絶対正義

見応えがあり、見ているこちらの方が、憎しみを持ってしまうほどの見事な悪役ぶりで最近、さらにパワーアップしてきたなと感じます。また、範子役も鬼気迫る、範子の恐ろしい行き過ぎた正義感を見事に演じています。範子がいう、「私、何か、まちがっている？」というセリフを言った後、自信に満ちた顔でほほ笑む姿に、思わずゾクッとします。

こんな同級生いたら絶対嫌だなと思いました。「わたし、間違ってる？」とあの顔で見られたら何も言い返せません。周りに認められたら満足したように息を吸い込むところも不気味です。怖すぎてうわぁ?と思いながらみていました。

元々演技が上手な女優さんだとは思っていましたが、このドラマでの演技は、予想を遥かに上回っていました。
唇が震える時の演技が恐すぎて、一緒に見ていた三歳の子どもは、｢恐い～。｣と泣き出してしまいました。物凄い迫力と存在感を醸し出していて、大人の私も、胃がキリキリと痛んだぐらいです。
普段の山口紗弥加さんは、｢色気のある美人｣だと思うのですが、このドラマでは、良い意味で、｢色気｣や｢美人｣の雰囲気は消えていたと思います。おかっぱ頭は全然似合っていませんでしたが、演技力があるので、不自然さは感じませんでした。

高校時代を演じた白石さんよりも更に雰囲気に凄みとか怖さが増した感じでそれにプラス不気味な雰囲気も加わりより恐ろしさを感じるようになりました。正論を言うのは高校時代からずっと変わらず継続していますが恐ろしさが増した分、発する言葉がより心にずどんと重く深く突き刺さるように感じます。

目ヂカラがすごい！！かなりエグい役なので彼女だから演じられているのかもしれないが、やや単調。もう少し緩急をつけた演技で怖さや不気味さ、ときには共感できるような表情もほしい。暴走気味の不気味さにややついていけない。

絶対は極めて相対的である事を彼女に教えてあげたいです。そして、過ぎたるは及ばざるがごとしと言う事も分っていないのでしょうか。
追い詰める時の彼女の大きな目は怖すぎて、夜分遅くの放送であの目を見るとしばらく眠れません。

細かく無駄のない動き方、目を見開き相手を黙らせる演技が特に良かったと思います。
ドラマの中での、「私、何か間違ったこと言ってる？」という決め台詞と真顔の感じが怖くて頭から離れないくらいのインパクトがありました。

回を追うごとに、範子への不快感とイライラが募ってきてるのは、山口紗弥加さんの演技が上手ってことでしょうね。友人に正義を説きながら、それに対して友人が困惑したり憤慨したり嘆いている横で、悪意に満ちたいやらしい笑いを浮かべて友人の顔をじっと見ていたシーンは、一瞬ドラマをみてるのを忘れるくらい、「コイツめ！」と思いましたもの。

「よつば銀行のモノ申す」のヒロインをやってもきっとハマったと思うくらいおかっぱヘアがに合っていてまっすぐ・四角が堂に入ってます。つい最近「デザイナー渋井直人」でも見かけたけど世話焼きキャラが良く似合う人。

エキセントリックな役柄が多い山口紗弥加さんですが、今回のは飛びぬけてはまり役ですね。いかにも「普通じゃない」印象を与える表情の作り方が上手いです。あのヘアスタイルも、いかにも融通のきかない、良く言えば正義感、つまりはただの変人というイメージを上手く表現してると思います。「こんな人いないでしょ」という気持ちと、「こういう人いるわ」という思い当たるフシもある点で、興味を惹かれます。

もう見た目からして異様な感じが漂ってる。
表情が、無表情ではないけどちょっと普通じゃない感じで怖い。ひゅーっと、息を吸い込む仕草が何なのかわからないけど怖い。長時間かけてスープを煮込んでいる姿を見て、あのスープには何が入っているんだろうか…と、怖くなってしまった。