺ってちょろちょろする感じ。
ＦＡＸの件もあるし、いろいろと大きなことに関わってくるんだろうか。

当日の朝もチェックに来るだろうと対策を取られてたり、展示の妨害も富永に速攻阻止されてたり、生徒たちにしっかり行動を読まれている姿が色々と残念な溝端らしくて面白かったです。毎回小者感満載だけど、何やら意味深な表情や鋭い視線を見せることもあるし、こういう人が中途半端にいらんことをして事態をかき乱すこともあるので、要注意人物だなあって警戒しながら見ています。

御上に文句を言ってその場を去る時、毎回背を向ける直前まで御上の顔を睨んでるところが溝端の陰湿さや御上への強い苛立ちを感じさせて良いですね。小者感がさらに際立ってる。理事長に問い詰められた時の背を丸めて縮こまった姿や声の小ささ、言い訳じみた口調も、普段の横柄で攻撃的な態度と別人のような情けなさで笑ってしまいました。

御上とのやりとりの後に見せる表情が気になる。気に食わなくてイラッとしてるっていうのもあるだろうけど、それだけではない何か良からぬことを考えてそうな不穏さが滲んでいて、見ていてハラハラさせられます。理事長には逆らえず常にイエスマンで、自分より下の人間には強気に出る姿も溝端の小者っぷりを感じさせて良かったと思います。

理事長に良いように使われてるのに名前を間違えられてる不憫さが面白い。御上に対抗心があるのか、何かあるとすぐ理事長にチクりに行くのも、全然相手にされないところも、溝端の人間の小ささや残念さが感じられて良かったです。日曜劇場の常連さんでこういう感じの役が多いけど、毎回ちゃんと違う人に見えるところもさすがだし、今回は実は良い人？最後まで悪い人？って色々勘繰りたくなってしまうのも迫田さんならではの魅力だと感じます。

御上先生にどこかのタイミングでマウント取ってやろうと鼻息を荒くしているのが目に浮かぶ。やり込めた！と思ってるするっと返されちゃうと目が泳いじゃうところがコモノ感出ていていいですよね。悪くなりたいのならせてもらえないところがいい。