祈りのカルテ 研修医の謎解き観察記録

反応がいつもピュアで新人さんって感じが出ていて良かったです。良太の素直な性格と玉森さんの持つ柔らかな空気が合わさってとても素敵なお医者さんでした。少し時が経ってからの良太先生も見たいかも。患者さんと真剣に向き合う姿は変わらず、経験を積んだところが見たいな。

苦しむ広瀬にモルヒネではなく利尿剤を投与する選択をするシーン、迷いのない指示と素早い判断が諏訪野の医師としての成長を感じさせました。広瀬の冤罪のこともあって、少しでも長く生きて心残りがないような人生にしてあげたいという思いも諏訪野らしくて良かったです。広瀬と親子として向き合うところも、広瀬の後ろめたさや自責の念を全て包み込むような包容力があって、2人の間に流れる穏やかな空気が温かくて切なくてとても良かったと思います。

沙智におっさん呼ばわりされても怒ったりムキになるのではなく、静かにショックを受けるところが穏やかで優しい良太っぽくかったです。「もう遠慮はしない」とお父さんに今まで言えなかった本音を伝える時のスッキリした表情や、「良太」と初めて素面の状態で呼び捨てにされた時の驚きと嬉しさが入り混じった笑顔もとても良かった。様々な患者さんと関わることで、毎回医師としてのスキルだけでなく内面の成長が感じられるところが良いと思います。

いろんな問題を抱える患者さんは全てを正直に語ってくれるとは限らない。その心を開かせるのは良太。その開かせ方が度直球の素直な愛でこちらの気持ちまで浄化されそうです。玉森くんの持つ清らかさと繊細さや優しさがプラスされてとてもいいと思います。

守屋が嘘をついたことではなく、自分で油をかけるという危険な行為をしたことを怒り悲しむところが諏訪野らしくて良かったです。涙ながらに必死に「自分を大切にして」と訴える姿も本当に真摯で胸を打つものがあり、こんなに真剣に自分と向き合ってくれる医師に出会えた守屋は幸せだなと思えました。守屋に「あなたは良い人です」と告げるシーンだったり、広瀬にお金を返すくだりも、広瀬の好意を無下にしたくないという優しい気遣いが感じられる対応だったし、人によっては八方美人や計算高く見えそうなやりとりも、下心や邪念が一切なくて、心からの言葉に感じられるところも魅力だなと思います。

優しくて純粋でまだまだ世間知らずな感じがひよっこの研修医に見えてとてもいいと思います。患者さんの一言に傷つく時はほんとに気弱な青年のようで、トボトボ歩く姿はなんだかかわいそうになります。育てたくなる後輩ですね。

秋田に尿検査を受けるよう頼むシーン、凄んでくる秋田に怯みながらも「検査をして正確な診断をしないと助けられない」と必死で説得する姿が、上司の命令だからというより、秋田の体調を本当に心配して原因を明らかにして助けたいという相手を思う気持ちが強く感じられて、そこが気遣い屋で優しい諏訪野らしくて良かった。検査を承諾してもらった時のホッとして泣き崩れる情けないヘタレ具合も可愛らしかったです。

子供たちを前にするとその柔らかで優しい笑顔がさらに優しくなっていてとても素敵でした。遊び方も優しく子供たちも自然に笑顔になって懐いているように感じました。振り回され気味だったのも人の良い諏訪野っぽくて良かったです。

他のメンバーはサラっと受け流してるのに、一人だけ立ち止まって丁寧に製薬会社の営業マンに対応してる姿が気遣い屋の諏訪野らしくて良かったです。社交辞令じゃなくてちゃんと資料に目を通して興味持っちゃうところも諏訪野っぽいし、そういう人が良過ぎる優しいキャラクターを違和感なく自然に演じられるところが良いなと思います。子どもたちへの絵本の読み聞かせも上手いし、姫子の嘘も真剣に聞いて向き合ってあげるし、発作時の対応も落ち着いていて的確で、今回の小児科が一番医師らしく見え、研修医2年目の成長が感じられたのも良かったです。

突然脳死状態になってしまったえりさんを前にまだやれることがあるはず！と取り乱しながら泣いていた姿にもらい泣きしてしまいました。医者だからこそまだやれることをやりたいと焦る気持ちや自分達の限界を見せられた悲しい気持ちが詰まっていたと思います。

絵理に見つめられてときめいたり、ついニヤけちゃう姿が普通の男の子っぽくて良かった。諏訪野って主役なのにどこか現実離れしてるっていうか、優しすぎる良い子だしスタイル良くて綺麗だし、何か漫画のキャラクターみたいでリアリティないなって思ってたけど、絵理のためにあちこち走りまわって奮闘したり、絵理の悲しい運命に直面して取り乱したり号泣する姿は人間味があってとても良かったです。ホワンとしていて「俺が俺が」って感じじゃないけど、ちゃんと主役に見える華があるところもさすがだと思います。

義父と病院で偶然会うシーン、立石の手前、何とか普通の親子らしく振舞おうとしてぎこちなくなったり、互いに会話を譲り合ったり、気まずさと居たたまれなさが引き攣った表情と挙動不審な動きから伝わってきて、見ているこちらも胃が痛くなりそうでした。一方で探偵気取りの裕也に呆れたり裕也手作りのパンをディスったり、親友とのテンポの良い会話や遠慮のないやりとりも多く見られ、裕也には飾らずに本来の自分を見せられるんだなと2人の仲の良さや信頼関係が伝わってきたのも良かったと思います。

前クールのパイロット役はイマイチだったけど、今回はフワっと柔らかい雰囲気や穏やかな話し方が役に合っていると思います。色白でヒョロっとしたちょっと頼りない感じもまだまだ未熟な研修医らしさがあって良い。優しい語り口や患者さんのちょっとした表情の変化に敏感なところも、諏訪野の良くも悪くも患者さんに寄り添って踏み込み過ぎてしまう性格を感じさせて良かったです。

玉森くんって特に色が白いしスタイルもいいしでアイドルには向いているんだろうけど、浮世離れしちゃってるんだよね。だから普通のドラマにハマらない。話すトーンもなんかちょっとズレてるし。ただそこを活かすようにしてもらえば活きるって感じかな。今回の役はちょっと人と変わったところがあるから案外いけるかもね。