ファーストペンギン！

浜では怖いもんなしで大威張りの漁協長、だけど上には上がいてその人にはヘコヘコへつらい頭が上がらない。いつしか自分も変わらなきゃいけないと思いつつも変われない感じが、飛び立てないペンギンのようで哀愁がありました。

血色の良い肌感とギラギラと光り物をつけた姿が散々甘い汁を吸ってきた感じがして憎たらしくもハマっていると思います。そしてそれは小さな町の漁港だけでのものでお山の大将な雰囲気もよく似合っています。立場が上の人に会うと恐縮しまくりなところが器の小ささを表していていいですね。

実に狡猾でいじわるな嫌なじじいです。それでいてちょうどいい感じの小人物感もあって、いかにも地方の小さいコミュニティで威張っている有力者という感じが出ています。梅沢さんはこういう威張り散らし、怒鳴り散らすけど、もっと偉い人に対しては、急に弱腰になるおじさん権力者を演じるのが本当にうまい。自分の劇団の舞台ではとても妖艶な女形をやっている人だとは思えないくらいです。舞台で培った大袈裟なくらいのわかりやすい演技が、こういう役柄にはちょうど良い。さすがです。

もう仕方がない
今まで通ってきた人間としての厚みが違う
上手いのはもう 存在自体がもう その域だわ

やっぱりあのドスの効いた声って言うのがいいんだろうな。最近じゃドラマの中全員いい人っていうのが見慣れてるからちょっと怖いけど、いやらしい笑い方がまだまだ負けない感じがして身震いします。漁師町はあのくらいじゃないとまとめられないと思う。

良かったね！漁協長！程よい肉付きと健康的な肌、腕には金ピカの腕時計しちゃって私服を肥やした成金具合がほんとにマッチしていました（笑）自分さえよければあとは知らないよっておじさん、いるなーと思って見てました。