大奥

嫉妬に狂って部屋中を荒らし、その部屋の中で呆然と座り込む有功がいじらしくて切なかったです。上様を支えたいのに自分では役に立たないという歯痒さも感じられました。優しさに溢れた笑顔が印象的で、春日局が言った仏様にぴったりだなと思いました。

それはそれは美しい女装でした。美しいながらも男らしさがあり、家光に打ち掛けを掛けてあげるシーンに上様を丸ごと包む優しさがありとても感動しました。そして最後には寝屋で家光を愛おしそうにかわいらしいという場面。幸せそうでほっこりしました。

京の言葉も優しく優雅。たおやかで目をつけられるのも分かる上品さがありますね。いきなり大奥で籠の鳥となり自分の生き方を変えなくてはならない運命に振り回されながらも自分の生きる道を探る有功は目に力が入り、より魅力的になっていったのが印象に残りました。