宮沢賢治の食卓

すっごい泣きました。トシが最期に書いた手紙を読む時まで賢治があまりに落ち込み過ぎてて、それまでドラマの中にそこはかとなく流れていた明るい雰囲気がなくなっちゃうかもと思って不安にもなったけど、最後はやっぱり明るさを取り戻してくれたので良かった。鈴木亮平の泣き顔につられて泣きまくりでした。でも妹の死の床に寄り添っていても詩を書いてしまうっていうのは、やっぱり変人ではあったんだろうなぁ。

とても素晴らしいドラマだったと思います。地上波で放送して、もっと沢山の方に観て頂きたいくらいです。まず映像がとても美しいですし、衣装やセットも凝っていて当時をきちんと再現している点が良いです。東北弁の台詞も耳にやさしく美しく、音楽も壮大で自然豊かな花巻と賢治の大きく豊かな感性を表現していると思います。演技が達者な俳優さんが多く、皆さんが役にハマっているのでストレスなく見られます。史実を知っているので悲劇的な展開が分かってしまいますが、賢治とヤスの初々しい恋模様など、可愛らしさやクスっと笑える場面もあってバランスのよいストーリー展開だったと思います。

宮沢賢治は背が低いイメージだったが、背の高い鈴木亮平が宮沢賢治役で、え？と心配に思ったのだが、彼のにじみ出る人柄の良さが岩手の青年という感じがして、とてもマッチしていたと思う。宮沢賢治の作品は知っていても、生い立ちまで詳しく知らなかったので、第一話だけでも、好奇心旺盛で、人情溢れる温かい人間だと知れて、かなり面白かった。

自分が持っていた宮沢賢治のイメージと違ったなと思ったが、そもそも宮沢賢治については授業で習った程度のことしか知らないことに気付き、作品のことは分かっても、本人の事については全くの無知だったのだなと思いました。妹や弟、家族に優しく、面白く、暖かい人だったんだなと知れて、次からも視聴しようと思いました。