隣の男はよく食べる

弱ってる麻紀に付け込むことはせず、ラーメン食べに連れて行ってあげたり、「僕が入る隙はなさそうだね」と潔く身を引いたり、自分の気持ちより相手のことを第一に考えて行動する姿が素敵で、それをあざとくなく自然に演じているところが良かったです。実直で頼もしくて人望があって理想の上司だけど、たまに抜けているところがあったり麻紀のことになるとオドオドしてしまったり、人間味のある姿が垣間見れるところも魅力的で良かったと思います。

包容力のある素敵な大人の男性という雰囲気。見た目も中身もアクを感じさせず、オフィスにこんな上司がいたらさぞかし人気者になるだろうなという感じ。

いつか見た薬のCMそのまま、清涼感はあるけどそれだけ。クセもないけど面白みもない。すぐ困ったような顔をしてるけど大して悩んではいない。その困ったような顔が白々しくていい人を作っているように見えてしまうところが嫌。

ただ褒めるのではなく「相手に敬意を払ってよいコミュニケーションを取っている」と具体的に何処が良かったのかをしっかり伝えてくれるところが素敵。相手のことをよく見ているのが感じられるから「もっと自信を持って」という言葉が表面的で薄っぺらく聞こえないのも良かった。麻紀の素敵なところを沢山見てきたから、自信を失くしてコンプレックスを感じている姿がもどかしいんだろうなと篠原の複雑な気持ちが心配そうな表情から伝わってきたのも良かったと思います。

麻紀との待ち合わせ中、何度もお水を飲んだり背中がソワソワと落ち着かなかったり、緊張丸出しの余裕のない姿が新鮮でした。麻紀がやって来た時のホッとしたような嬉しそうな笑顔も印象的で、麻紀のことが本当に好きなんだなと想いの強さが感じられました。麻紀を困らせると分かっていて、それを申し訳なく思っていて、それでもどうしても気持ちを伝えたかったと改めて告白するシーンも、気を遣わせないように明るく振舞う姿も、篠原の真っすぐさや優しさが感じられて良かったです。

看病に来た麻紀に「社会人として自己管理が出来ていなかった」と反省を示したり、「部下に迷惑をかけてる」とわざわざ口にしたり、もう遅いからと帰らせようとしたり、気持ちを隠して何とか上司と部下の距離を保とうとする姿が篠原の誠実さと、そこまで必死にならないと抑えられないくらい麻紀への気持ちが大きくなっていることが伝わってきたのが良かったです。結局告白してしまったけど、それが「好きだ」という飾らないめちゃくちゃシンプルな言葉だったところも、真っすぐ真面目な篠原らしさがあって良かったと思います。

マキを不意に？抱きしめてしまった時はちょっとやりすぎなんじゃないの？と思うほど長く感じたし普通に上司がやったらアウトでしょって思ったけど、その後真摯に謝る姿がどことなくかわいくて清潔感があったので許せるなと思いました。

麻紀を抱きしめてしまったことを辞表を出す覚悟で真剣に謝罪する姿が、篠原の生真面目さと誠実さを感じさせました。「ただのアクシデント」と言われてしまった時の何とも複雑そうな表情も麻紀への想いを感じさせて良かったと思います。麻紀のプレッシャーに気付いて、過去の自分の失敗談を明るく話して背中を押してあげる姿も、人生経験豊富な大人の男性らしい頼もしさがあり、若い本宮と良い対比になっていたと思います。

課長に就任した麻紀に対して遠回しに失礼な発言をする取引先相手に強めの口調でフォローを入れるシーンが格好良かったです。麻紀の有能さや課長職への適正を誰よりも評価して認めているのが伝わってきました。一方で、麻紀にタッパーを返す時の照れくさそうな様子や「彼にもよろしく」と伝える時のぎこちない表情は、麻紀への不器用な想いを感じさせて、仕事モードの時とギャップがあって良かったと思います。

麻紀の家で本宮と対面した時の引きつった表情や、麻紀のようなお母さんが欲しいと激押ししてくる娘に向ける気まずそうな笑顔が、麻紀への特別な想いを感じさせました。篠原ならいくらでもスマートに切り抜けられそうな場面なのに、ついぎこちなくなってしまう不器用さが人間味があって素敵だし、それだけ麻紀への気持ちが大きく本気なのかなと感じられたのも良かったと思います。

麻紀の様子がおかしいことを気にして、数日前の発言をきちんと謝るところが誠実で真面目な篠原の人柄を感じさせました。「いつでも相談して」という言葉も社交辞令ではなく、相談したら本当に力になってくれそうな頼もしさが感じられて良かった。麻紀を見つめる眼差しに部下以上の気持ちが感じられるところも、今後の波乱を予期させて良かったです。

頼もしくて人当たりも良くて、部下一人ひとりの長所も把握していて、仕事の出来る理想の上司を嫌味なく演じていて良かったです。非の打ち所がないけど裏がありそうとか計算高く見えないのがすごい。ドレス姿の麻紀を「よく似合ってる、すごく綺麗だ」と褒めるシーンもサラっと自然で素敵。何度もスピーチ練習を繰り返す意外と緊張しいなところも、普段のドンと構えた姿とギャップがあって親近感が湧きました。