メゾン・ド・ポリス

誰に対しても穏やかで言葉遣いも丁寧で、年の離れたひよりを現役警察官としてしっかり立てる人格者ぶりが全然嫌味に見えず、自然で格好良かったです。ひよりに父親の件を謝る姿も誠実さが感じられ、ずっと後悔し続けてきたんだなという伊達の苦悩が伝わってきました。成長したひよりを見つめる嬉しそうな、満足げな眼差しに父親のような温かさがあったのも良かったです。

9話の野間とのチェスシーンがとても良かったです。野間の長台詞が続く中、目が泳いだり、唇を噛み締めたり、台詞がなくてもちょっとした表情の変化や仕草で伊達の緊張感や焦りを表現して、メゾンのメンバーやひよりがどれだけ危機的な状況に陥っているのかが伝わってきたのがさすがだなあと感心しました。

飄々としていて行動に謎めいた事も多いので放送を重ねてきてもいまだに掴みどころのない人というイメージです。しかしメゾン・ド・ポリスのメンバーをうまくまとめ人脈を駆使して事件の解決に誘導していくところはさすが大ベテランだなと思いますし決して自分の手柄と前面に出さないところも好感が持て素晴らしいと思います。

この人がいるから全体が締まる。いつまでもかっこ良いし、おじいちゃんだけどセリフも聞き取りやすく他の役者の邪魔をしないのがいいところ。大して身体も大きくないとは思うけど漂う大物感。このドラマの中の水戸黄門です。陰でみんなを思うように動かしているんだろうけどもうちょっと出るシーンが多いといいな。

言葉遣いも丁寧で物腰も柔らかいのに「ご苦労様」のたった一言に有無を言わせぬ圧が込められているのがさすがです。やかましい瀬川がさっさと退散するのも納得の迫力が感じられました。ひよりを優しく見守る姿は刑事の先輩というだけでなく、孫や娘の成長を見守っているような温かい雰囲気もあって素敵です。

低く落ち着きのある声と穏やかな表情が素敵です。威圧感はないのに元警視庁副総監の威厳や風格が漂っていて、ただその場にいるだけでも「この人がボスだな」と思わせる説得力があります。ひよりに対する話し方が上から目線ではなく、彼女の判断を尊重してあげているような優しさが感じられるところも良いですね。

この人がいるから締まる！水戸黄門みたいな大御所感。今のところ表立った動きはなく、言葉も少ないですが的確にヒントをくれるあんな上司ならみんなのびのび育つよね。白髪を染める人も多いけどあんなにきれいな白髪ならそのままなのもすごく素敵です。

シェアハウスのオーナーで、その一言があれば大抵のことがOKになるという役どころは近藤さんの役者としての年輪も感じさせるものです。それでも性格は優しそうでいかにも好々爺という感じ。しかし、実際にはなにか秘密があるのではないかという楽しみもあります。秘密が明らかになったあとの近藤さんの演技にも期待しています。

このドラマを見ようと思ったきっかけは西島秀俊さんですが、見終わって一番印象に残っていたのは近藤正臣さんでした。元警察幹部という事で、何でも警察幹部へ話を通せるほどの権力にどんな過去があって、退官した警察官を集めたシェアハウスを始めたのか、興味が湧きました。まだ初回ということもあり、表の伊達さんしか見えていませんが、裏の伊達さんが見られることを期待しています。

ゆったりとした口調と温かみのある独特の声が耳に心地よく、ひよりに対しても紳士的でとても素敵です。穏やかな雰囲気なのにどっしりと頼もしい存在感があり、皆から慕われていた人格者という説得力があります。事件の話になるとキリっと緊張感のある鋭い眼差しになり、元警察官の血が騒いでるように感じられたところも良かったです。