正直不動産2

「もう登坂を目の敵にするのは止めませんか？」と社長に進言したり、大村と神木のやりとりを心配そうに見ている姿が印象的で、神木の事情を知って何とか彼を救いたい、神木を利用する社長を止めたいというもどかしい思いが伝わってきたのが良かったです。神木が息子に向けた柔らかい笑顔を見てハッとする表情も、神木の心の変化を感じ取っているのが伝わってきて良かったです。

社長と神木のえげつないやり方に危機感を覚えているような表情が、花澤のまともな価値観や倫理感、良心を感じさせて良かったです。神木の弱点を探ろうと月下に協力を仰いだり、鴨川と神木の交渉について行って契約を阻止しようとしたり、その不安を即行動に起こすアグレッシブさも花澤らしくて格好良い。コイントスのくだりの「なびいた！」っていう心の声や、思惑通りに進んでほくそ笑む姿など、緊迫した中にちょっとコミカルさを覗かせる演技も新鮮で良かったと思います。

西岡たちにTBGコーポレーションについて説明する時の、神木に当てつけるようなキツく責めるような口調が花澤の正義感の強さや不動産営業としてのプライド、当時と変わらない営業を続ける神木への嫌悪を感じさせました。神木に「今の登坂不動産にはそんなやり方通用しない」「勝負するなら真っ当にやるべき」と忠告する時の真っすぐ堂々と彼を見据える眼差しと低くしっかりした声も格好良かったです。

綿村への詐欺同然の行いが花澤らしくなくて印象的でした。かなりグイグイ話を進めていたり、手付金の500万まで用意して契約を取り付けようとしたり、本物のカスタマーファーストを見せてくれた時とは比べものにならないくらい余裕のない様子で、神木に勝たなければという焦りや不安が強く感じられました。やり方が神木と同レベルでは？と心配になったけど、時折罪悪感や後ろめたさのようなものが表情に出ていたり、息子の正義感の強さを目の当たりにして涙したり、最終的に契約も破棄になって自分の行いを悔いていたし、花澤の真っ当な倫理観や不動産営業としてのプライドと信念が保たれてホッとしました。

地道にお店に通ってゆっくりと、強くしっかりした信頼関係を築き、店長の損失が最小限になるよう尽力する姿が頼もしくて、この人になら相談してみたい、任せても大丈夫だって店長さんが信頼しきって相談する説得力がありました。真のカスタマーファーストの姿勢を見せてもらえた気がします。営業成績が１位になった時のホッとした表情や満足げな笑顔も素敵だったし、「次は必ず抜きますから」と低い声で神木に囁く姿も格好良くてスカッとしました。

美玲の様子を見て、ちゃんと病院に行ったか確認したり、冷えないように自分のコートをかけてあげたり、知り合いの産婦人科に連絡をしてあげたり、余計な詮索や不要な言葉は一切かけず、必要な手助けだけをスマートにこなす姿がとても頼もしくて格好良かった。花澤の面倒見の良さや優しさが垣間見れたのも良かったです。

ラーメン屋での月下とのやりとり、ムキになって張り合う姿が何だか子供の喧嘩みたいで、格好良い大人の女性っていう普段の花澤のイメージとギャップがあって可愛らしかったです。月下たちの先手先手を打って行動する姿や、説得力を感じさせる迷いのないはっきりとした話し方も、花澤の有能さを感じさせて格好良かったです。

激昂する寺島を相手に、落ち着いた態度で使用貸借契約について説明する姿が格好良かったです。相手の感情に引っ張られることなく、臆することもなく、ただ事実だけを淡々と話す冷静な対応がプロフェッショナルって感じで痺れました。良くも悪くも極端なやり方の営業マンが多いドラマなので、こういう普通に仕事がデキるスマートな人を見るとスカッとして気持ちが良いです。

男勝りとは違う、法とプライドを駆使して、しなやかに強靭に対抗する姿が格好いい。ビジネススーツの着こなしも他の女性キャストより様になっています。法律の内容や用語を覚えるのは大変だと思いますが、確信を持った表情で堂々とそれを告げる様子は自信に満ちた雰囲気があるし、身長も身体も大きい男性と対峙しても怯まない強さも感じます。でも花澤は強いからこうなったのではなく、こうなりたいから強くなったのだろうというのも、しっかりと伝わってきます。

神木への敵意を隠さない態度、格好良かったです。自分の家族のことまで調べている神木に不快感丸出しなところも「プライバシーの侵害では？」と言い返すところもスカっとしたし、挑戦的な笑みを浮かべる神木を真っすぐ見据える姿も花澤の負けん気の強さとプライドが感じられて良かったと思います。