ちむどんどん

もう愛さんはいないと分かっているのに、和彦が母親に暢子を会わせるシーンを見ながらここに愛さんがいたら、愛さんならと思わずにはいられませんでした。それだけ愛さんが素敵で印象に残っています。ガサツな暢子とチェンジしてほしいな。

愛は実に魅力的。人間的な魅力という点で、完全に暢子は負けているし、和彦は呑まれています。友人になった暢子を愛し、恋人であった和彦を悪人にしない心遣いをし、しっかりとキャリアを重ねる姿は凛々しく、美しい。そういうキャラクターなのだとはいえ、これだけの出番で存在感を見せた飯豊さんの演技力は高く評価できると思います。飯豊さんはご自身のことを、特長が無いのが特長みたいなことを話していましたが、役柄によって本当に印象が変わります。今後も期待大の素晴らしい女優さんです。

「記者らしく要点まとめてみました」と言って和彦に手紙渡すシーン。何もかもわかっていたという雰囲気が和彦より何枚も上手って感じで、それでいてすっきりして前向きな表情がとても良かったと思う。あの表情を見て、いろいろな意味でホッとした。去っていく後ろ姿がカッコよくて力強くて、今後をとっても応援したいと思えた。ぜひパリでの活躍がみたい。

知的でファッションが好きだからとてもおしゃれ。ただ人の気持ちに敏感すぎてかわいそうになる。和彦を見つめる目が愛情だけじゃなく、疑う気持ちや諦めも入っているようで悲しい。表情が何層にもなっていて奥行きが広い。素晴らしいです。

めちゃくちゃいい女の愛さん。和彦と暢子が見つめ合っちゃう時にはサラリと見て見ぬふりをする大人の女性。笑顔も品が良くて素敵。愛さんに比べれば暢子なんて子供のよう。今のところ一番応援したいキャラクターになっています。