嘘解きレトリック

左右馬に頼みごとをされて大張り切りな姿が可愛かったです。大きな声で左右馬を呼びながら全力で走ってくるのも、何の事件なのか興味深々な様子で交互に左右馬と鹿乃子を見つめる表情も、興奮し過ぎてるからか、2人とやたら顔が近いところも、やること全てが無邪気でチャーミングで、それをあざとくなく嫌味なく見せるところも上手いなと思いました。

おしゃまな感じがとてもかわいらしくて少しめんどくさい笑。とてもいいバランスで画面まで明るくなるよう。生まれも育ちもお金持ちだからこそ苦労を知らず想像できない千代さん。嫌味がないから嫌な感じはしない。悪い人じゃないんだろうな。

鹿乃子への「お茶っ葉お買いになれば良いのに」発言や、久を事務所に招く時に「安物のカップで白湯を飲ませるわけにはいかない」とティーセットやクロスを持参する姿など、色々と育ちの違いを見せつけてくるけど、口調や態度に棘や上から目線な感じがなくて、全然嫌味に聞こえないのが良いですね。久の話を聞く時に自分だけ仲間外れにされたと拗ねている姿も子供みたいで可愛らしかったです。

少女探偵団よ！ってさもそんな組織があるのが普通というように言ってくるのが面白い。ちょっと夢みがちで押しが強いお嬢様だけど、鹿乃子を下に見るわけでもなく自然に友達のように接しているところがとてもいいと思う。

少女探偵団を結成した時のワクワクした顔やはしゃぎっぷりが無邪気で可愛い。お茶屋さんで手鏡の話を小耳に挟んだ時にすぐに詳しい話を訊きに行ったり、食い気味に質問を重ねたり、単なるお遊びではなく本気で探偵業に勤しむ姿も生き生きとしていて良かった。道で転んだ女の子にすぐ駆け寄って助けたり、元気のない鹿乃子を気遣ったり、千代の優しさや意外と面倒見が良いところが垣間見れたのも良かったです。

誰がどう見ても左右馬に会いに来たんだろうなあって丸分かりなところが初々しくて可愛らしい。嘘がつけない正直で真っすぐな子なんだろうなあって伝わってきます。つくも焼きを未知の食べ物みたいに観察したり、勇気が出なくてなかなか口に運べない姿も、千代のお嬢様育ちっぷりを感じさせて良かったと思います。

なんでも目に入って気になったものはすぐ口から出しちゃうストレートな感じが世間知らずのお嬢さんっぽくて良かったです。悪気はないタイプ。まぁそれがいいかは置いといて楽しいキャラクターです。素直さが救いです。

ツンケンした高飛車なお嬢様かと思いきや、耕吉のことを心から信頼していて必死に庇ったり、祝の名探偵ぶりを憧れの眼差しで見つめたり、助手の鹿乃子にも丁寧に接するようになったり、意外と情に厚くて素直な性格が見られて親近感が沸きました。得意げに推理を披露したり、祝の凄さに興奮して早口で捲し立てる姿も、本気で探偵に憧れてるんだなあと思いの強さが伝わってきて良かったです。

車から出てきていきなり鹿乃子を怒ったり、父親が鹿乃子に謝っている背後で口パクで文句を言ってたり、去り際にはベーっと舌まで出してたり、短い登場シーンでも千代のはっきりした性格や小さな子どものような天真爛漫さがしっかり伝わってきたのが良かったと思います。気の強いお嬢様キャラが、控えめで陰のある鹿乃子と対比になっていたのも良かったです。