陸王

正しい事を誠実に行おうとする銀行員役でした。ただ、童顔で背も低いのでどうしても見た目どこか頼りなさそうな感じなのですが、ドラマの中ではポイントとなる所で登場し、その真摯な眼差しで訴え続ける迫真の演技は思わず見入ってしまうほどでした。

陸王のメンバーで駅伝に出るときに、急遽走ることになった風間俊介。
本当に必死に走ってる姿がジャニーズということを忘れる位、必死な顔でヨカッタです。
他にも、こはぜ屋を売りませか？と深刻な面持ちの顔とかも重大なことということが伝わってきて、ヨカッタです。

風間俊介は、昔、猟奇的な殺人をした少年役で走りを見せたことがありますが、ものすこまく早くてかっこよかったのです。今回のあのおかしな走り方は全くの演技。下手に走るってすごく難しいと思う。ただただすごい。

誠実さが立ち振る舞いから見て取れました。役にたちたいけど、そこまでしていいものかと奮闘する感情が顔の表情、背中、セリフから伝わってきました。かなり役に合っていたと思いますし、分かりやすく見ることができました。

一銀行員でありながら担当会社のために親身になってアドバイスしてくれる姿がとても心が打たれます。重要なキーマンの1人だと目が離せません。スマートな感じがしたのにまさかの酸欠のアヒル走りにはこれ以上ないくらい笑わせてもらいました。

やはり演技力が高いと思いました。
銀行マンとして「こはぜ屋」の役に立ちたい気持ちも伝わってきますし、上司に頭が上がらない姿など色んな顔を見せてくれます。
この間は必死に駅伝を走ってる姿を見て、え!?この人…確かジャニーズだよね?と思ってしまう程、必死な顔で走っていて凄かったです。

金八先生の陰湿なイジメっ子なイメージが強かったですが、今回はまっすぐで熱い銀行マンがしっくりきています。
どんな役を演じられていても同じように見えてしまう役者さんも多い中、風間俊介さんは観る作品作品で自分色はありながら、その役を演じる俳優さんだと思っています。

老舗の新しい事業のチャレンジを応援したいという一生懸命さが際立っています。
左遷になった時の悔しい気持ち、こはぜやに申し訳ないという気持ちで目の奥からにじみ出る涙。
離れたからこそかえって影で協力できるかもしれないと、いたずらっ子少年のように輝きが戻ってくる目。
開発の中心ではないけれど、誠実な銀行マンは観ていて応援したくなります。

坂本のいい人ぶりが前面に滲み出ている感じが、とてもいいと思います。本心から宮沢の力になりたいと思っていて、上司のパワハラで左遷されても、協力を諦めない銀行マンの鑑だと思います。地味で普通の人を演じるのは意外と難しいと思いますが、風間さんはそういう演技がとてもハマると思います。

良い意味でジャニーズっぽくない演技派の俳優さんというイメージです。陸王での銀行員役は本当にこはぜ屋の事を心から心配している様子が感じられ、こはぜ屋の担当を外され後任者と挨拶に行くシーンでは観ていて思わず泣いてしまうほど良い演技でした。

もともと演技が上手いと思っていたんですが、今回の役柄がイメージとピッタリで、真摯で良い人。でも、良い人だから権力には弱く、弱い者の味方をしてしまう、損な性格。銀行員に憧れたことは今までないけれど、風間さんを観ていると悪くないと思わされてしいました。

企業を支える銀行員としての希望や葛藤を、絶妙な表情やセリフ回しでとても上手に演じていました。
こんな銀行員の方がもしいたら、自分の会社の資金繰りや経営方針などを相談したり、一緒に夢を追いかけたりできるのにと思いました。

上司からの圧力に屈せず自分の意見を主張するところや、宮沢社長から自分の仕事ぶりを評価されて涙ぐむところなど喜怒哀楽の表現がとても自然であり、なおかつ心に響く感じで、本当にお芝居の上手な役者さんだと思いました。

こはぜ屋を担当する銀行員としての演技でしたが、派手な立ち居振る舞いは無くいかにも銀行員といった抑えた雰囲気でありながら、時代の波に呑まれ押しつぶされそうなこはせ屋に寄せる熱い思いがセリフと涙によく表されていました。静の中に燃えるものを感じさせる良い演技でした。