ザ・トラベルナース （2024）

冗談だろうけど院長の医療ミスを暴露しようとしたり、「静さん撮って配信すればウケるのに」って呟いたり、全然懲りてないところが中村らしくて笑ってしまいました。相変わらずな一面はありつつ、てんやわんやな状況でしっかり戦力になって動く頼もしい姿や成長ぶりが沢山見られたのも良かったです。

久々に帰ってきたら有給中に同僚全員解雇されてるし、ついでに自分もクビになってるし、歩だけ病院に残って寮を出て行ってるし、なかなかのカオス状態だけどパニックにはならず、いつもののんびり口調でグチグチ文句言ってる姿がマイペース一直線な中村らしくて良かったです。

あんな後輩は嫌だのコントに出てきそうな後輩、やる気があるんだかないんだかわからない雰囲気と自分に利益がありそうなことしか興味がなさそうなところがなんとも掴みづらい後輩で見ていてヤキモキ。ここまでヤキモキさせるのは演技が上手いからだろう。

やる気のない姿は見ていて苛々するけど、それ以上に「絶対何かやらかすよな」っていうヒヤヒヤ感の方が強くて、それを1話からずっと醸し出し続けて今回６話の炎上っていう展開に唐突感や違和感を感じさせないところがさすが上手いなと思いました。上杉に視聴者のコメントを見せる時の、申し訳なさと羨ましさと悔しさが入り混じった何とも言えない表情も、中村らしさが出ていてとても良かったです。

セクハラに心が折れそうになりながらも最後は自分なりの解決方法を編み出したかのようなファイティングポーズがとても良かったです。嫌なことをなあなあにしないできちんと嫌だと声を上げながらもちゃんと看護師としての仕事も全うしようとする柚子は一回り成長したように見えました。

森田さんご本人がこういう人なのかなって思ってしまうくらい、何をするにも面倒臭そうでやる気ゼロな演技が上手い。毎回イライラさせられるけど、五味や金谷に謝る時の深々としたお辞儀や泣くのを堪えてるような表情、普段よりしっかりと張った声、自分が犯した過ちの重大さを理解して自覚して、心から謝っているのが伝わってきたのは良かったです。

四谷に叱責されても怯えたり落ち込んだりせず、唇を尖らせたり不貞腐れたようなムッとした表情になったり、マイペースっぷりが全く崩れないところが中村らしくて良かったです。少し猫背気味だったり、つい動線を無視して動いてしまったり、口元がへの字に結ばれていてダルそうだったり、食事の時におかずをお箸で刺して食べてたり、台詞がなくても「中村らしいな」と感じられる表現力の高さも素晴らしいと思います。

しれっと配信してることをバラすところも全く悪びれず、アイドルとして売れていればこんなところにいないという本音が出ていて良かったです。看護師とはいえ仕事に対する熱量がバラバラなのもリアル。こんな人が1人くらいいる方がいい。

退院する三原とのやりとりがアイドルの握手会そのもので笑ってしまいました。自分もちょっとだけ原因になってるのに、ヤケ食いする森口に「さすがに食べ過ぎ」ってツッコむ無神経さも、「私何もしてない」って悪びれもせず言ってのけるところも、良くも悪くもマイペースで空気が読めない中村らしさが出ていて良かったです。

那須田に指示を出されても反応がワンテンポ遅れたり、カートを押すのもモタモタしていてぎこちなかったり、現場に不慣れな新人感が滲み出ていて、見てるこちらがハラハラしてしまいます。出番が多いわけじゃないけど、のんびりした口調や休み時間かな？ってくらい緊張感のないダルそうな雰囲気で、中村のキャラクターがちゃんと伝わってくるところも上手いなと思います。

わーそんなにのんびりで大丈夫？歩ちゃんに呆れられ、静さんにビシビシ指導される未来が見えちゃうわねー。そこをどう切り抜けるのか森田さんならではのリアクションがあるんじゃないかと今から楽しみにしています。

テキパキしたキャラが多い中、ポヤポヤのんびりした雰囲気や口調が目を引き、登場シーンは少なかったけど印象に残りました。お喋りには積極的に参加するけど仕事は遅いし、それを指摘されても全く悪びれないし、皆でワイワイ盛り上がってる時も一人スマホを見ていたり、随所で中村のやる気の無さやマイペースっぷりが感じられたのも良かったと思います。