正義の天秤

わざとらしい

自信満々に自分の主張を言った直後、一ノ瀬から発せられる言葉にずっと信じられないという表情を壊さず、話を聞いてその内容の酷さに泣く寸前まで目をうるうるとさせていたのが印象的でした。

童顔で声も可愛らしい感じなので弁護士には見えず、「担当弁護士です」って来られても大丈夫なの？って心配になっちゃうくらいだけど、そこも佐伯らしくて良いのかなと思います。鷹野の真似をしてスーパーボールをつく姿も、藁にも縋るという感じが伝わってきて可愛らしかったです。1人で渋川に会いに行ってしまう無防備さや危機感のなさも、人を信じ過ぎる佐伯らしい脇の甘さが感じられて良かったと思います。

1回目の中江の話を100%信じてしまって涙を流していたシーンはキャラをよく表しててよかったのに、2回目の涙は頑張って流してるように見えて、安定してない演技が少し残念でした。

中江の話を聞きながら時折頷いて辛そうにしたり、反省の弁に胸を打たれているような感動した表情をしたり、ただ話を聞いてるだけなのに感情移入がすごくて、芽依の素直さや良くも悪くも人の思いに絆されやすい性格が伝わってきました。中江の「贖罪がしたい」という言葉をそのまま鵜呑みにしてしまうところも、簡単に人を信じ過ぎるという鷹野の台詞に説得力を持たせていて良かったと思います。

感情の赴くまま、周りの指摘は右から左に受け流して突っ走ってしまうようなキャラがとても似合っています。表情の変化も細かくあって見ていて楽しいです。

コロコロ変わる表情や心情が口調や態度にすぐ出てしまう感受性豊かな姿が「感情の塊」という台詞に説得力を持たせていました。他人の気持ちに寄り添い過ぎて周りが見えなくなったり、思い込みで推理をしてしまうところも芽依の弁護士としての未熟さや良くも悪くも素直で真っすぐ過ぎる性格を感じさせて良かったです。