越路吹雪物語

最終回で甲斐甲斐しくコーちゃんの世話をする姿、そっと体を支える仕草、亡くなったあとの号泣する様子…すべてにコーちゃんへの深い愛情が感じられ、本当に心からコーちゃんを愛し、宝物のように大切に思っていたんだなと伝わってきて、切なくて胸が痛くなりました。吉田さんの包容力溢れる温かさと落ち着きのある雰囲気が、パーっと明るい子供みたいなコーちゃんと良いコンビネーションだったと思います。

58話でコーちゃんの手術が終わるのを待っている時や、術後のコーちゃんを出迎える時の表情に、何かを抱えているような暗い陰を滲ませていたのが良かったです。この時、法美はすでにコーちゃんの余命を知っているんですよね。彼女のためにどうしてあげることがべストなのか、法美の葛藤が表情だけで伝わってくる、良い演技だったと思います。

54話でコーちゃんと2人でヒットのお祝いをしているシーンが法美の人間性が出ていて良かったです。きちんと姿勢を正して「本当にありがとう」と丁寧にお礼を言う姿から、コーちゃんが自分のために尽力してくれたことを心から感謝していることが伝わってきましたし、無駄なプライドの高さがないというか、自分とコーちゃんの業界での格差をきちんと自覚して彼女を先輩として尊敬する気持ちも感じられ、コーちゃんが夢中になるのも納得の素敵な方だなと思えました。

53話でコンサート成功を祝われるコーちゃんを見つめる表情がとても良かったです。嬉しさや誇らしさ、コーちゃんへの労いも感じられる優しい笑顔をしていて、コーちゃんが稽古で苦しむ姿を間近で見てきた法美ならではの愛情溢れる表情だなと、見ていて温かい気持ちになれました。

52話で浅利さんに厳しいダメ出しをされるコーちゃんを心配そうに見つめる姿が印象的でした。コーちゃんの今までの経験を全否定されるような言葉に少し顔をしかめつつも優しい眼差しで見守る姿が温かくて頼もしく、1人で戦うコーちゃんを後ろから包み込むようで、コーちゃんも心強いだろうなと思える大きさが感じられたのが良かったです。

50話で時子と言い合いをするコーちゃんを見つめる表情が、妻というより子供に向けるような愛しむような温かい笑顔だったのが良かったです。コーちゃんのことが可愛くて愛しくて仕方ないんだろうなと伝わってくる、愛情溢れる表情が素敵でした。

49話で「悲しい時は泣いたら良い」とコーちゃんを抱き締めるシーンが素敵でした。ギュッと力強く抱きしめる姿から、コーちゃんを心配して愛しく思う気持ちが伝わってきましたし、悲しみを丸ごと包みこんでくれるような温かさと大きさが感じられました。内藤が傍にいてくれるならコーちゃんも大丈夫だろうと思える、包容力溢れる演技が良かったです。

48話でコーちゃんと時子がレストランで口喧嘩をしながら仲良く食事をする姿を見つめるシーンが印象的でした。台詞はなく出番もほんの数秒でしたが、ホッと安心したような穏やかな笑顔が素敵で、「僕は何も出来ない」と言いつつも2人の仲違いを心配していた内藤の優しさと、時子と仲直りしてすっかり元気になったコーちゃんを嬉しく、愛しく思う気持ちが伝わってきたのが良かったです。

コーちゃんの咳を気にして横顔を何か言いたげに見つめたり、「お酒はもう終わり」と優しく、でもきっぱりと有無を言わせない空気を漂わせて制したり、コーちゃんの体調を心配して少し不安を抱いているような雰囲気を丁寧に表現しているのが良いですね。後のストーリー展開の伏線になりそうな、印象に残る演技はさすがだと思います。

46話で時子と仲違いをしたコーちゃんを優しく諭すシーンが印象的でした。穏やかで落ち着いた口調で「自分で岩谷さんと向き合わないと」と背中を押してあげる姿に包容力が感じられ、あくまで中立の立場で話をするところが大人の男性らしくて素敵だなと思いました。コーちゃんより5歳年下とは思えないくらい精神的に大人で、だからこそ子供っぽいところがあるコーちゃんと合うんだろうなと納得出来る、頼もしさと温かさが感じられる演技が魅力的だなと思います。

物腰が柔らかく、優しくて穏やかで素敵な旦那様ぶりだと思います。いつも「目尻が下がってる」という表現がぴったりな表情でコーちゃんを見つめていて、彼女のことが愛しくて仕方ないんだなというのが伝わってきます。ただいつもパジャマ姿でくつろいでいるので、音楽家としてバリバリ仕事している姿もそろそろ見たいかなと思います。

吉田栄作の演技自体は上手いと思った。そうではなく、吉田栄作その人にしか見えずビックリしたことと、それから、年齢がいくらなんでも無理がある、非常に長いカップルの結婚に見えてしまうので、配役の違和感としか言いようがない。

コンサート中、ピアノを弾きながらコーちゃんとアイコンタクトをするシーンが何度か出てきましたが、コーちゃんを「大丈夫だよ」と優しく見守っているような温かい眼差しが素敵です。緊張魔のコーちゃんも安心してステージで力を発揮出来るだろうなと思える包容力が感じられるのが良いと思います。

結婚パーティーで、仲睦まじいコーちゃんと時子の姿を微笑ましそうに見ているシーンが印象的でした。嬉しそうな笑顔なんですが、ちょっとだけ羨ましそうな雰囲気も感じられ、内藤ですら入り込めない２人の絆の強さがより際立ったのが良かったです。

42話でコーちゃんと再会してプロポーズをするシーンが素敵でした。泣いて抱きつくコーちゃんを「僕は大丈夫だ」と優しく力強く抱きしめる姿に大人の男性の落ち着きと色気が感じられました。長谷川純さんが演じている時から、内藤のコーちゃんへの思いというのがあまり語られていなかった気がするのですが、コーちゃんを大切に、愛おしそうな表情で抱きしめる姿から彼のコーちゃんへの深い愛情が伝わってきたのが良かったです。

落ち着きのある大人の雰囲気と穏やかな話し方が素敵です。大スター越路吹雪を丸ごと包み込んでしまうような器の大きさが感じられ、駄々をこねるコーちゃんを優しく諭す姿は恋人というよりも、お兄さんや父親のような包容力が感じられました。

あまり登場シーンは長くありませんでしたが、若いときの雰囲気を上手に残しつつ、年齢を重ねた落ち着きや深みがよく出ていたなぁと思いました。 自分の気持ちに正直で突っ走り気味なコーちゃんに対して、いつも冷静な内藤さん。その硬派なところも、吉田栄作さんのもつ雰囲気とよく合ってると思います。